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心当たりでもあるの?
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王都からの帰路の途中で、俺達は領都リーカにある父さんの屋敷に立ち寄った。
通信の呪法具で連絡すればいいだけの事なのだが、どうにも直接俺の口から伝えた方が良い気がしたんだ。
だって、父さんも母さんも連絡してないらしいからな。
ってな事で、実家でメイドさん達が出迎えてくれ、応接室へと通されて、開口一番にアルテアン家の最重要連絡事項を伝えた。
「母さんの妊娠が発覚しました」
実に冷静に伝える事が出来たと思う。
しかし、それを聞いたメイドさん達は、
「た、大変です!」「これは領民に広く知らしめないと!」「男の子ですか、女の子ですか?」「名前は?」
何だかプチ・パニック状態。
「ちょっと落ち着きなさい。まだ妊娠が分かった段階ですから、子供の性別は分りません。したがって名前もまだです」
俺がこれまた冷静にツッコミを入れたわけだ。
だが、この直接アルテアン家に仕える巨乳メイドさん達が、最重要連絡事項を俺から聞いて初めて知ったというのは、やっぱり褒められた事では無い。
一応は侯爵っていう貴族家なんだから、父さんが言うべきだよな。
少なくとも母さんが伝えるのが筋ってもんじゃ無かろうか。
俺はこれでも伯爵家の当主であり、父さんの侯爵家とは別の家扱いとなっている。
いや、実の親子なんだから、その辺はなぁなぁなんだけど。
巨乳メイドさんが慌てふためいているのを、妙に冷静に観察しながら、俺はそんな事を考えていた。
「落ち着いた?」
あれから少々時が過ぎ、メイドさんがようやく落ち着いたので、俺は改めてこれからの話を切り出した。
「みっともない所をお見せしました」「し、失礼しました…」「申し訳ございません…」「恥ずかしいです…」
何か微妙におかしな事を言ってるのがいるけど、まあいい。
「さて、では話を戻すが、来年の今頃には新たなアルテアンが産まれて来るはずだ。今は無理だが、俺は母さんとコルネちゃんとユリアちゃんを、一旦この屋敷に連れてこようと思う」
すると、巨乳メイドの1人が、
「今は無理というのは?」
うん、至極もっともな質問だ。
「今は妊娠初期なんで、出来れば長距離の移動は避けたい。特に移動はホワイト・オルター号を使うつもりなのだが、なにせ空の上を飛んでくる。船を取りまく完璧な結界によって、空気が薄くなったり、圧力が変化したりは無いと思うし、揺れはほとんど無いはずではあるが、それでも極力流産の危険性は排除したい。だから、安定期に入ってからだな、こっちに連れてくるのは」
俺の説明に、巨乳メイドさん達は、深く深く頷いていた。
なぜか背後で嫁ーずが、ゴニョゴニョ話していた。
「トールさま、妊娠に詳しすぎません?」
「空気が薄くなるんですか?」
「…妊娠初期…」
「安定期の見極めはどうするのでしょう?」
「流産は駄目だ、流産は!」
一応、全部この世界でも常識だろ? 何言ってんだ、この嫁達は。
『帰ったら詳しく聞きましょう!』
全員の声が揃っちゃったよ、とほほ…。
何だか、帰りたく無くなって来た。
「それで、奥様達は何時頃こちらに来られるのでしょうか?」
さっきからこの巨乳メイドさんが率先して質問してくるなあ。
もしかして、メイドさんのリーダー?
「冬前かなぁ。その頃には、ちょっとお腹も膨らみ始めてると思うぞ」
そう伝えると、
「私達は、どの様な準備をすればよろしいのでしょうか?」
おっと、メイドとしての実務的な面からの質問ね。
「そうだな…やはりそう極端に気温が下がる分けではないが、それでも妊婦のお腹を冷やすのは問題だから、暖房関係には力を入れて欲しい。次に食べ物だが、偏った食材は駄目だ。あくまでもバランスの良い食事を。寝具や衣類などは、徹底して清潔を保ってくれ。それと、適度な運動も必要だから…そうだな、毎日決まった時間に一定の距離を散歩させたいから、護衛だな。あ、そうそう、母さんがコルネちゃんを産んだ時の産婆さんがまだ居たはずだから連絡を。俺の領地からは、魔族さん達の医療チームを派遣するから、その宿舎の準備もだな」
俺が次々と指示を出すと、巨乳メイドさん達は一言も漏らすまいと、メモを必死に取っていた。
背後の嫁ーずも、同じようにメモを取っていたけど…誰か心当たりでもあるのか?
いや、そりゃ…やる事をやってるんだから、いつ出来たって言われても驚かないけど…。
さてさて、そんなこんなで最重要連絡事項は伝え終わった。
妖精さん達とアーデ、アーム、アーフェンは、一旦はこの屋敷で降りて貰う。
まあ、すぐに俺の屋敷に来て貰う事になるんだが、とりあえず大樹が心配だったんで、様子を見て貰う事にしたんだ。
またエネルギーが溜まりまくって、爆発しそうになったりしたら大変だからね。
さ、それじゃ俺達は家に帰ろうか!
通信の呪法具で連絡すればいいだけの事なのだが、どうにも直接俺の口から伝えた方が良い気がしたんだ。
だって、父さんも母さんも連絡してないらしいからな。
ってな事で、実家でメイドさん達が出迎えてくれ、応接室へと通されて、開口一番にアルテアン家の最重要連絡事項を伝えた。
「母さんの妊娠が発覚しました」
実に冷静に伝える事が出来たと思う。
しかし、それを聞いたメイドさん達は、
「た、大変です!」「これは領民に広く知らしめないと!」「男の子ですか、女の子ですか?」「名前は?」
何だかプチ・パニック状態。
「ちょっと落ち着きなさい。まだ妊娠が分かった段階ですから、子供の性別は分りません。したがって名前もまだです」
俺がこれまた冷静にツッコミを入れたわけだ。
だが、この直接アルテアン家に仕える巨乳メイドさん達が、最重要連絡事項を俺から聞いて初めて知ったというのは、やっぱり褒められた事では無い。
一応は侯爵っていう貴族家なんだから、父さんが言うべきだよな。
少なくとも母さんが伝えるのが筋ってもんじゃ無かろうか。
俺はこれでも伯爵家の当主であり、父さんの侯爵家とは別の家扱いとなっている。
いや、実の親子なんだから、その辺はなぁなぁなんだけど。
巨乳メイドさんが慌てふためいているのを、妙に冷静に観察しながら、俺はそんな事を考えていた。
「落ち着いた?」
あれから少々時が過ぎ、メイドさんがようやく落ち着いたので、俺は改めてこれからの話を切り出した。
「みっともない所をお見せしました」「し、失礼しました…」「申し訳ございません…」「恥ずかしいです…」
何か微妙におかしな事を言ってるのがいるけど、まあいい。
「さて、では話を戻すが、来年の今頃には新たなアルテアンが産まれて来るはずだ。今は無理だが、俺は母さんとコルネちゃんとユリアちゃんを、一旦この屋敷に連れてこようと思う」
すると、巨乳メイドの1人が、
「今は無理というのは?」
うん、至極もっともな質問だ。
「今は妊娠初期なんで、出来れば長距離の移動は避けたい。特に移動はホワイト・オルター号を使うつもりなのだが、なにせ空の上を飛んでくる。船を取りまく完璧な結界によって、空気が薄くなったり、圧力が変化したりは無いと思うし、揺れはほとんど無いはずではあるが、それでも極力流産の危険性は排除したい。だから、安定期に入ってからだな、こっちに連れてくるのは」
俺の説明に、巨乳メイドさん達は、深く深く頷いていた。
なぜか背後で嫁ーずが、ゴニョゴニョ話していた。
「トールさま、妊娠に詳しすぎません?」
「空気が薄くなるんですか?」
「…妊娠初期…」
「安定期の見極めはどうするのでしょう?」
「流産は駄目だ、流産は!」
一応、全部この世界でも常識だろ? 何言ってんだ、この嫁達は。
『帰ったら詳しく聞きましょう!』
全員の声が揃っちゃったよ、とほほ…。
何だか、帰りたく無くなって来た。
「それで、奥様達は何時頃こちらに来られるのでしょうか?」
さっきからこの巨乳メイドさんが率先して質問してくるなあ。
もしかして、メイドさんのリーダー?
「冬前かなぁ。その頃には、ちょっとお腹も膨らみ始めてると思うぞ」
そう伝えると、
「私達は、どの様な準備をすればよろしいのでしょうか?」
おっと、メイドとしての実務的な面からの質問ね。
「そうだな…やはりそう極端に気温が下がる分けではないが、それでも妊婦のお腹を冷やすのは問題だから、暖房関係には力を入れて欲しい。次に食べ物だが、偏った食材は駄目だ。あくまでもバランスの良い食事を。寝具や衣類などは、徹底して清潔を保ってくれ。それと、適度な運動も必要だから…そうだな、毎日決まった時間に一定の距離を散歩させたいから、護衛だな。あ、そうそう、母さんがコルネちゃんを産んだ時の産婆さんがまだ居たはずだから連絡を。俺の領地からは、魔族さん達の医療チームを派遣するから、その宿舎の準備もだな」
俺が次々と指示を出すと、巨乳メイドさん達は一言も漏らすまいと、メモを必死に取っていた。
背後の嫁ーずも、同じようにメモを取っていたけど…誰か心当たりでもあるのか?
いや、そりゃ…やる事をやってるんだから、いつ出来たって言われても驚かないけど…。
さてさて、そんなこんなで最重要連絡事項は伝え終わった。
妖精さん達とアーデ、アーム、アーフェンは、一旦はこの屋敷で降りて貰う。
まあ、すぐに俺の屋敷に来て貰う事になるんだが、とりあえず大樹が心配だったんで、様子を見て貰う事にしたんだ。
またエネルギーが溜まりまくって、爆発しそうになったりしたら大変だからね。
さ、それじゃ俺達は家に帰ろうか!
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