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第84話 やっちゃった

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アサリを売って、せっかくだから海を堪能する。
水着は持ってきてないので波打ち際をスキップ。
なんか、目線を感じるなぁ?もしかしてこっちにスキップない?
(いいえ、皆んな微笑ましく見ていただけです)

あまりソルリアがいない時は魔法を使わないのが父様と母様との約束だ。ソルリアは大陸に名を轟かせる神獣だから何でもありがまかり通る。私の全属性はその影に隠してある。だから公にはフェリア公爵家の次女エアリアが魔力の祝福を受けたことは公開してるが属性はあえて隠しているのが現状。

あぁあの馬鹿共討伐に魔法使ったから何処からかバレるだろうな。
いや、母様が怖いなぁ。まさかもふもふ不足で魔法使いましたなんて理由になってない。一応反省文を送っておこう。うん。

アサバさんと仲良く手を繋いでヴィンデを歩く。
まるで爺さんと孫だろう。って、私の祖父母って会ったことない。
父様は遠い目でいずれ会うよって言ってたけど、母様以上の人間なのだろうか?

「アサバしゃん、甘いものだいじょうぶでしゅか?」
「あぁ、好きじゃよ」
「よかった、これ」
「コレは?なんじゃ?」
「キャラメルでしゅまだりょうさんはできませんがかんみでしゅ」
まだ量産不可なのはキャラメル、飴、あんこなど。
あんこは大変だった。偶々大豆の突然変異で見つけたものだか、職人達のこしあん、つぶあん競争が終わらず今回の取引に間に合わなかった。どっちもあっていいと思うんだけどな。
飴はアレだ、味だ。まだ果実の生産ラインは揃ってないし、ミント、チョコ、キャラメル味しかできてない。種類が揃わないと売れない。

はぁ、好みって時に残酷。
まずは、卵だけ悩んでいよう。うん。そうしよう。
後は兄様とハルバ、ソルリア、ツァイトを待とう。
エルドザメ「おい、貴様」取れたかなぁ?「おい、聞いているのか‼︎」
ん?なんか雑音が?
くるりと振り返るとあの時のボンボン警備隊長。と仲間達?
うん、見事に皆んな魔力封じられてる。って、牢屋じゃないの?
あれか、仲間がまだいたかのか。しつこいなぁ。
しつこい男などアル兄様と父様で十分よ。
「ごきげよよう、なにかようで?」
とりあえず呆ける。
「ふざけるなよ、貴様のせいでパパに怒られたんだからな」
うわー知らないよパパに怒られたのは自業自得でしょ。
「で?あなたははんせいもせずになにをしているのです?」
まぁ、仕返しだろうが。
「ミミ、ネネ、アサバしゃんを」
この中では一番戦闘経験のある2匹を下がらせる。
うーん、あんまり魔法は使いたくない、けど退いてくれない。あ、
「アクア、拘束魔法。4~5人ずつ」
「はい。」
さっと奴らは動けなくなる。うん、いい感じ。
アイテムボックスから紙を出す。この紙はいつも落書きや発想に使う物でも手紙用でもない。
フェリアの家印がなされた正式文を書く時に使うものだ。
つまりはフェリア公爵家からの手紙。だって言ったもんね。
何かあればフェリアは動くと。

芋虫集団に紙を貼る。

「幼女に手を出す変態を放置するならフェリア直々の罰を」

要はモタモタしてるならフェリア公爵家がヴィンデ乗っ取るぞだ。

うん、いい感じ。魔法も使わないで解決。
「ふぅ、つかれたでしゅ「そうか、エアリアまた休まなかったんだね」
ん?
「あ、にいしゃま?」
「ただいまエア。コレはどうしたのかな?」
「へんたいでしゅ」
「それはよくわかる、どうして変態がこんなにいるのかな?」
「しらないでしゅ、へんたいのかんがえなど」
「それもそうだ、ヴィンデの警備隊が来るまで彼らと遊ぼう」
兄様の右手は氷でパキパキいってる。
あ、奴ら終わった。

美しいヴィンデの砂浜に醜い男共の悲鳴が上がった。
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