異世界転生はうっかり神様のせい⁈

第102話 帰りました。

パァァ。
スト。
うーん眠い、目よ開け‼︎
パチリ。
どうやら戻って来たみたいだ。
？？？
皆ボー然としている。
何？何？
「エアリア…？」
「はい、おとーしゃま？どうしました？」

ギュウ。
父様に抱きしめられる。
グエ。
「エアリア良かった‼︎神殿が光って慌てて入ったら居ないしどうしたものかと‼︎」
あ、私生身のまんまであっちに行ってたのか。
「ごめんなしゃい、神の間に行っていたのあの剣は居ないわふふ」
奴らの末路を思い笑ってしまう。
「エアリア教えてくれ、何をしてきたんだい？」
「神殿を治める身として私にもお願いします」
父様とラスハルさんに質問される。

「それには我々が答えよう」
ブワリとレイア、リアス、フォレス、キャメルがいた。
わお、神が現れた。
「あれ？お仕置きは？」
「今フィフとドウムがしているよ」
あ、小休憩ですか。まだ続くのね。
ん？

父様達は固まっていた。
そりゃそうだ。いつも話していた私と違い初めましてだもんね。
「レイア、自己紹介しないと、父様達にはわからないよ」
「あぁ、ごめん、レイアだよ」
「リアスだ」
「フォレスです」
「キャメルだよー」
軽っ
神らしく名乗れよ‼︎…いや、無理か、神に常識を求めるのが大体間違っているのよ。うん。

皆が神の間での出来事を説明している間私は神達にずっと抱っこされていた。何故？いや、気にしない、気にしない。

「フォレス、エルフの皆に魔力を運んでくれる？」
「魔力を？十分足りていると思うけど」
「けどあって困るものではないでしょう？何かあってからでは遅いもの」
「そんなに、妖精を警戒するのかい？」
「生き物だもの追い込まれて厄介になったら嫌だし」

ヴィンデの時みたいのはごめんだよ。

「エアリアーチョコレート‼︎」
「レイア、父様達お話し聞いてるかなぁ？固まってない？」
「うーん、まぁしょうがないよね、おかわり」
「ないよ」
このダメ神チョコレート食べに来ただけか‼︎

なんで神様ってワガママなんだろう…
なんて思ったのが災いしのか…

「あ、エアリアお願い、あのねー」
「嫌」
キャメルのお願いと言う名の強制任務を却下する。

「何も言ってないよー」
「だってどうせ押し付けるのは決まってるんでしょう？」
「だって神があまり人間に肩入れしたらいけないじゃん？」
分かってるなら言うなー‼︎さらば日常…

「ダルエット王国のとある子を助けて欲しい」
「どこでしゅか？」
「あーここから遥か北にあるまあまあな国、この間まで隣国のユカラバ王国と戦争してたの。」
「戦争？領土を取り合ったのでしゅか？」
「いいや、亡国になったワアマ王国のお姫様を両国が取り合ったの」
「なんで戦争？王子同士が決闘でもすれば良いじゃないお姫様も国民も迷惑ね」
「全くそうなんだよ、両国の戦力は互角、戦も長引くはずだったのに肝心のお姫様が自害しちゃって」
「ひえっ」
「で、ダルエット王国にはね、もの凄く強い子がいてねまさに一騎当千、国からも英雄視されてたのでも戦が無いときは」
「国にとっては邪魔でしか無い」
「そう、国の為に誰よりも剣を振るい戦ったのに今度は厄介者扱いまぁ僕としては助けてあげたい」

他国の英雄か…
ちらっと父様を見る。やっと理解が追いついたらしい。

「わかった、でもその人が今後どんな道を選ぶかは自由よね？」
「もちろん」
「名前は？」

ユティアル 平民生まれの17歳。