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記録その1
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時は現代、日本。
人々が変わらぬ日々を送る中、人知れず暗躍する存在がいた。
妖魔と呼ばれた異形の化け物は人気のない場所や闇夜に紛れて人を襲う。
男は食い殺し、女は犯し尽くす。
そんな化け物を憎み、退治する存在である退魔士琴美は今日も刀を携えて妖魔退治のため奮闘する。
「また出たわね! この変態野郎!」
深夜の街に響く叫び声。
街灯が照らす夜道を駆ける琴美の姿があった。
彼女は腰まである長い黒髪のポニーテールをなびかせながら夜の街を走る。
走るたびに揺れ動く大きな胸と引き締まったお尻、そしてミニスカートから覗く健康的な太股が目を引く。
彼女が着ている制服は私立聖清女学院のもの。
セーラー服を模したような白色のブレザーに白のプリーツスカート。ブレザーの上着には金ボタンが付いている。首元には赤いリボンを結び、白色のハイソックスを履いている。靴は学校指定のローファーだ。
彼女の手に持つ日本刀からは霊力のオーラが漂っていた。その日本刀で今宵も彼女は妖魔を狩るために夜の町を走り回る。
しかし、遭遇した妖魔は彼女から逃げ回っていた。
妖魔の強さは千差万別である。
下級、中級、上級と区別されており、今琴美が追いかけているのは雑魚の下級。
ブヨブヨしたスライムのような姿にドブのような濁った色をしている。
それでも人間相手なら十分脅威な力を持っているが、退魔士である琴美には勝てないと本能で察知したため必死に距離をとっていた。だが、それも限界を迎えていた。
逃げる妖魔に対して、琴美は走りながらも息一つ乱さず余裕を見せている。
「待ちなさい!」
鞘に手を掛けながら大声で叫ぶと、さらにスピードを上げて妖魔を追いかけ、ついに刀が届く距離まで詰めた。
「ハッ!!」
走った勢いをそのまま乗せて抜刀。
居合い斬りの如く放たれた斬撃は一撃の元に妖魔を両断した。
(良し! 決まった!)
勝利の余韻を感じたその時、二つになった妖魔の身体が爆ぜた。
まるで風船でも割ったかのように飛び散り、油断した琴美はその汚物の如く嫌っている敵の体液をまともに浴びてしまった。
「うえぇぇぇ、最っ悪!!」
気に入っている純白の制服が妖魔の液体まみれになってしまい、勝った喜びが吹き飛ぶ。
加えて何とも言えない悪臭もした。
「もう!! これだから妖魔は嫌いなのよ!!」
その場で地団駄を踏むが、それで汚れた制服が綺麗になるわけではない。
制服と身体を洗うため、琴美は頬を膨らませながら帰っていった。
その様子を遠くから別の妖魔に見られているとも知らずに
……。
―――それから数時間後。深夜0時。
琴美が住むオートロック機能付きマンションの一室。
シャワーを浴び終えた琴美は部屋に戻り、机に置いてあるスマートフォンを手に取った。
画面に映し出されたのは退魔士本部への連絡用メール画面。
今時メールを使うのかと疑問に思うが、伝統を重視する本部からすればこれでも最新の連絡手段だ。
「手紙じゃないだけマシね」
一人愚痴を良いながら今日の戦果を報告する。
それでも返事が来るのは数日後になる。
なぜなら本部の連絡担当の人間がそのメールを受けとり、上層部の人へ直接報告するためだ。
要はお偉いさんは本部の奥で電子機器も使わずどっしり構えているため。
伝統を尊ぶとはいえ急を要する事態になったらどうするのだと言いたいが、末端である彼女の意見でどうにかなる事ではない。
「はぁ、ねむ……」
報告を終えるとベッドへ身体を投げ出した。
退魔士とはいえまだ学生の身。
昼の学業に夜の妖魔退治で休む暇なく動いていたため、体力も限界を迎えていた。
毛布にくるまり目蓋を閉じる。
部屋は結界で守られているため、夜ここへ妖魔が攻めてくることはない。その安心感からいつものように眠りについた。
ビニール袋に入れ、翌日クリーニングに出そうと放置した汚れた制服をそのままにして
―――深夜3時。
マンションの入り口付近に全身を布で覆われた一人の人物が立っていた。
オートロック式なので部外者は入れない。
そのことを知ってか、不審者は窓の方へ向かった。
マンションは10階建てで琴美がいる部屋は8階。
目的の部屋を見ると、不審者はまるでロープで吊るされているかのように浮き上がっていった。
琴美の部屋、窓の前で静止する。
「結界……か……」
その目には薄らと半透明の壁のようなものが見えていた。
妖魔が触れれば弾かれ、退魔士に感知される防壁兼警報装置代わりの結界。
不審者は右手の人差し指で部屋を指し示す。その肌は青く爛れていて人の手ではなかった。
琴美の部屋の中。
倒した妖魔の体液で汚れた制服が微かに動く。
正確には制服に付着した体液。
すでに乾き掛け、妖魔としての妖力もないはずだった。
しかし、外にいる不審者の合図で息を吹き返したように鼓動する。
まるで人が口内に空気を溜めるように膨らむと、今度はそれを吹き出したように萎む。
妖魔の体液は何かを産み出したようだった。
それは、ビニール袋を貫通した半透明の無数の腕。
霊的な要素と肉体的な要素をそれぞれ併せ持った残留思念を形にしたもの。
急成長する植物のように、眠っている琴美に伸びていく。
当の本人は熟睡していて気がついていない。
そうしている間にも緩やかだが確実に彼女に近づき、ベッドを囲む無数の残留思念の腕。
目標となる女の退魔士が寝返りをして仰向けになった。
大きな胸や身体が毛布一枚のみで隠され、身体の凹凸がハッキリと分かる。
呼吸する度に僅かに上下動く胸の二つの膨らみに、思念の腕達が注視するかのように集まる。
やがて、一本の腕が毛布を静かに掴むと他の腕もそれに続く。
ゆっくりと、静かに、対象を起こさないように下へずらしていくと、露わになったのは一糸纏わぬ姿と豊満な乳房。
それを見た複数の残留思念達は歓喜するように一斉に震えた。
しかし、琴美の目がうっすらと開いた。
「んっ……?」
裸体となったため肌寒さから起きたのだが、疲労感から完全目を覚ましていない。
まるで海上で浮いているかのような感覚のまま再び目を閉じた。
これは起きないと確信した残留思念達はゆっくりとその豊満な身体へ触れていった。
最初は触る程度に。次第に弱く掴むように撫でていく。程よい太さのもも、細く引き締まった腹の感触を確かめるように。
やがて一番の目的であろう胸を下から包むように持ち上げる。
その大きさは手に収まるものではなく余りある程だった。
柔らかくも弾力のある二つの膨らみを揉んでいく。
全身を愛撫された琴美の頬は紅潮し、息も荒くなる。
それでもまだ本人は夢心地の感触のまま意識が覚醒しない。
彼女の反応に興奮した他の腕も我先にと胸を揉んでいく。
「ぃひゃっ!?」
後から来た腕が、固くなった乳首を摘まむと琴美は一瞬強く反応した。だがまだ起きない。
残留思念達はさらに活発に動いていく。
やがて腕の一本があることに気がついた。
本能的に興奮した琴美の身体が血色が良くなる中、無意識に足を閉じて股下を守っているようだった。
他の腕も気がつき、その足に触れ静かに開かせる。
すると、彼女の一番大事な場所から液体が流れ出していた。
性的な刺激によって身体が本能のままに分泌させた愛液だった。
腰や太ももを揉んでいた腕の興味が一気にそこへ向けられる。
最初に気づいた思念の腕が人指し指と中指を秘所にあてがう。
「あっ……」
触れただけの刺激に琴美が声をあげる。
感じた反応に気をよくした思念は二本の指を上下に動かして擦っていく。
その度に艷声を上げる口に、別の思念の指が入れられる。人指し指と中指で舌を緩く挟んで弄ぶ。
秘所を弄っていた腕とは別の思念の腕が加わると、愛液が溢れてくる所の上、固くなって自己主張する小さな突起を摘まんだ。
「ひぁっ!?」
感電したかのように一瞬琴美が跳ねた。
残留思念達はもう遠慮することなく欲望のままに彼女の身体を自由に触れ、撫で、愛撫していく。
舌を、胸を、腹を、足を、大事な所を触れられ、弄ばれ、愛撫されていく内に琴美は震えながら享受させられる。
もう快楽が上限に達しようとしているようだ。
「ぁ…あ…やっ…ひ…ぃっ…」
全ての残留思念が一つの目的の元動きを合わせる。
眠っている彼女にはそれに抗えない。
数秒後、その目的は達成される。
「あ…っ…ああああぁぁぁぁ!!」
琴美はまるで弓のようにのけ反った。
強制的に絶頂させられたのだ。
「あ…ぅ…」
涙や唾液、汗に愛液がシーツに染み込んでいく。
未だ余韻で痙攣する琴美に、残留思念達が追撃を試みようとしたその時、まるで煙のように消えてしまった。
残されたのは体液まみれのまま紅潮して眠る一人の女退魔士だけだった。
―――部屋の外。
布で身体を隠した者は空中に留まったまま落胆していた。
「所詮塵か」
彼の術で妖魔の残骸から残留思念を具現化させ、結界内の退魔士を襲わせたのだが死骸から作ったせいか長く持たなかったようだ。
そもそも倒された妖魔は下級。
復讐を誓っても本能的に相手に恥辱を与えた時点で満足してしまったため、復讐心もなくなりランタンで例えると燃料がなくなった状態となり消えたようだった。
「まあいい、これで一つ仕込めた」
意味深く呟くと、不審者はそのまま何処かへ飛び去ってしまった。
人々が変わらぬ日々を送る中、人知れず暗躍する存在がいた。
妖魔と呼ばれた異形の化け物は人気のない場所や闇夜に紛れて人を襲う。
男は食い殺し、女は犯し尽くす。
そんな化け物を憎み、退治する存在である退魔士琴美は今日も刀を携えて妖魔退治のため奮闘する。
「また出たわね! この変態野郎!」
深夜の街に響く叫び声。
街灯が照らす夜道を駆ける琴美の姿があった。
彼女は腰まである長い黒髪のポニーテールをなびかせながら夜の街を走る。
走るたびに揺れ動く大きな胸と引き締まったお尻、そしてミニスカートから覗く健康的な太股が目を引く。
彼女が着ている制服は私立聖清女学院のもの。
セーラー服を模したような白色のブレザーに白のプリーツスカート。ブレザーの上着には金ボタンが付いている。首元には赤いリボンを結び、白色のハイソックスを履いている。靴は学校指定のローファーだ。
彼女の手に持つ日本刀からは霊力のオーラが漂っていた。その日本刀で今宵も彼女は妖魔を狩るために夜の町を走り回る。
しかし、遭遇した妖魔は彼女から逃げ回っていた。
妖魔の強さは千差万別である。
下級、中級、上級と区別されており、今琴美が追いかけているのは雑魚の下級。
ブヨブヨしたスライムのような姿にドブのような濁った色をしている。
それでも人間相手なら十分脅威な力を持っているが、退魔士である琴美には勝てないと本能で察知したため必死に距離をとっていた。だが、それも限界を迎えていた。
逃げる妖魔に対して、琴美は走りながらも息一つ乱さず余裕を見せている。
「待ちなさい!」
鞘に手を掛けながら大声で叫ぶと、さらにスピードを上げて妖魔を追いかけ、ついに刀が届く距離まで詰めた。
「ハッ!!」
走った勢いをそのまま乗せて抜刀。
居合い斬りの如く放たれた斬撃は一撃の元に妖魔を両断した。
(良し! 決まった!)
勝利の余韻を感じたその時、二つになった妖魔の身体が爆ぜた。
まるで風船でも割ったかのように飛び散り、油断した琴美はその汚物の如く嫌っている敵の体液をまともに浴びてしまった。
「うえぇぇぇ、最っ悪!!」
気に入っている純白の制服が妖魔の液体まみれになってしまい、勝った喜びが吹き飛ぶ。
加えて何とも言えない悪臭もした。
「もう!! これだから妖魔は嫌いなのよ!!」
その場で地団駄を踏むが、それで汚れた制服が綺麗になるわけではない。
制服と身体を洗うため、琴美は頬を膨らませながら帰っていった。
その様子を遠くから別の妖魔に見られているとも知らずに
……。
―――それから数時間後。深夜0時。
琴美が住むオートロック機能付きマンションの一室。
シャワーを浴び終えた琴美は部屋に戻り、机に置いてあるスマートフォンを手に取った。
画面に映し出されたのは退魔士本部への連絡用メール画面。
今時メールを使うのかと疑問に思うが、伝統を重視する本部からすればこれでも最新の連絡手段だ。
「手紙じゃないだけマシね」
一人愚痴を良いながら今日の戦果を報告する。
それでも返事が来るのは数日後になる。
なぜなら本部の連絡担当の人間がそのメールを受けとり、上層部の人へ直接報告するためだ。
要はお偉いさんは本部の奥で電子機器も使わずどっしり構えているため。
伝統を尊ぶとはいえ急を要する事態になったらどうするのだと言いたいが、末端である彼女の意見でどうにかなる事ではない。
「はぁ、ねむ……」
報告を終えるとベッドへ身体を投げ出した。
退魔士とはいえまだ学生の身。
昼の学業に夜の妖魔退治で休む暇なく動いていたため、体力も限界を迎えていた。
毛布にくるまり目蓋を閉じる。
部屋は結界で守られているため、夜ここへ妖魔が攻めてくることはない。その安心感からいつものように眠りについた。
ビニール袋に入れ、翌日クリーニングに出そうと放置した汚れた制服をそのままにして
―――深夜3時。
マンションの入り口付近に全身を布で覆われた一人の人物が立っていた。
オートロック式なので部外者は入れない。
そのことを知ってか、不審者は窓の方へ向かった。
マンションは10階建てで琴美がいる部屋は8階。
目的の部屋を見ると、不審者はまるでロープで吊るされているかのように浮き上がっていった。
琴美の部屋、窓の前で静止する。
「結界……か……」
その目には薄らと半透明の壁のようなものが見えていた。
妖魔が触れれば弾かれ、退魔士に感知される防壁兼警報装置代わりの結界。
不審者は右手の人差し指で部屋を指し示す。その肌は青く爛れていて人の手ではなかった。
琴美の部屋の中。
倒した妖魔の体液で汚れた制服が微かに動く。
正確には制服に付着した体液。
すでに乾き掛け、妖魔としての妖力もないはずだった。
しかし、外にいる不審者の合図で息を吹き返したように鼓動する。
まるで人が口内に空気を溜めるように膨らむと、今度はそれを吹き出したように萎む。
妖魔の体液は何かを産み出したようだった。
それは、ビニール袋を貫通した半透明の無数の腕。
霊的な要素と肉体的な要素をそれぞれ併せ持った残留思念を形にしたもの。
急成長する植物のように、眠っている琴美に伸びていく。
当の本人は熟睡していて気がついていない。
そうしている間にも緩やかだが確実に彼女に近づき、ベッドを囲む無数の残留思念の腕。
目標となる女の退魔士が寝返りをして仰向けになった。
大きな胸や身体が毛布一枚のみで隠され、身体の凹凸がハッキリと分かる。
呼吸する度に僅かに上下動く胸の二つの膨らみに、思念の腕達が注視するかのように集まる。
やがて、一本の腕が毛布を静かに掴むと他の腕もそれに続く。
ゆっくりと、静かに、対象を起こさないように下へずらしていくと、露わになったのは一糸纏わぬ姿と豊満な乳房。
それを見た複数の残留思念達は歓喜するように一斉に震えた。
しかし、琴美の目がうっすらと開いた。
「んっ……?」
裸体となったため肌寒さから起きたのだが、疲労感から完全目を覚ましていない。
まるで海上で浮いているかのような感覚のまま再び目を閉じた。
これは起きないと確信した残留思念達はゆっくりとその豊満な身体へ触れていった。
最初は触る程度に。次第に弱く掴むように撫でていく。程よい太さのもも、細く引き締まった腹の感触を確かめるように。
やがて一番の目的であろう胸を下から包むように持ち上げる。
その大きさは手に収まるものではなく余りある程だった。
柔らかくも弾力のある二つの膨らみを揉んでいく。
全身を愛撫された琴美の頬は紅潮し、息も荒くなる。
それでもまだ本人は夢心地の感触のまま意識が覚醒しない。
彼女の反応に興奮した他の腕も我先にと胸を揉んでいく。
「ぃひゃっ!?」
後から来た腕が、固くなった乳首を摘まむと琴美は一瞬強く反応した。だがまだ起きない。
残留思念達はさらに活発に動いていく。
やがて腕の一本があることに気がついた。
本能的に興奮した琴美の身体が血色が良くなる中、無意識に足を閉じて股下を守っているようだった。
他の腕も気がつき、その足に触れ静かに開かせる。
すると、彼女の一番大事な場所から液体が流れ出していた。
性的な刺激によって身体が本能のままに分泌させた愛液だった。
腰や太ももを揉んでいた腕の興味が一気にそこへ向けられる。
最初に気づいた思念の腕が人指し指と中指を秘所にあてがう。
「あっ……」
触れただけの刺激に琴美が声をあげる。
感じた反応に気をよくした思念は二本の指を上下に動かして擦っていく。
その度に艷声を上げる口に、別の思念の指が入れられる。人指し指と中指で舌を緩く挟んで弄ぶ。
秘所を弄っていた腕とは別の思念の腕が加わると、愛液が溢れてくる所の上、固くなって自己主張する小さな突起を摘まんだ。
「ひぁっ!?」
感電したかのように一瞬琴美が跳ねた。
残留思念達はもう遠慮することなく欲望のままに彼女の身体を自由に触れ、撫で、愛撫していく。
舌を、胸を、腹を、足を、大事な所を触れられ、弄ばれ、愛撫されていく内に琴美は震えながら享受させられる。
もう快楽が上限に達しようとしているようだ。
「ぁ…あ…やっ…ひ…ぃっ…」
全ての残留思念が一つの目的の元動きを合わせる。
眠っている彼女にはそれに抗えない。
数秒後、その目的は達成される。
「あ…っ…ああああぁぁぁぁ!!」
琴美はまるで弓のようにのけ反った。
強制的に絶頂させられたのだ。
「あ…ぅ…」
涙や唾液、汗に愛液がシーツに染み込んでいく。
未だ余韻で痙攣する琴美に、残留思念達が追撃を試みようとしたその時、まるで煙のように消えてしまった。
残されたのは体液まみれのまま紅潮して眠る一人の女退魔士だけだった。
―――部屋の外。
布で身体を隠した者は空中に留まったまま落胆していた。
「所詮塵か」
彼の術で妖魔の残骸から残留思念を具現化させ、結界内の退魔士を襲わせたのだが死骸から作ったせいか長く持たなかったようだ。
そもそも倒された妖魔は下級。
復讐を誓っても本能的に相手に恥辱を与えた時点で満足してしまったため、復讐心もなくなりランタンで例えると燃料がなくなった状態となり消えたようだった。
「まあいい、これで一つ仕込めた」
意味深く呟くと、不審者はそのまま何処かへ飛び去ってしまった。
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