149 / 333
過去を手繰る
Ep.12 暗闇/クリス
しおりを挟む
◆登場人物紹介(既出のみ)
・クリス…『英雄』で魔王討伐隊のリーダー。人間の国の第二王子。金髪の碧眼の青年
・アッシュ…冒険者の『英雄』。黒髪長身の美人。主人公リリアンの前世
・シア…冒険者の『サポーター』。栗毛の短髪の青年。アッシュとはこの旅の前からの付き合いがある。
・アレク…騎士で『サポーター』。クリスの婚約者でもある。真面目で一生懸命。
・サム…魔法使いの『サポーター』。可愛いらしいドレスを着た、金髪巻き髪のエルフの少女
・ルイ…神の国から来た『勇者』の少女。サムと仲が良い。
・メル…魔法使いの『英雄』。黒髪の寡黙な青年。アッシュと仲が良い。
(Ep.11の続きの話です)
====================
領主から神器を半ば強引に譲り受けると、まだ涙を抑えきれずにいるシアとアレクを連れて、皆で宿に戻った。
自分自身に怒りをぶつけたくなる。お前はなんて、なんて愚かなのだと。
最初からこうしていれば、皆が傷付かずに済んだのだ。自分が出来る限りの事をしようともしないで、未熟な理想論のみで物事を成し得ようとするなど、そんなのはただの思い上がりだった。
兄を差し置いて『英雄』になった事に遠慮をし、また貴族たちの中傷を恐れ、今一つ踏み込めないでいた。
私は「次の王」の座が欲しいのではない。民の為に戦いたいだけなのだ。そんな私が「王族の権威」を振りかざすのは傲慢なのではないかと、そう思っていた。
だがその結果、こうして大切な仲間たちを不要に傷つけてしまった。
大事な物は何か、守らなければいけないのは何かを、私は見失っていた。もう間違えるものか。
* * *
今晩は女性たち4人、皆でアッシュの部屋で休むそうだ。
ひどくショックを受けたアレクは、アッシュにしがみ付いて離れようとしなかった。元々口数の多くはないアッシュもあれからずっと口を開かない。あのサムも珍しく項垂れていて、ずっと目をそらせていた。そんな皆を一人にはしておけないと、ルイが泣きそうな顔と声で告げた。
アッシュたちの部屋の扉が閉まると、シアはその扉の横に座り込んだ。本当は彼もアッシュのそばに居たいのだろう。そんな心が、彼をここに留めているのだろう。
メルもアッシュの部屋の扉をじっと見つめて、その向かいに座り込んだ。私もメルから二人分程離れた場所に腰を下ろした。
皆、それぞれに思いがあり、その答え合わせをするでもなく、目を合わせるわけでもなく。ただ夜が染みわたっていく音と共に、時間は流れた。
「俺さ……」
ぽつりと、シアが口を開いた。
俺さ、一応冒険者してたけど、正直褒められるような事は何もしてねえような奴だったんだ。
つるんでた兄貴分たちも碌な奴じゃなくてさ。どうやって金を稼ぐかとか、美味い酒を飲むかとか、いい女を抱くかって、そんな事しか考えてねえような奴らだった。
俺もまあ似たような感じでさ。美味いメシ食って、酒飲んで、テキトーに楽しい事してさ。そんな日々に満足してた。
でもある時、俺、兄貴分たちの機嫌を損ねちまってさ。そんでハメられた。
あいつらのした悪事、全部俺が一人でした事になって捕まっちまった。やんなかった証拠なんてあるわけがねえ。
自警団の取り調べもひでえもんだった。俺も元々素行のいい奴じゃなかったし、俺なんかが苦しんでも死んでも困るヤツがいるわけじゃねえし。取り調べなんだか憂さ晴らしなんだか、まあ両方なんだろうけど。ひたすら殴られて蹴られて意識がなくなりゃ水ぶっかけられてさ…… 正直、死んだ方が楽じゃねえかって思ったりもした。
何日かたった頃だったか、自警団の団長が一人の女を連れてきた。
そいつはAランクの冒険者様で。どうやら団長はそいつにいい顔をしたくて連れてきたらしい。そいつの前で俺のやってもいない悪事やら、どうやって捕まえたかなんかを自慢げにぺらぺらと話してた。
そいつは俺の事をただじっと睨んでいるだけで。一度だけクエストで一緒になった事があったけど、どうせ下っ端の俺の事なんか覚えてもいねえだろうって思ってた。
その日も次の日もいつもどおりに殴られて蹴られて。もう顔も腫れてたし、そこに水ぶっかけられてさ。息が苦しくなってぜえぜえいってた時に、なんだか外が騒がしくなったのに気が付いた。いつもと何かが違うなって思った。
Aランクの女が入って来てさ。俺の鎖を解くように言って、俺は自由になった。後から入ってきた団長が何か言ってたけど、良く覚えちゃいねえ。
汗とションベンで臭かっただろうに、その女は俺を背負って宿屋に連れてった。
背負われた時にあいつの髪がすげえいい匂いしててさ。女に背負われて情けねえなとか、臭くてみっともねえな恥ずかしいなとか、そんな事も考えたけど、あのいい匂い嗅いだら生きてるんだとか助かったんだとか…… なんだかやたらと実感しちまってさ……
俺は碌に体も動かせなくなってた。あいつ、嫌な顔一つもせずに俺の体を洗ってくれて、傷に薬塗って、回復魔法もかけてくれて……
目が覚めると完全にじゃねえけど体が動くようにはなってた。見たら隣のベッドであいつが寝てて、本当にバカじゃねえかって思った。
だって俺は自警団に捕まるような悪党なんだぜ? どうしてあそこから出られたのかわかんねえけど、でもそんな男と同じ部屋で寝てるなんてさ。俺があいつの事襲うかも知れねえじゃねえか。金盗んで逃げ出すかも知れねえじゃねえか。
でもなんでかわかんねえけど、俺の事信じてくれたんだなって…… 兄貴分たちにもハメられて捨てられて…… 自警団のヤツらも、俺の事全然信じてもくれなかった。でもあいつは俺の事を信じてくれた。それが、無性に嬉しかった……
私もメルも、ただ黙ってシアが語るのを聞いていた。
この二人には何かがあるのだろうと、以前より思ってはいたが、そういう事だったのか…… だから、シアはあんなにもアッシュの事を……
そう思ったところで、またシアが口を開いた。
「体が治ってからは、いつもあいつの後を追っかけて回った。クエストにも付いて行った。兄貴分たちはあの後に捕まっちまって俺も一人だったし、何があったんだか知んねえけどあいつが助けてくれたんだろうなって、そう思ってたし。
でもしばらくしたら町にあいつの『悪い噂』が立ちはじめた。その噂を真に受けて、あいつに下衆な声をかけるヤツも沢山現れた。俺はそれが許せなくて…… あいつに言ったんだ。そうしたら、あいつ……」
シアの声がくぐもったようになり、鼻をすする音が聞こえた。
「『事実なのだから仕方がない』、って……」
その目から涙がつぅとこぼれた。
「あの…… 町に流れている噂は…… 噂じゃあなくて…… 事実なんだって……」
シアは溢れる涙を隠そうともしていなかった。
「俺っ、なんかを助ける為にさ…… その証拠を…… 手に入れる為にって…… ……あんな事までして……さ…… あいつに何の…… 得もねえのに……」
そう言って抱えた膝に顔を伏せる。洩れ聞こえる嗚咽と共に、その肩が震えていた。
「もう……二度と…… あんな事、させねえって…… 思ってたのに…… あいつを…… 守りたかったのに……」
シアは顔を伏せたまま、握りこぶしで己の頭を叩いた。そのまま顔を覆った両の手を、伝う様に涙が次々と零れ落ちていった。
* * *
あれから、俺も早起きをするようになった。
今までいい加減にやってきた俺にとって、毎日の鍛錬なんて真面目にやるだけカッコ悪いと思ってた事だったけど。こうして朝から彼女と一緒に体を動かして、キチンと朝ご飯を食って、真面目にクエストをこなして。そんな毎日を、少しずつだけど気持ちいいと感じ始めていた。
彼女はいつでもキツイ真面目な表情をして、笑った顔なんて一度も見た事が無い。でもだからといって、冷たい女なんかじゃなかった。彼女はこんな俺にも優しかった。
でも町の声は日に日にひどくなっていく。
一部の男どもは、もう彼女の事を無料の娼婦か何かとしか思ってないんじゃないだろうか。
俺には…… それがとても痛かった……
その朝の鍛錬が終わって、宿に戻る途中、
「アシュリーさんっ」
思い切って、彼女に話しかけた。
「俺と……この町を出ませんか……?」
それを聞くと、彼女は少しだけ目を見開いて、じっと俺の顔を見た。
ああ……そうだよな……
あんな事を言われてるのも俺のせいで。彼女はそんな事に動じてもいないけど。
でも嫌な思いをさせた俺なんかと、一緒に居ても良い事も何もないだろうに。
なのに…… 俺と、だなんて言って…… いや、バカだよな……
そう思った時に、ふと彼女の表情が柔らかく緩んだ。
「それもいいな」
初めて見た彼女の笑顔に、思いがけない彼女の言葉に、自分でもよくわからない心のどこかが満たされていくような、そんな気がした。
そして、それはとても温かかった。
====================
(メモ)
10前①→1前→2→4前→3前①→3前②→7→3前③→4後→3中→3後→10前②→10前③→9→11→12→10後→6→8→5→1後
・クリス…『英雄』で魔王討伐隊のリーダー。人間の国の第二王子。金髪の碧眼の青年
・アッシュ…冒険者の『英雄』。黒髪長身の美人。主人公リリアンの前世
・シア…冒険者の『サポーター』。栗毛の短髪の青年。アッシュとはこの旅の前からの付き合いがある。
・アレク…騎士で『サポーター』。クリスの婚約者でもある。真面目で一生懸命。
・サム…魔法使いの『サポーター』。可愛いらしいドレスを着た、金髪巻き髪のエルフの少女
・ルイ…神の国から来た『勇者』の少女。サムと仲が良い。
・メル…魔法使いの『英雄』。黒髪の寡黙な青年。アッシュと仲が良い。
(Ep.11の続きの話です)
====================
領主から神器を半ば強引に譲り受けると、まだ涙を抑えきれずにいるシアとアレクを連れて、皆で宿に戻った。
自分自身に怒りをぶつけたくなる。お前はなんて、なんて愚かなのだと。
最初からこうしていれば、皆が傷付かずに済んだのだ。自分が出来る限りの事をしようともしないで、未熟な理想論のみで物事を成し得ようとするなど、そんなのはただの思い上がりだった。
兄を差し置いて『英雄』になった事に遠慮をし、また貴族たちの中傷を恐れ、今一つ踏み込めないでいた。
私は「次の王」の座が欲しいのではない。民の為に戦いたいだけなのだ。そんな私が「王族の権威」を振りかざすのは傲慢なのではないかと、そう思っていた。
だがその結果、こうして大切な仲間たちを不要に傷つけてしまった。
大事な物は何か、守らなければいけないのは何かを、私は見失っていた。もう間違えるものか。
* * *
今晩は女性たち4人、皆でアッシュの部屋で休むそうだ。
ひどくショックを受けたアレクは、アッシュにしがみ付いて離れようとしなかった。元々口数の多くはないアッシュもあれからずっと口を開かない。あのサムも珍しく項垂れていて、ずっと目をそらせていた。そんな皆を一人にはしておけないと、ルイが泣きそうな顔と声で告げた。
アッシュたちの部屋の扉が閉まると、シアはその扉の横に座り込んだ。本当は彼もアッシュのそばに居たいのだろう。そんな心が、彼をここに留めているのだろう。
メルもアッシュの部屋の扉をじっと見つめて、その向かいに座り込んだ。私もメルから二人分程離れた場所に腰を下ろした。
皆、それぞれに思いがあり、その答え合わせをするでもなく、目を合わせるわけでもなく。ただ夜が染みわたっていく音と共に、時間は流れた。
「俺さ……」
ぽつりと、シアが口を開いた。
俺さ、一応冒険者してたけど、正直褒められるような事は何もしてねえような奴だったんだ。
つるんでた兄貴分たちも碌な奴じゃなくてさ。どうやって金を稼ぐかとか、美味い酒を飲むかとか、いい女を抱くかって、そんな事しか考えてねえような奴らだった。
俺もまあ似たような感じでさ。美味いメシ食って、酒飲んで、テキトーに楽しい事してさ。そんな日々に満足してた。
でもある時、俺、兄貴分たちの機嫌を損ねちまってさ。そんでハメられた。
あいつらのした悪事、全部俺が一人でした事になって捕まっちまった。やんなかった証拠なんてあるわけがねえ。
自警団の取り調べもひでえもんだった。俺も元々素行のいい奴じゃなかったし、俺なんかが苦しんでも死んでも困るヤツがいるわけじゃねえし。取り調べなんだか憂さ晴らしなんだか、まあ両方なんだろうけど。ひたすら殴られて蹴られて意識がなくなりゃ水ぶっかけられてさ…… 正直、死んだ方が楽じゃねえかって思ったりもした。
何日かたった頃だったか、自警団の団長が一人の女を連れてきた。
そいつはAランクの冒険者様で。どうやら団長はそいつにいい顔をしたくて連れてきたらしい。そいつの前で俺のやってもいない悪事やら、どうやって捕まえたかなんかを自慢げにぺらぺらと話してた。
そいつは俺の事をただじっと睨んでいるだけで。一度だけクエストで一緒になった事があったけど、どうせ下っ端の俺の事なんか覚えてもいねえだろうって思ってた。
その日も次の日もいつもどおりに殴られて蹴られて。もう顔も腫れてたし、そこに水ぶっかけられてさ。息が苦しくなってぜえぜえいってた時に、なんだか外が騒がしくなったのに気が付いた。いつもと何かが違うなって思った。
Aランクの女が入って来てさ。俺の鎖を解くように言って、俺は自由になった。後から入ってきた団長が何か言ってたけど、良く覚えちゃいねえ。
汗とションベンで臭かっただろうに、その女は俺を背負って宿屋に連れてった。
背負われた時にあいつの髪がすげえいい匂いしててさ。女に背負われて情けねえなとか、臭くてみっともねえな恥ずかしいなとか、そんな事も考えたけど、あのいい匂い嗅いだら生きてるんだとか助かったんだとか…… なんだかやたらと実感しちまってさ……
俺は碌に体も動かせなくなってた。あいつ、嫌な顔一つもせずに俺の体を洗ってくれて、傷に薬塗って、回復魔法もかけてくれて……
目が覚めると完全にじゃねえけど体が動くようにはなってた。見たら隣のベッドであいつが寝てて、本当にバカじゃねえかって思った。
だって俺は自警団に捕まるような悪党なんだぜ? どうしてあそこから出られたのかわかんねえけど、でもそんな男と同じ部屋で寝てるなんてさ。俺があいつの事襲うかも知れねえじゃねえか。金盗んで逃げ出すかも知れねえじゃねえか。
でもなんでかわかんねえけど、俺の事信じてくれたんだなって…… 兄貴分たちにもハメられて捨てられて…… 自警団のヤツらも、俺の事全然信じてもくれなかった。でもあいつは俺の事を信じてくれた。それが、無性に嬉しかった……
私もメルも、ただ黙ってシアが語るのを聞いていた。
この二人には何かがあるのだろうと、以前より思ってはいたが、そういう事だったのか…… だから、シアはあんなにもアッシュの事を……
そう思ったところで、またシアが口を開いた。
「体が治ってからは、いつもあいつの後を追っかけて回った。クエストにも付いて行った。兄貴分たちはあの後に捕まっちまって俺も一人だったし、何があったんだか知んねえけどあいつが助けてくれたんだろうなって、そう思ってたし。
でもしばらくしたら町にあいつの『悪い噂』が立ちはじめた。その噂を真に受けて、あいつに下衆な声をかけるヤツも沢山現れた。俺はそれが許せなくて…… あいつに言ったんだ。そうしたら、あいつ……」
シアの声がくぐもったようになり、鼻をすする音が聞こえた。
「『事実なのだから仕方がない』、って……」
その目から涙がつぅとこぼれた。
「あの…… 町に流れている噂は…… 噂じゃあなくて…… 事実なんだって……」
シアは溢れる涙を隠そうともしていなかった。
「俺っ、なんかを助ける為にさ…… その証拠を…… 手に入れる為にって…… ……あんな事までして……さ…… あいつに何の…… 得もねえのに……」
そう言って抱えた膝に顔を伏せる。洩れ聞こえる嗚咽と共に、その肩が震えていた。
「もう……二度と…… あんな事、させねえって…… 思ってたのに…… あいつを…… 守りたかったのに……」
シアは顔を伏せたまま、握りこぶしで己の頭を叩いた。そのまま顔を覆った両の手を、伝う様に涙が次々と零れ落ちていった。
* * *
あれから、俺も早起きをするようになった。
今までいい加減にやってきた俺にとって、毎日の鍛錬なんて真面目にやるだけカッコ悪いと思ってた事だったけど。こうして朝から彼女と一緒に体を動かして、キチンと朝ご飯を食って、真面目にクエストをこなして。そんな毎日を、少しずつだけど気持ちいいと感じ始めていた。
彼女はいつでもキツイ真面目な表情をして、笑った顔なんて一度も見た事が無い。でもだからといって、冷たい女なんかじゃなかった。彼女はこんな俺にも優しかった。
でも町の声は日に日にひどくなっていく。
一部の男どもは、もう彼女の事を無料の娼婦か何かとしか思ってないんじゃないだろうか。
俺には…… それがとても痛かった……
その朝の鍛錬が終わって、宿に戻る途中、
「アシュリーさんっ」
思い切って、彼女に話しかけた。
「俺と……この町を出ませんか……?」
それを聞くと、彼女は少しだけ目を見開いて、じっと俺の顔を見た。
ああ……そうだよな……
あんな事を言われてるのも俺のせいで。彼女はそんな事に動じてもいないけど。
でも嫌な思いをさせた俺なんかと、一緒に居ても良い事も何もないだろうに。
なのに…… 俺と、だなんて言って…… いや、バカだよな……
そう思った時に、ふと彼女の表情が柔らかく緩んだ。
「それもいいな」
初めて見た彼女の笑顔に、思いがけない彼女の言葉に、自分でもよくわからない心のどこかが満たされていくような、そんな気がした。
そして、それはとても温かかった。
====================
(メモ)
10前①→1前→2→4前→3前①→3前②→7→3前③→4後→3中→3後→10前②→10前③→9→11→12→10後→6→8→5→1後
0
お気に入りに追加
128
あなたにおすすめの小説
これ以上私の心をかき乱さないで下さい
Karamimi
恋愛
伯爵令嬢のユーリは、幼馴染のアレックスの事が、子供の頃から大好きだった。アレックスに振り向いてもらえるよう、日々努力を重ねているが、中々うまく行かない。
そんな中、アレックスが伯爵令嬢のセレナと、楽しそうにお茶をしている姿を目撃したユーリ。既に5度も婚約の申し込みを断られているユーリは、もう一度真剣にアレックスに気持ちを伝え、断られたら諦めよう。
そう決意し、アレックスに気持ちを伝えるが、いつも通りはぐらかされてしまった。それでも諦めきれないユーリは、アレックスに詰め寄るが
“君を令嬢として受け入れられない、この気持ちは一生変わらない”
そうはっきりと言われてしまう。アレックスの本心を聞き、酷く傷ついたユーリは、半期休みを利用し、兄夫婦が暮らす領地に向かう事にしたのだが。
そこでユーリを待っていたのは…
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
屋根裏の魔女、恋を忍ぶ
如月 安
恋愛
――大好き。
決して、叶わない恋だとわかっているけど、夢で想うだけで、幸せです。
と思ってただけなのに、なんで、こんなことに……。
ワケあって、伯爵邸の屋根裏に引き籠るリリアーナは、巷では魔女だと噂されていた。
そんな中、社交界の華と呼ばれる姉とその婚約者である公爵が、晩餐で毒を盛られた。
「犯人はリリアーナ」と誰もが言い、暗殺計画まで持ち上がっている様子。
暗殺を命じられたのは、わたしを冷然と見やる、片想いの相手。
引き籠り歴十二年。誰よりも隠れ暮らすのは得意。見つからないように隠れて逃げ続け、生き延びてみせる! と決意したのも束の間、あっさりと絶体絶命に陥る。
諦めかけたその時、事件が起こり……?
人の顔色伺い過ぎて、謎解き上手になった小心者令嬢と不器用騎士が、途中から両片想いを拗らせてゆくお話です。
暗ーい感じで始まりますが、最後は明るく終わる予定。『ざまぁ』はそれほどありません。
≪第二部≫(第一部のネタバレややあり?)
幼いレイモンドとその両親を乗せた馬車が、夜の森で襲われた。
手をくだしたのは『黒い制服の騎士』で――――――。
一方、幸せいっぱいのロンサール邸では、ウェイン卿とノワゼット公爵、ランブラーとロブ卿までが、ブランシュとわたしを王都から遠ざけようとしているみたい。
何か理由があるの?
どうやら、わたしたち姉妹には秘密にしたいほど不穏な企みが、どこかで進行しているようす。
その黒幕は、毒蛇公爵の異名をとるブルソール国務卿?
それとも、闇社会を牛耳る裏組織?
……いえいえ! わたしのような小娘が首を突っ込むような問題じゃありませんとも。
そんなことは騎士の皆様にお任せして、次の社交シーズンに向けて頑張ろうっと。
目標は、素敵で完璧なウェイン卿の隣に立つにふさわしい淑女になること!
だけど、あら?
わたし、あることに気がついちゃったかも……?
あまあま恋愛×少しファンタジー×コージーミステリーなお話です。
登場人物たち悩み抜いて迷走しますが、明るく完結予定です。
不定期更新とさせていただきます。
仮面幼女の面倒厄介(回避したい)録
紫
ファンタジー
2024年7月22日、『仮面幼女の面倒厄介(回避したい)録』へタイトルを変更しました。
道中出来ていないというのが主な理由です。こんなはずでは……
小柄な幼女エリィは、気づけば仮面で顔は半分覆われ、身体も顔以外水銀のような状態で転生していた。前世の記憶があるせいか、感情の起伏に少々乏しくあまり子供らしくないが、子供ロールプレイをする趣味はないので自分的には問題はないようだ。
ただ剣と魔法の世界らしいのに、世界のシステムがどういう訳か一部破綻していて、まともに魔法が使えないというのが残念極まりない。エリィの転生理由もそこにありそうだが、一番にしないといけない事は自分の欠片探しだと言われる。
何にせよ便利且つ最強な転生特典豪華チートもりもりで乗り切っていくとしよう。
そんな欠片探しの旅の仲間は、関西弁な有翼青猫に白銀グリフォン、スライム、執事なシマエナガにクリスタルなイモムシや金色毛玉こと大狐と、一貫性も何もないが、そこは気にする必要はないだろう。
それにしても確かに便利最強な転生チートで乗り切る所存とは言ったものの、何かある度に増えていく技能と言うか能力と言うかスキルや魔法に箱庭等々、明らかにバレちゃダメなレベル。とはいえ便利なのは確かだし使わないと勿体ないのだから仕方ない。
もしかしたらちょっぴりダークでご都合主義満載なエリィ達一行が、自らの常識のなさや人間たちとの関わりに苦労しつつ厄介事に巻き込まれてていくと言う、そんな物語。
※なろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観の為、『実際』とは違う部分が多数あります事等、どうぞお許しください。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※リアル都合により不定期更新となっております。
◆◆◆◆◆
未だに至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
誤字脱字他は標準搭載となっております。本当に申し訳ありません<(_ _)>
【読み切り版】婚約破棄された先で助けたお爺さんが、実はエルフの国の王子様で死ぬほど溺愛される
卯月 三日
恋愛
公爵家に生まれたアンフェリカは、政略結婚で王太子との婚約者となる。しかし、アンフェリカの持っているスキルは、「種(たね)の保護」という訳の分からないものだった。
それに不満を持っていた王太子は、彼女に婚約破棄を告げる。
王太子に捨てられた主人公は、辺境に飛ばされ、傷心のまま一人街をさまよっていた。そこで出会ったのは、一人の老人。
老人を励ました主人公だったが、実はその老人は人間の世界にやってきたエルフの国の王子だった。彼は、彼女の心の美しさに感動し恋に落ちる。
そして、エルフの国に二人で向かったのだが、彼女の持つスキルの真の力に気付き、エルフの国が救われることになる物語。
読み切り作品です。
いくつかあげている中から、反応のよかったものを連載します!
どうか、感想、評価をよろしくお願いします!
【完結】World cuisine おいしい世界~ほのぼの系ではありません。恋愛×調合×料理
SAI
ファンタジー
魔法が当たり前に存在する世界で17歳の美少女ライファは最低ランクの魔力しか持っていない。夢で見たレシピを再現するため、魔女の家で暮らしながら料理を作る日々を過ごしていた。
低い魔力でありながら神からの贈り物とされるスキルを持つが故、国を揺るがす大きな渦に巻き込まれてゆく。
恋愛×料理×調合
【完結】お飾り契約でしたが、契約更新には至らないようです
BBやっこ
恋愛
「分かれてくれ!」土下座せんばかりの勢いの旦那様。
その横には、メイドとして支えていた女性がいいます。お手をつけたという事ですか。
残念ながら、契約違反ですね。所定の手続きにより金銭の要求。
あ、早急に引っ越しますので。あとはご依頼主様からお聞きください。
公爵家御令嬢に転生?転生先の努力が報われる世界で可愛いもののために本気出します「えっ?私悪役令嬢なんですか?」
へたまろ
ファンタジー
ここは、とある恋愛ゲームの舞台……かもしれない場所。
主人公は、まったく情報を持たない前世の知識を持っただけの女性。
王子様との婚約、学園での青春、多くの苦難の末に……婚約破棄されて修道院に送られる女の子に転生したただの女性。
修道院に送られる途中で闇に屠られる、可哀そうな……やってたことを考えればさほど可哀そうでも……いや、罰が重すぎる程度の悪役令嬢に転生。
しかし、この女性はそういった予備知識を全く持ってなかった。
だから、そんな筋書きは全く関係なし。
レベルもスキルも魔法もある世界に転生したからにはやることは、一つ!
やれば結果が数字や能力で確実に出せる世界。
そんな世界に生まれ変わったら?
レベル上げ、やらいでか!
持って生まれたスキル?
全言語理解と、鑑定のみですが?
三種の神器?
初心者パック?
肝心の、空間収納が無いなんて……無いなら、努力でどうにかしてやろうじゃないか!
そう、その女性は恋愛ゲームより、王道派ファンタジー。
転生恋愛小説よりも、やりこみチートラノベの愛読者だった!
子供達大好き、みんな友達精神で周りを巻き込むお転婆お嬢様がここに爆誕。
この国の王子の婚約者で、悪役令嬢……らしい? かもしれない?
周囲の反応をよそに、今日もお嬢様は好き勝手やらかす。
周囲を混乱を巻き起こすお嬢様は、平穏無事に王妃になれるのか!
死亡フラグを回避できるのか!
そんなの関係ない!
私は、私の道を行く!
王子に恋しない悪役令嬢は、可愛いものを愛でつつやりたいことをする。
コメディエンヌな彼女の、生涯を綴った物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる