119 / 140
連載
243.ソフィアちゃんたちの里帰り
しおりを挟む
ソフィアちゃんたちが里帰りすることになった。
実を言うと、今までも2、3日は帰ったりしてたのだ。でも、そのときは一人ずつだったし、私の護衛があるからとすぐに戻ってきてしまっていた。
今回の里帰りの期間は、学校の長期休みのスケジュールに合わせてあって、その長さは一ヶ月ほど。公爵家で6年間がんばってきたソフィアちゃんたちへのご褒美みたいなものだった。
ソフィアちゃんたちのお父さん、お母さんも、この時期にあわせて休みを貰っていて、一緒に過ごせることになっている。
せっかくだから家族水入らずの時間を邪魔するまいと、静かにみんなを送り出そうと思っていた私だけど、そんな私にソフィアちゃんたちから提案があった。
「エトワさまも私たちの家にいらっしゃいませんか?」
「えええ、さすがにそれはソフィアちゃんたちのご両親に申し訳ないよ。私は6年間も一緒に過ごさせてもらってるわけだし」
「大丈夫です。一ヶ月もお休みももらっていますから。家族で過ごす時間はたっぷりあります。ですから、エトワさまが私たちのところに6日間ずつ滞在してくだされば、みんな平等にエトワさまと過ごすことができます」
うんうん、とミントくんとリンクスくんが頷いている。すでに二人には話が通ってるらしい。
「えっ、その話だと僕の家にも来るんですけど……本気ですか?」
クリュートくんだけ、びっくりしたあとちょっと嫌そうな顔をした。クリュートくんには話が通ってなかったらしい。
「我が家はいつでも歓迎ですよ。もちろん最終的にはエトワさまのご意志にお任せしますが」
スリゼルくんはいつもの感情の見えない笑顔だった。
う~ん、どうしよう。正直、みんなのご両親に会ってみたいという気持ちはある。仕事が忙しいらしく、今まで会ったことがなかったし。でも、本当にお邪魔していいものだろうか。
ソフィアちゃんたちは歓迎してくれているようだけど、クリュートくんなんかは露骨に嫌がってるし。
そう思ってたら、背後から声がかかった。
「行ってきなさい」
「お母さま……!? あっ、いえ、ダリアさま」
背後の扉から、部屋に入ってきたのはお母さまだった。そういえば別邸に帰ってきていたのだ。溜まっていた仕事を四分の一終わらせたあと、家臣たちに休息が必要だと主張して、この別邸に戻ってきていたのである。
帰ってくるという表現が正しいのかはわからないけど、この家はお父様とお母様のものなのだから、おかしくはない表現のはずだ。
それよりもお母さまと呼んでしまったのがまずかったかもしれない。お父様は呼び慣れてるから、ちゃんと名前で呼べるんだけど、お母様はまだ慣れてないから間違ってしまう。
ほら、呼び間違ってしまったせいで、お母様の眉間にシワが浮かんでいる。ここは素直に謝ろう。
「ごめんなさい、ダリアさま」
「いえ……その……別にいいのよ……お母さまと呼んでも……」
「いえいえ、しっかりやらせていただきます!」
廃嫡された身でありながら置いてもらってるのだから、お家の人にはできるだけ気持ち良くなってもらえる応対をしたい!
ギュッと握り拳を作った私の思いとは裏腹に、その後、数秒間ちょっと気まずい沈黙が流れた。
うーん……えっと、あれ、何の話してたんだっけ。
「コホンッ、とにかく行ってくるといいわ。シルウェストレの人たちなら、あなたを無碍に扱ったりはしないでしょう」
そうそう、ソフィアちゃんたちのお家を訪問するという話だった。
「それに、あなたに渡さなきゃいけないものがあるのよ……」
そう言うお母様の顔は、なぜか気が進まなそうな表情だった。渡さなきゃいけないものとはいったいなんなんだろう。
首を傾げる私に、手渡されたのは一枚の手紙だった。
『エリデ男爵より エトワさまへ』
封筒にはそう書かれている。
エリデ男爵……? 聞き覚えのない人だ。
「公爵家の老人たちがそろそろ会わせる時期だろうって勝手に話を進めていたの。私は反対したのよ……。でも、クロスウェルさまは本人に選択肢は与えるべきだろうだって……」
どうやらシルフィール公爵家の意思が関わることで、どうしてかお母様はこの手紙を私に渡したくなかったようだ。
「開けてみてもいいですか?」
とにかく、内容がわからないことには、どのように反応していいかわからないので、中を見てみたい。お母様がこくっと頷いたので、私は手紙を開けて、中の文章を読み始める。
「これは……招待状ですか?」
手紙の内容を要約すると、そういうことだった。エリデ男爵という人が、私をお家にお招きしようとしているらしい。
お母様がため息を吐きながら肯く。
「ええ、そうよ。エリデ男爵の所領は、アリエル侯爵家の領地から南西に行ったところにあるわ。不本意だけど、そこに旅行する予定があるならちょうどいいのよ。それに他に予定があれば、老人たちも長期休暇の間、ずっと男爵領に居ろと言うことはないでしょ」
どうにも、お母様の口ぶりからすると、招待を受けることは強制のようだった。
「わかりました。ソフィアちゃんたちのお家を回ったあとに行ってみます」
行きたくないと言って困らせるのもあれだし、そもそも私としては断る理由もないから、招待を受けることにした。そうなると、護衛役の子たちのお家巡りは、スリゼルくんの家が最後になる。
うーん、男爵家ではいったい何があるんだろう。気になるけど、お母様はあんまり話たくなさそうだった。
最後にお母様は膝をついて、私と視線を合わせると、真剣な表情で言った。
「誰にどんなことを言われても、あなたの意思で決めていいんだからね……」
よくわからないけど、頷いておいた。
その後、ソフィアちゃんたちとお家訪問の予定を詰めたりしたあと、部屋に戻ってきた。
私はベッドに寝転がりながら、もう一度手紙を開く。
そこには綺麗な字で、こう書かれていた。
『エトワさまへ
今年の長期休暇は、ぜひ我が家に遊びにお越しください。暖かな家族と静かな場所があなたをお待ちしています——。
忘れられた地の領主 エリデ男爵より』
実を言うと、今までも2、3日は帰ったりしてたのだ。でも、そのときは一人ずつだったし、私の護衛があるからとすぐに戻ってきてしまっていた。
今回の里帰りの期間は、学校の長期休みのスケジュールに合わせてあって、その長さは一ヶ月ほど。公爵家で6年間がんばってきたソフィアちゃんたちへのご褒美みたいなものだった。
ソフィアちゃんたちのお父さん、お母さんも、この時期にあわせて休みを貰っていて、一緒に過ごせることになっている。
せっかくだから家族水入らずの時間を邪魔するまいと、静かにみんなを送り出そうと思っていた私だけど、そんな私にソフィアちゃんたちから提案があった。
「エトワさまも私たちの家にいらっしゃいませんか?」
「えええ、さすがにそれはソフィアちゃんたちのご両親に申し訳ないよ。私は6年間も一緒に過ごさせてもらってるわけだし」
「大丈夫です。一ヶ月もお休みももらっていますから。家族で過ごす時間はたっぷりあります。ですから、エトワさまが私たちのところに6日間ずつ滞在してくだされば、みんな平等にエトワさまと過ごすことができます」
うんうん、とミントくんとリンクスくんが頷いている。すでに二人には話が通ってるらしい。
「えっ、その話だと僕の家にも来るんですけど……本気ですか?」
クリュートくんだけ、びっくりしたあとちょっと嫌そうな顔をした。クリュートくんには話が通ってなかったらしい。
「我が家はいつでも歓迎ですよ。もちろん最終的にはエトワさまのご意志にお任せしますが」
スリゼルくんはいつもの感情の見えない笑顔だった。
う~ん、どうしよう。正直、みんなのご両親に会ってみたいという気持ちはある。仕事が忙しいらしく、今まで会ったことがなかったし。でも、本当にお邪魔していいものだろうか。
ソフィアちゃんたちは歓迎してくれているようだけど、クリュートくんなんかは露骨に嫌がってるし。
そう思ってたら、背後から声がかかった。
「行ってきなさい」
「お母さま……!? あっ、いえ、ダリアさま」
背後の扉から、部屋に入ってきたのはお母さまだった。そういえば別邸に帰ってきていたのだ。溜まっていた仕事を四分の一終わらせたあと、家臣たちに休息が必要だと主張して、この別邸に戻ってきていたのである。
帰ってくるという表現が正しいのかはわからないけど、この家はお父様とお母様のものなのだから、おかしくはない表現のはずだ。
それよりもお母さまと呼んでしまったのがまずかったかもしれない。お父様は呼び慣れてるから、ちゃんと名前で呼べるんだけど、お母様はまだ慣れてないから間違ってしまう。
ほら、呼び間違ってしまったせいで、お母様の眉間にシワが浮かんでいる。ここは素直に謝ろう。
「ごめんなさい、ダリアさま」
「いえ……その……別にいいのよ……お母さまと呼んでも……」
「いえいえ、しっかりやらせていただきます!」
廃嫡された身でありながら置いてもらってるのだから、お家の人にはできるだけ気持ち良くなってもらえる応対をしたい!
ギュッと握り拳を作った私の思いとは裏腹に、その後、数秒間ちょっと気まずい沈黙が流れた。
うーん……えっと、あれ、何の話してたんだっけ。
「コホンッ、とにかく行ってくるといいわ。シルウェストレの人たちなら、あなたを無碍に扱ったりはしないでしょう」
そうそう、ソフィアちゃんたちのお家を訪問するという話だった。
「それに、あなたに渡さなきゃいけないものがあるのよ……」
そう言うお母様の顔は、なぜか気が進まなそうな表情だった。渡さなきゃいけないものとはいったいなんなんだろう。
首を傾げる私に、手渡されたのは一枚の手紙だった。
『エリデ男爵より エトワさまへ』
封筒にはそう書かれている。
エリデ男爵……? 聞き覚えのない人だ。
「公爵家の老人たちがそろそろ会わせる時期だろうって勝手に話を進めていたの。私は反対したのよ……。でも、クロスウェルさまは本人に選択肢は与えるべきだろうだって……」
どうやらシルフィール公爵家の意思が関わることで、どうしてかお母様はこの手紙を私に渡したくなかったようだ。
「開けてみてもいいですか?」
とにかく、内容がわからないことには、どのように反応していいかわからないので、中を見てみたい。お母様がこくっと頷いたので、私は手紙を開けて、中の文章を読み始める。
「これは……招待状ですか?」
手紙の内容を要約すると、そういうことだった。エリデ男爵という人が、私をお家にお招きしようとしているらしい。
お母様がため息を吐きながら肯く。
「ええ、そうよ。エリデ男爵の所領は、アリエル侯爵家の領地から南西に行ったところにあるわ。不本意だけど、そこに旅行する予定があるならちょうどいいのよ。それに他に予定があれば、老人たちも長期休暇の間、ずっと男爵領に居ろと言うことはないでしょ」
どうにも、お母様の口ぶりからすると、招待を受けることは強制のようだった。
「わかりました。ソフィアちゃんたちのお家を回ったあとに行ってみます」
行きたくないと言って困らせるのもあれだし、そもそも私としては断る理由もないから、招待を受けることにした。そうなると、護衛役の子たちのお家巡りは、スリゼルくんの家が最後になる。
うーん、男爵家ではいったい何があるんだろう。気になるけど、お母様はあんまり話たくなさそうだった。
最後にお母様は膝をついて、私と視線を合わせると、真剣な表情で言った。
「誰にどんなことを言われても、あなたの意思で決めていいんだからね……」
よくわからないけど、頷いておいた。
その後、ソフィアちゃんたちとお家訪問の予定を詰めたりしたあと、部屋に戻ってきた。
私はベッドに寝転がりながら、もう一度手紙を開く。
そこには綺麗な字で、こう書かれていた。
『エトワさまへ
今年の長期休暇は、ぜひ我が家に遊びにお越しください。暖かな家族と静かな場所があなたをお待ちしています——。
忘れられた地の領主 エリデ男爵より』
106
お気に入りに追加
15,347
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?
秋月一花
恋愛
本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。
……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。
彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?
もう我慢の限界というものです。
「離婚してください」
「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」
白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?
あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。
※カクヨム様にも投稿しています。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。