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過去を手繰る
77 会合/シアン(2)
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◆登場人物紹介(既出のみ)
・リリアン…主人公。前世の記憶を持つ、黒毛の狼獣人の少女。転生前は前・魔王討伐隊、『英雄』のアシュリー(アッシュ)。神秘魔法で大人の姿などになれる。
・シアン…前・魔王討伐隊の一人。アシュリーとは討伐隊になる前からの付き合いがあり、ずっと彼女に想いを寄せていた。
・ケヴィン…人間の国シルディスの先代の王で、2代前の『英雄』
====================
ほんの僅かだが、心に引っ掛かった。なんでそんな聞き方をされるんだ?
いくら昔の事だと言っても、あれだけの事をそうそう簡単に忘れる訳ないじゃねえか。そう思って古い記憶の淵を覗き込む。
うん……?
なんだかもやっとしたものに包まれている、そんな感覚があった。
「……彼の記憶はどうなのだ?」
「おそらく、以前のケヴィン様と同様かと。彼は魔王を倒した、と言っておりました」
記憶を辿ろうと靄の中をかき分けていると、二人のやり取りが耳にはいり、顔を上げた。
「しかし魔王は倒されてはいないそうなのです」
「……それが事実であれば大事だろう。情報は確かなのかね?」
「主が私に言われたのですが、真偽の程はわかりません。確かなのは、現在活動をしている魔族が居るという事です」
……どういう事だ?
「ワーレンの町の近くで最近発見された新しいダンジョンです。あれは過去の遺物ではなく造りかけの物で、まだ新しい魔族の匂いがしておりました。新しいダンジョンが造られるという事は、活動している魔族が居ると言う事です。何故かあのダンジョンを放棄した様でしたが……」
そこまで言うと彼女は、何かに気付いたように言葉を止めた。
「……どうしたかね?」
「あ、いや…… そのダンジョンマスターは、造りかけのダンジョンを放棄してどこかに消えました。どこに行ったのかまではわかりませんが……」
この国にあるダンジョンの殆どは、侵攻してきた魔族によって造られたものだ。魔王が倒されれば魔族は居なくなる。そしてダンジョンはそのまま残される。しかし現在進行形でダンジョンが造られているのなら、魔族は確かに居るのだろう。
でも、そんな事はない、はずなんだ……
「でも確かに俺らは魔王を……」
「倒しましたか?」
俺に問い返したリリアンの言葉で、途端に頭が重くなった。
「俺だけじゃあない。魔王討伐隊の皆も一緒だったんだ…… クリス、アレク、サム、メル、ルイ…… あと……」
――おかしいわね――
「アッシュ……じゃねえ…… いや……?」
頭を抱える。なんだ? この記憶は……
「その時には、もう私は居ない」
「おかしい…… もう一人居たんだ」
「やはり、か……」
そう言って先王はため息をついた。
「私も、気付かぬ程度にだが、記憶を隠されていたようなのだよ」
よくよく考えれば不可解な事なのだと、先王は言った。
何百年もの間、神代の頃より英雄たちは何度となく魔族と戦い、魔王を倒してきた。しかしその記録は英雄譚ばかりで他には一切残されていない。
「何故私は、後を継ぐお前たちに何も残そうとしなかったのか…… 伝えられる事ができれば、あんな苦労をさせる事もなかったのだろうに」
どのように神器を集め、どのように魔族と戦い、魔王を……
「それも隠されているのでしょう」
リリアンが先王の言葉を継いで言った。
「何か切っ掛けがあれば、シアン殿も思い出すのではないのかね? 私の記憶が戻ったのも、例の日記が切っ掛けだ。彼にも、あの頃を思い出すような事があればよかろう」
「あの頃、ですか……」
そう言って、リリアンは口許に手を当てて考え込んだ。
「悩む事でもなかろう。昔の姿を見せれば良いのではないか?」
「えっ」
「なれるのだろう?」
そう問われると、リリアンはちらりと俺の方を見た。
「な、なれます…… でも……」
「なかなかの美人であったぞ」
って、ケヴィン様にはもう見せてんのか。
「ずりぃな」
つい口に出した言葉はしっかりと彼女に聞こえたようだ。決まりの悪そうな顔でこちらを見た。
彼女がまた胸に片手を当てる。柔らかい光が晴れると、その姿がまた変わった。
「不躾な態度になるのは許してほしい。どうやらこの姿になると、心が少しあの頃に戻るようだ……」
黒く美しく長い髪。燃えるような紅榴石の瞳に、キレのある目。豊満な胸に、すらりとした長い手足。さっきまでの獣人の少女じゃない、大人の女性の姿だ。
そこに居るのは、紛れもなくアッシュだった。
あの頃の様に、涼し気な瞳で俺を見る。
「どうした? シア」
そう問われて初めて、自分が涙を流している事に気が付いた。
そして、記憶の靄が晴れた。
* * *
ようやく魔王の城についた俺たちは、既に満身創痍だった。
メルの魔力は殆どが枯渇していた。
クリスは道中に魔族から受けた傷の所為で、思うように戦えなくなっていた。
それを支えるアレクも、彼女の心もおそらく限界に近かっただろう。
恥ずかしい事だが、俺も……アッシュを失ってまともでは居られなくなっていた。
ルイが…… そうだ、あの臆病なルイが、黙って俺に付き添ってくれて、それでなんとか進めていた。
サムは持ちこたえてはいたが、でもずっとつらそうだった。
魔王はその玉座に一人座っていた。あの厄介な配下の魔族たちは、その場には居なかった。
――許さない!!――
ルイが叫んで、勇者の剣を構えた。
――なんだ? この程度で私を倒そうと言うのか? 弱すぎる――
魔王が軽く手をふっただけで、あっけなく吹き飛ばされる。
「サムが……」
ああ、そうだ。サムだ。彼女が……
――姉様――
そう言って、彼女はずっと持っていた杖を掲げた。
杖に嵌められていた魔石が強く光って、誰かが現れ……
「……そうだ。あれは……マーガレット様だ」
====================
(メモ)
そのやり取り(Ep.2)
「魔王を倒した」(#56)
「主に言われた」(#17)
新しいダンジョン(#15、#33、#34)
記憶が戻った、日記(#55)
・リリアン…主人公。前世の記憶を持つ、黒毛の狼獣人の少女。転生前は前・魔王討伐隊、『英雄』のアシュリー(アッシュ)。神秘魔法で大人の姿などになれる。
・シアン…前・魔王討伐隊の一人。アシュリーとは討伐隊になる前からの付き合いがあり、ずっと彼女に想いを寄せていた。
・ケヴィン…人間の国シルディスの先代の王で、2代前の『英雄』
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ほんの僅かだが、心に引っ掛かった。なんでそんな聞き方をされるんだ?
いくら昔の事だと言っても、あれだけの事をそうそう簡単に忘れる訳ないじゃねえか。そう思って古い記憶の淵を覗き込む。
うん……?
なんだかもやっとしたものに包まれている、そんな感覚があった。
「……彼の記憶はどうなのだ?」
「おそらく、以前のケヴィン様と同様かと。彼は魔王を倒した、と言っておりました」
記憶を辿ろうと靄の中をかき分けていると、二人のやり取りが耳にはいり、顔を上げた。
「しかし魔王は倒されてはいないそうなのです」
「……それが事実であれば大事だろう。情報は確かなのかね?」
「主が私に言われたのですが、真偽の程はわかりません。確かなのは、現在活動をしている魔族が居るという事です」
……どういう事だ?
「ワーレンの町の近くで最近発見された新しいダンジョンです。あれは過去の遺物ではなく造りかけの物で、まだ新しい魔族の匂いがしておりました。新しいダンジョンが造られるという事は、活動している魔族が居ると言う事です。何故かあのダンジョンを放棄した様でしたが……」
そこまで言うと彼女は、何かに気付いたように言葉を止めた。
「……どうしたかね?」
「あ、いや…… そのダンジョンマスターは、造りかけのダンジョンを放棄してどこかに消えました。どこに行ったのかまではわかりませんが……」
この国にあるダンジョンの殆どは、侵攻してきた魔族によって造られたものだ。魔王が倒されれば魔族は居なくなる。そしてダンジョンはそのまま残される。しかし現在進行形でダンジョンが造られているのなら、魔族は確かに居るのだろう。
でも、そんな事はない、はずなんだ……
「でも確かに俺らは魔王を……」
「倒しましたか?」
俺に問い返したリリアンの言葉で、途端に頭が重くなった。
「俺だけじゃあない。魔王討伐隊の皆も一緒だったんだ…… クリス、アレク、サム、メル、ルイ…… あと……」
――おかしいわね――
「アッシュ……じゃねえ…… いや……?」
頭を抱える。なんだ? この記憶は……
「その時には、もう私は居ない」
「おかしい…… もう一人居たんだ」
「やはり、か……」
そう言って先王はため息をついた。
「私も、気付かぬ程度にだが、記憶を隠されていたようなのだよ」
よくよく考えれば不可解な事なのだと、先王は言った。
何百年もの間、神代の頃より英雄たちは何度となく魔族と戦い、魔王を倒してきた。しかしその記録は英雄譚ばかりで他には一切残されていない。
「何故私は、後を継ぐお前たちに何も残そうとしなかったのか…… 伝えられる事ができれば、あんな苦労をさせる事もなかったのだろうに」
どのように神器を集め、どのように魔族と戦い、魔王を……
「それも隠されているのでしょう」
リリアンが先王の言葉を継いで言った。
「何か切っ掛けがあれば、シアン殿も思い出すのではないのかね? 私の記憶が戻ったのも、例の日記が切っ掛けだ。彼にも、あの頃を思い出すような事があればよかろう」
「あの頃、ですか……」
そう言って、リリアンは口許に手を当てて考え込んだ。
「悩む事でもなかろう。昔の姿を見せれば良いのではないか?」
「えっ」
「なれるのだろう?」
そう問われると、リリアンはちらりと俺の方を見た。
「な、なれます…… でも……」
「なかなかの美人であったぞ」
って、ケヴィン様にはもう見せてんのか。
「ずりぃな」
つい口に出した言葉はしっかりと彼女に聞こえたようだ。決まりの悪そうな顔でこちらを見た。
彼女がまた胸に片手を当てる。柔らかい光が晴れると、その姿がまた変わった。
「不躾な態度になるのは許してほしい。どうやらこの姿になると、心が少しあの頃に戻るようだ……」
黒く美しく長い髪。燃えるような紅榴石の瞳に、キレのある目。豊満な胸に、すらりとした長い手足。さっきまでの獣人の少女じゃない、大人の女性の姿だ。
そこに居るのは、紛れもなくアッシュだった。
あの頃の様に、涼し気な瞳で俺を見る。
「どうした? シア」
そう問われて初めて、自分が涙を流している事に気が付いた。
そして、記憶の靄が晴れた。
* * *
ようやく魔王の城についた俺たちは、既に満身創痍だった。
メルの魔力は殆どが枯渇していた。
クリスは道中に魔族から受けた傷の所為で、思うように戦えなくなっていた。
それを支えるアレクも、彼女の心もおそらく限界に近かっただろう。
恥ずかしい事だが、俺も……アッシュを失ってまともでは居られなくなっていた。
ルイが…… そうだ、あの臆病なルイが、黙って俺に付き添ってくれて、それでなんとか進めていた。
サムは持ちこたえてはいたが、でもずっとつらそうだった。
魔王はその玉座に一人座っていた。あの厄介な配下の魔族たちは、その場には居なかった。
――許さない!!――
ルイが叫んで、勇者の剣を構えた。
――なんだ? この程度で私を倒そうと言うのか? 弱すぎる――
魔王が軽く手をふっただけで、あっけなく吹き飛ばされる。
「サムが……」
ああ、そうだ。サムだ。彼女が……
――姉様――
そう言って、彼女はずっと持っていた杖を掲げた。
杖に嵌められていた魔石が強く光って、誰かが現れ……
「……そうだ。あれは……マーガレット様だ」
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(メモ)
そのやり取り(Ep.2)
「魔王を倒した」(#56)
「主に言われた」(#17)
新しいダンジョン(#15、#33、#34)
記憶が戻った、日記(#55)
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