異世界転生はうっかり神様のせい⁈

第104話 フェリアの血筋

ばあばは正に凄かった。
3日で300人の料理人をリアラ商会に預けてくれた。
ばあばが言うには貴族家でクビにされたり平民出で良いところで働けず困っている料理人は山程いると言う。
…本当にこの国大丈夫か？
貴族と平民の格差が時代錯誤に思えてきた。
まぁ、ともはあれシュークリームは販売されリアラ商会は大儲け。
民も喜び万歳だ。
フリーデル兄様が一番喜んでいたのは見なかった事にしよう。
リアラ商会を設立する時全ては民の喜び、笑顔の為を目標として来たのが幸いな事に職場での差別は全くない。むしろ仲が良すぎる。

あー上手く行きすぎて怖いぐらいです。はい。
今日はソルリアだけが側にいる。
他の子達はマルセに連れていかれた。
しかし、ソルリアだけだと内緒話もできる。
思念での会話だ。

フェリア家は貴族の鏡、皇家に次ぐ名家であるとよく言われるが、それは表向き。

裏では皇国の最終兵器にして皇家の番犬などといわれ貴族連中には恐れられる家だ。

が別に王の為にしてはいない。全ては家族の為にした事が国の為だと勘違いされているだけだ。
そんな事をして生きてきたフェリアの人間は基本的に売られた喧嘩は買い、殲滅がモットーとしている。

長々と説明したが、戦闘狂が集まるのがフェリア家だと言う事だ。

前世の世界では家族を傷つけられてムカついたので殲滅しましたなんて大犯罪だ。
が、この世界は弱肉強食、殺されたくなければ手を出さなければ良いものをと言われる。
私が身体強化魔法を使わずに遊ぶのも犯人の為である。
私に何かあれば、殺すの一択の家族に迷惑をかけない様に逃げる為の脚力作りである。

まぁ、短気な戦闘狂ならば家は発展しない。フェリア家は貴族家で唯一当主は能力の高いものが次ぐと言う事をしている。
現当主の父様も三男だ。母様と結婚する為に兄弟を蹴散らしたのだ
と、いっても兄弟仲は良いらしい。家族愛に溢れている。うん。

盛大な周りの勘違いと戦闘狂によって今のフェリア家がある訳であります。

初めは使用人までもが戦闘員なのは父様が宰相で母様が皇族出だからかと思っていたが、これがフェリアの普通だと分かれば人は慣れる生き物である。

むしろ、分かっていて家に歯向かってくるなど、どんな根性だ。

そんなある日のエアリアによるフェリア家解説でした。

そして私はソルリアをもふもふしながら考えていた。
精霊の卵問題を。
正確には妖精族を。
どれだけ考えても助けたくないのだ。
ヨウハとスイルに初めて会った時の顔を忘れられない。
大事な友達を傷つけた輩を。

卵が先かユティアルが先か悩みは尽きない。