上 下
4 / 123

第3話 朝食の時間は家族のだんらん?

しおりを挟む
あの後アティラナ姉様も起床。姉様は公爵家には珍しく自分で服を選んだりしたり髪を結ったりする。いわゆるオシャレさんだ。今日はハーフアップの髪型。プラチナの髪がまばゆいですお姉様…一度集中すると周りが見えない。なのでさっきの騒動に気づかなかった。
参戦する日はあれだ言葉で表すとカオスだ。
ちなみにお父様も起きていた。が、来なかった。と言うより来れなかった。何故かって?父様は炎魔法と雷魔法、大地魔法の使い手で昔は剣でも名を馳せたらしい。そう、超攻撃特化のお人だ。
うっかり魔法を発動使用ものなら家崩壊だ。更地だ。錯乱した父様を使用人総出で止めていたらしい。なんか、色々物騒な叫び声が聞こえた様な…お仕事とはいえお疲れ様です。

私もお着替え。今日は淡いオレンジのドレス。

家族みんなで朝食。
この世界の料理は流石異世界と言うほど不思議に満ちている。
美味しい。けど、物足りない…
こんな時、日本人は食にうるさいと言うことを思い出す。
旨味であるダシだったり、そう、醤油、味噌、塩、砂糖‼︎地球食って手間かかってたんだなぁ。
そして驚いたのがスイーツが少ないのだ。
魔物からは肉や骨、皮、鱗など取れても、甘味類は無い。
いやいや、蜂の魔物など居るらしいが雑魚扱いだ。
ナンテコッタ‼︎蜂蜜が取れるかもしれないのに。
これも重要事項だ。
せめて塩…まずは塩…

が、今は魔法、そう魔法だ。
「お母様エアも魔法使えるようになりたいです」
エア、これは私の愛称だ。
「あら、エアも魔法に興味が?」
何故か嬉しそうなアティ姉様。
え?何故姉様が嬉しそうなの?
「いーや、エアにまだ魔法は早い‼︎天使を愛でる時間が減るじゃ無いか‼︎」
眉間にシワを寄せ反論するのはアル兄様。
私情か!
「兄上、気持ちは分かりますが、魔法を使うエアもキラキラして可愛らしさ倍増ですよ。」
ん?家族が魔法使う時キラキラしてたか?どちらかと言えばそう、こうポオっと光っていた様な…そんな事を考えて居る中家族の争いは始まった。

カーン!ファイ‼︎

「良いでは無いですか私が教えましょう。」
私を強調して言う母様。
「私が学園を卒業したら専属の教師になります‼︎」
専属を強調してアル兄様が言う。
アル兄様はこう見えて魔法科トップの成績だ。が兄様の卒業を待っていたら数年先になる。
「アル、何を言っている私が教える‼︎」
アル兄様に反論したのは父様。いや、父様仕事は?
「何を言っているのですか、父様の魔法学はサッパリ分かりませんでした。エアが困ってしまいます‼︎」
珍しくアティ姉様が反対する。
え?アティ姉様が分からないぐらい難しかったのかな
すると、アル兄様も
「そうです‼︎気合いが足らないとか、こう、グッとしてドーンだ‼︎とかで全く役に立っていなかったではないですか‼︎」

…ただ教えるのが下手だっただけ

「宰相なのに、子育てはまだまだね」
母様がため息をつく。
落ち込む父様を無視して話は進む。
ちなみに私は朝食のパンに夢中で全く聞いていなかったが、
母様と家の警備隊のロイが教えてくれるらしい。
警備隊のロイは23歳。平民生まれで冒険者として活躍していたのを家の者にスカウトされ、3年前から働いてくれている魔道士だ。
ブルーのパーマかかった髪にヘイゼルの瞳。普段は穏やかな優しい人だ。何より説明上手。
何はともあれ魔法を学べるらしい。

しかし、キラキラとは?
魔法ってポワとかポウとかだったと思うんだけどな魔法がキラキラなんて見た事ないよ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

冷宮の人形姫

りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。 幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。 ※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。 ※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので) そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。

【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい

梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。

全能で楽しく公爵家!!

山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。 未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう! 転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。 スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。 ※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。 ※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~

深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。 ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。 それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?! (追記.2018.06.24) 物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。 もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。 (追記2018.07.02) お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。 どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。 (追記2018.07.24) お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。 今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。 ちなみに不審者は通り越しました。 (追記2018.07.26) 完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。 お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!

転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。 全力でお母さんと幸せを手に入れます ーーー カムイイムカです 今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします 少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^ 最後まで行かないシリーズですのでご了承ください 23話でおしまいになります

転生先ではゆっくりと生きたい

ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。 事故で死んだ明彦が出会ったのは…… 転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた 小説家になろうでも連載中です。 なろうの方が話数が多いです。 https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

処理中です...