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ソード オブ ソード
8 ザック ③
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□□□〈ザック〉
何であんな事を言ったんだ。
仕事から部屋に戻るがソードはもういない。荷物も全部持っていなくなっていた。俺の店で買った剣も無くなっていた。勿論、あいつが買ったんだから当たり前だが。気を効かせて買ってくれたのも知っている。
こんなに寂しくなるもんかね~
そんな気を拭いたくて酒場へと足を運んだ。
今日は賑わってるな~
適当に座り酒とつまみを頼み飲むことにした。いつもより酒が進む。
何であいつを振ったのか考えたが単に俺が見切りをつけて本気になりたくなかっただけだが。それにあいつが俺に本気になられると困ると思って別れたた。
一度も結婚したいともワガママを言って困らせたりもない。俺を縛る事も一切してこないあいつは楽で優しかったな。好きには好きだったが自然になりすぎたって言えばいいのか?
「今日はイベントでお菓子のサービスです」
「ああ、どうも」
店員が客に一つ一つお菓子を配っていた。配られたお菓子をポケットに入れお酒を再開した。暫く1人で飲んでいると声をかけられた。
「いい感じのお兄さん1人?一緒に飲もう」
見てくれが良い女性が話しかけてきた。断る理由もないし今の俺には逆にありがたかった。いろんな話をして意気投合、そのまま部屋に連れ込む。やってはみるがソード程は気持ち良くはなれないが新鮮でそれなりに楽しかった。
何となく流れで付き合う事になる。数日たった辺りから毎日のように部屋に来た。別に嫌ではなかったが俺の時間や場所が狭まる気がしてきた。
「なぁ、少し来すぎじゃねぇか?」
「何で?前の子とは一緒に住んでたんでしょ?好きだからいいじゃん。好きじゃないの?毎日会いたいし私も住みたい。次の休みどっか行こう。ね?」
ソードならそんな事一言も言わなかったし、好きの強要もしてこなかった。何かが欲しいともあれしろとかも無かったな。凄く居心地が良くて楽だと思ったがこれが安心なんだと今、気がついた。
机には数日前のお菓子が置いてあった。そういや、あいつは甘いものが好きだったな。買ってやると喜んだっけか。あんな物いくらでも買ってやれたのに。
女には帰ってもらった。
今まで感じた事の無いぐらい会いたい気持ちが沸き起こり、いかに自分がソードをいい加減に扱ってきたか後悔をした。
好きになられて困るってなんだよ。俺があいつを好きになるのが怖かっただけじゃねぇか。あいつは俺が好きだったのに。
俺が追い出したソードはもういない。討伐依頼所に行ったがいるはずもなかった。毎日来ていた女とは別れて仕事に専念しようと思ったが半年以上経っても忘れる事はできなかった。俺は店をたたみ、諦めていた冒険者になることにした。
いつか会えるかもしれない、その時もう一度やり直したいと言うつもりだった。今度は本気だから結婚したいと。それが数年後に本当に会えるとは思わなかった。
会えた時は思わず感激して抱き締めてキスをしようとしたがあいつの警戒がそうさせなかった。数年会わなかっただけでかなり強くなっている気がした。
どうしても引き止めたくて甘いものが好きなあいつに甘い飲み物を一杯差し出した。逃げられると思ったが意外にも付き合ってくれた。もしかしらたなんて気持ちがでてくる。凛とした姿勢と懐かしさで何とも言えない気持ちが沸き起こる。
堪らなくなり強引にキスをするも逃げられてしまった。当たり前か…俺はあいつを傷つけた。
もう一度ちゃんと話さねぇと…
次に会えるまで俺は依頼所に入り浸った。黒いフードマントは他にもいるがソードはすぐにわかった。無理にキスをしたせいか呼び掛けても無視をされスタスタと歩いて行ってしまう。
話がしたい。思わず腕を取るも態度はこの間と変わらなかった。
それより…隣にずっと冒険者がいた。大層見てくれの良い男は身なりもきちんとしている。一夜限りの討伐組とはいいがたいほど相手は自然に隣にいた。
ソードは俺と付き合っている時に一人でいる方が楽だと言っていた。独特な感性だし人に懐かないから絶対一人だと思っていたしショックだった。仲間かあるいは恋人か…こいつがどんな奴といようが俺は伝えたかった。
結果は玉砕。あいつの中でとっくに俺は過去の人になり引きずってもいなかった。残念だがこういう後を濁さない所も好きだったな。最後に未練がましく顔を見せて欲しいと頼んだ。
「その顔、いつになく可愛いな」
「気のせいだ」
頬に手を当て思い切りキスをして無理矢理でも拐いたかった。だが、後ろの奴がそれをさせなかった。それ以上触ったら殺すと目が俺を刺す。俺の想いは隣にいるやつの覚悟に到底勝てるもんじゃなかったな。
あいつに一目会えただけでも…良かったか
あ~あ、何でふっちまったんだ
俺は大バカ野郎だ!
何であんな事を言ったんだ。
仕事から部屋に戻るがソードはもういない。荷物も全部持っていなくなっていた。俺の店で買った剣も無くなっていた。勿論、あいつが買ったんだから当たり前だが。気を効かせて買ってくれたのも知っている。
こんなに寂しくなるもんかね~
そんな気を拭いたくて酒場へと足を運んだ。
今日は賑わってるな~
適当に座り酒とつまみを頼み飲むことにした。いつもより酒が進む。
何であいつを振ったのか考えたが単に俺が見切りをつけて本気になりたくなかっただけだが。それにあいつが俺に本気になられると困ると思って別れたた。
一度も結婚したいともワガママを言って困らせたりもない。俺を縛る事も一切してこないあいつは楽で優しかったな。好きには好きだったが自然になりすぎたって言えばいいのか?
「今日はイベントでお菓子のサービスです」
「ああ、どうも」
店員が客に一つ一つお菓子を配っていた。配られたお菓子をポケットに入れお酒を再開した。暫く1人で飲んでいると声をかけられた。
「いい感じのお兄さん1人?一緒に飲もう」
見てくれが良い女性が話しかけてきた。断る理由もないし今の俺には逆にありがたかった。いろんな話をして意気投合、そのまま部屋に連れ込む。やってはみるがソード程は気持ち良くはなれないが新鮮でそれなりに楽しかった。
何となく流れで付き合う事になる。数日たった辺りから毎日のように部屋に来た。別に嫌ではなかったが俺の時間や場所が狭まる気がしてきた。
「なぁ、少し来すぎじゃねぇか?」
「何で?前の子とは一緒に住んでたんでしょ?好きだからいいじゃん。好きじゃないの?毎日会いたいし私も住みたい。次の休みどっか行こう。ね?」
ソードならそんな事一言も言わなかったし、好きの強要もしてこなかった。何かが欲しいともあれしろとかも無かったな。凄く居心地が良くて楽だと思ったがこれが安心なんだと今、気がついた。
机には数日前のお菓子が置いてあった。そういや、あいつは甘いものが好きだったな。買ってやると喜んだっけか。あんな物いくらでも買ってやれたのに。
女には帰ってもらった。
今まで感じた事の無いぐらい会いたい気持ちが沸き起こり、いかに自分がソードをいい加減に扱ってきたか後悔をした。
好きになられて困るってなんだよ。俺があいつを好きになるのが怖かっただけじゃねぇか。あいつは俺が好きだったのに。
俺が追い出したソードはもういない。討伐依頼所に行ったがいるはずもなかった。毎日来ていた女とは別れて仕事に専念しようと思ったが半年以上経っても忘れる事はできなかった。俺は店をたたみ、諦めていた冒険者になることにした。
いつか会えるかもしれない、その時もう一度やり直したいと言うつもりだった。今度は本気だから結婚したいと。それが数年後に本当に会えるとは思わなかった。
会えた時は思わず感激して抱き締めてキスをしようとしたがあいつの警戒がそうさせなかった。数年会わなかっただけでかなり強くなっている気がした。
どうしても引き止めたくて甘いものが好きなあいつに甘い飲み物を一杯差し出した。逃げられると思ったが意外にも付き合ってくれた。もしかしらたなんて気持ちがでてくる。凛とした姿勢と懐かしさで何とも言えない気持ちが沸き起こる。
堪らなくなり強引にキスをするも逃げられてしまった。当たり前か…俺はあいつを傷つけた。
もう一度ちゃんと話さねぇと…
次に会えるまで俺は依頼所に入り浸った。黒いフードマントは他にもいるがソードはすぐにわかった。無理にキスをしたせいか呼び掛けても無視をされスタスタと歩いて行ってしまう。
話がしたい。思わず腕を取るも態度はこの間と変わらなかった。
それより…隣にずっと冒険者がいた。大層見てくれの良い男は身なりもきちんとしている。一夜限りの討伐組とはいいがたいほど相手は自然に隣にいた。
ソードは俺と付き合っている時に一人でいる方が楽だと言っていた。独特な感性だし人に懐かないから絶対一人だと思っていたしショックだった。仲間かあるいは恋人か…こいつがどんな奴といようが俺は伝えたかった。
結果は玉砕。あいつの中でとっくに俺は過去の人になり引きずってもいなかった。残念だがこういう後を濁さない所も好きだったな。最後に未練がましく顔を見せて欲しいと頼んだ。
「その顔、いつになく可愛いな」
「気のせいだ」
頬に手を当て思い切りキスをして無理矢理でも拐いたかった。だが、後ろの奴がそれをさせなかった。それ以上触ったら殺すと目が俺を刺す。俺の想いは隣にいるやつの覚悟に到底勝てるもんじゃなかったな。
あいつに一目会えただけでも…良かったか
あ~あ、何でふっちまったんだ
俺は大バカ野郎だ!
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