異世界転生はうっかり神様のせい⁈

第107話 スキル

「まぁ、凄いわねエアリア‼︎」
母様が喜びの声を上げる。

「流石エアリア」
レイアとキャメルは誇らしげ。

いやいや、おかしいよね、数値。
戦闘において役に立つのは逃げ足位。

「あはは、はは」
もう笑うしかない。

「スキル持ちは、自分の力量を見れる様になります」
ユティアルが説明してくれる。

つまりアレか？ステータス？

「オープン」
そう言うとブンと目の前に画面の様に現れた。

…？
魔力量や属性は分かっていたので驚かない。
今調べたスキルは10個だった筈。

そう、料理、鑑定、絶対記憶、育成、家事、勇気、制作、逃げ足、根性、幸運の10個だ。

何故か隠すかの様に下の方に

テレパシー 5000000
体術 70000
必中 97028
魅了 130000
暗殺 605000
世界地図 ∞
言語 ∞

異常な数値のスキルが。
暗殺って、いや、色々心当たりがあるまくりだけど‼︎
数値可笑しいよね？
何でさっきのスキル鑑定では表示されなかったの？

まさか…
レイアとキャメルを見ると明後日の方向を見ていた。
あぁ、そうですか、そうゆう事ですか。
ヤバいので隠せとね。
全く神様なのに自由な事だ。
自らを隠さないからだからこそ信頼できるのだけど。

「確かに確認出来ます、これはこれからの鍛錬に役に立ちますね」
迷子の私には世界地図とやらは有難い。
しかし、世界ねぇ、まだこの国でさえ全てを知らないのに。

その後家族とハルバも調べたら皆んなスキル持ちであった。
あれ？稀にあるものでは無いのかとは思ったがこの家族に常識は通じない。

父様は
自白 400
狂戦士 700

母様は
歌 500
威圧 905

アルフレッド兄様は
千里眼 200
挑発 400

フリーデル兄様は
制作 800
解析 700

アティラナ姉様は
鑑定 150
制作 600

ハルバは
危機察知 400
腐蝕 200

数値が可笑しい。しかし、
「アル兄様、千里眼で私を覗かないで下さいね」
なんでかアル兄様に厄介なスキルが。
「何故だ‼︎」
兄様は絶望の表情。するつもりだったのか。
「フェリアの為に使って下さい。覗いたら抉ります」

フリ兄様もアティ姉様も白い目でアル兄様を見ていた。
日頃の行いって大事だなぁ。

父様のスキルは宰相として役に立つだろうなぁ。
母様のスキルはこれからも上がり続けるだろうなぁ。
なんて私が思っている間兄様は早速千里眼で私を見ようとしてフリーデル兄様に目潰しを喰らっていたのは知る由も無い。

しかし、何故ダルエットのみにスキル鑑定の水晶玉があったんだろう？しかもスキル自体国外に出ていない。歴史にも無い。

少しの不安を持ちながらも無事レインソート皇国でスキル鑑定が定着したのだった。