ドルメンの館

かぷか

文字の大きさ
上 下
21 / 24
番外編

招かれざる猫 3

しおりを挟む
 怒りで尻尾を叩きつけようとするすんでの所でモノが戻ってきた。モノも緊張気味で報告をした。 

「スワロフ様…シスは寝ておりました。しばらく起きる様子はないです」

「ただ…」

「なんだ」

「ニオさんの匂いが微かに。それと別の匂いも」

「誰だ」

「シロです」

「シロだと」

 ニオの隣で寝ているシロにも変わった様子は見受けられなかった。
 音もなく三人がここへの出入りなど考えられずやはり来てはいない事になる。だがシスとニオが交わった事は明白。なら、逆にこの中で一番不自然なのはシロしかいなかった。

「俺がニオを綺麗にするまでにシロについて調べろ。その後、シスに会いに行く」

「「はっ」」

 ニオを抱き抱えて風呂に連れて行く。やはり抱かれた形跡は間違いなくあった。不可能な可能に苛立ちがおさまらない。ニオに何度もキスをして主印を確かめた。

 ニオに付いた匂いに反吐が出そうだ

 俺のニオを操る奴は神だろうと許さない

 消し炭にしてやる

「…スワロフ?」

「ニオ…さっきはどこへ?」

「?」

「出かけただろ?」

「んーそんな気もするけどわからない…スワロフ怒ってる?」

「俺は物凄く怒っている」

 キスをすると主印が反応をする。ただただ、ニオへの想いを流し込む。どろどろと骨や血管にまで行き渡る。

「スワロフ…熱い」

「ニオ抱く」

「え?」

「同意は後からとる」

いきなり入れられるが先程ので解していた。舌打ちをしスワロフは悪魔の姿でニオの体を激しく揺さぶる。凶悪なものがズブッズブッと奥へ届く。

「あああ!!苦しいっ」

「俺もだ」

 泣いてよがるニオには力が入らない。足は床から離れスワロフの支えだけで抱かれる。主印の力で快楽から抜け出せないニオ。スワロフと叫ぶ声が寝室まで響き愛を何度も叩き込まされた。

「スワ…ロフ…」

意識を手放し全てをスワロフに預けた。

 限界か…もろいな…

 俺が主でありニオの全ての権限を持つ
 
 こんなにもろいならいっそ殺してしまう方が楽だが…ニオのいない世界は無意味だ
 
 なら、いなくなるときも一緒だ 


 ニオを抱えお風呂から上がるとモノとオクタが待ち構えていた。

 いつになく厳しい顔のスワロフに二人は緊張する。死に物狂いで情報を集めるもそれが有力かわからない。塵1つ見逃すことなく調べ上げた。

 気絶したニオをベッドにそっと置きキスをすると添い寝をする形で後ろから体を抱きしめた。ニオの股の間からはスワロフの足が絡んでいた。

「で、」

「はっ、やはり猫はただの迷い猫でした。ニオさんが拾う直前まで目撃がなく、シロを見た人は2.3人しかおりません。いずれも、変わった様子はなかったです」

「シロの体を調べたが内面的には特に問題はないが外面的には白色だった体が一部グレーの毛が混ざっていた」

「グレーの毛か…」

手ですべすべとニオの体を触り時折キスや甘噛み、舐めたりと味を確かめるように愛撫した。

シロは籠にいれられ大人しく寝ている。

「……スワロフ様、シスはいかがいたしますか?」

その名前を聞き反射的に肩に噛みついた。

うっとニオから声が漏れる。
肩からは血がにじみそれを丁寧に舐める。

ニオが痛みに意識を取り戻すと後ろにいるスワロフをぼんやりと見た。

「す…わろふ…?」

濃厚なキスを繰り返した。
目覚めに自分の名前を呼ぶニオを愛おしく思った。舌を入れニオの舌をよこせと貪り食う。ニオの足を膝で割り片足を上げさせ後ろから性器を侵入させる。口はスワロフに塞がれ何も言えない。

入るのを拒む事もできずひたすら中への侵入を許す。大きく開かれた片足はスワロフの手にもたれ隠す事もできず二人に見られる。
出入りする度にヌチャヌチャとした音が出てそれを聴かせるようとゆっくり動かす。

二人は甘美な様子を見せられ喉がなる。

生き物が動くかのようにニオの穴へと出入りを繰り返す性器は三度ニオを喰らう。

「あっあっスワロフ…」

「んー?」

「あっあっあっ…ん」

「ニオが可愛い」

「やっあっあっあっ」

「ゆっくりゆっくりわかるように入れてるからな。じっくり俺を味わえ」

「あっあっあん」

 腰を動かし頭にキスをした。

「あいつがしたのは間違いないがどうやったかが問題だ。呪文を使ったにせよあいつはそんな愚行者ではない」

「はい、スワロフ様を敵に回すなどないと思います」

「だからと言って許してない。会って不快なら殺す」

「かしこまりました」

「ただ、ニオさんが悲しむかもしれません」

「ああ、話は聞く」

スワロフはニオの口に舌を入れひと食べすると、腰の動きを少しだけ早めた。甘い声も早くなる。

「シロはどうしますか?」

「ただの猫だ」

人差し指を口にかざしモノとオクタに合図を送った。二人は当たり障り無く話を進めた。

「そうですね」

「なら、別かもしれない」

「なるほど、ニオさんから離れさせますか?」

「いや、シスが先だ」

じれったい動きにニオが耐えられず懇願した。

「スワロフ…ぃきた…ぃ」

「俺を味わうニオを見せつけたいんだが」

「やっや…」

見られているとは知らず前を見ると二人の局部はガチガチにたっていた。そんな二人と目が合うとした舐めずりを何度もされる。顔を背けるも自分のしている姿を見られている事に意識をしてしまい顔を赤くした。そんなニオに息継ぎができないほどキスをした。

「んん、やだ、みるな……スワロフ…止めて…ん」

「んー締め付けながら煽るなんてどこで覚えた?」

「ああっ、知らない。早く…スワロフ」

必死でお願いするも聞いては貰えず。二人に見られて感じてしまう。

「ニオ、お願いする時なんだっけ?」

「あっ、あぅ」

「ほらほら」

急かすように腰で合図した。

「スワロフ…好きお願い」

「良くできました」

「モノ、オクタ、ぬいていいぞ」

二人は許可がおりニオをみながら擦る。

「ニオ、流石にきつそうだから二人がいくまで待ってやって。ニオが先にいったらイクの見られちゃうから頑張って」

「あぅあっあっ、やだ、みちゃやだ。あっ気持ちいい。モノ、オクタ、見たらやだ、スワロフが繋がって…あっあっ、」

「ふふ、」

スワロフは足を限界まで開けさせた。完全に二人にわかるようまる見えで隠し様子がなく目の前で見せつけた。

「みえ…あんあん、あんあん、見られてる。いっきそ…」

「しまる。我慢しないと見られるぞ。嫌ならニオがもっとお願いしないと」

「あっあっ好き、好きスワロフ愛してる。あんあん、あんあん、スワロフ好き、好き。いくのみられちゃう、止めて、あっやだ、やだっ」

二人は今にも自分に襲いかかろうとギラギラとした目で無心に擦りニオの出入りしている場所を見ながら出した。見届けるとスワロフは退けと目で合図した。

すぐ後にニオは果てた。

「うぅ…見られちゃ…た」

泣くニオに優しく言った。

「もう居ないから、俺と二人だよ」

「うぅ…スワロフ…スワロフ…二人がいい。二人がいい…好き…うぅ」

「俺も好き、もっと俺の匂いにしないとな」

 激しく腰をゆらされ突かれる度にイッてしまう、奥へと突かれた男根は腹奥にひびく。中へ流し込むと溢れた精液がじゅぼじゅぼと泡になった。激しく肌がぶつかる音は喘ぎ声が枯れるまでつづけられた。
   
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ヤンデレだらけの短編集

BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。 全8話。1日1話更新(20時)。 □ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡 □ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生 □アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫 □ラベンダー:希死念慮不良とおバカ □デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。 かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。

十七歳の心模様

須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない… ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん 柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、 葵は初めての恋に溺れていた。 付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。 告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、 その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。 ※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

朝目覚めたら横に悪魔がいたんだが・・・告白されても困る!

渋川宙
BL
目覚めたら横に悪魔がいた! しかもそいつは自分に惚れたと言いだし、悪魔になれと囁いてくる!さらに魔界で結婚しようと言い出す!! 至って普通の大学生だったというのに、一体どうなってしまうんだ!?

普通の男の子がヤンデレや変態に愛されるだけの短編集、はじめました。

山田ハメ太郎
BL
タイトル通りです。 お話ごとに章分けしており、ひとつの章が大体1万文字以下のショート詰め合わせです。 サクッと読めますので、お好きなお話からどうぞ。

都合の良いすれ違い

7ズ
BL
 冒険者ギルドには、日夜依頼が舞い込んでくる。その中で難易度の高い依頼はずっと掲示板に残っている。規定の期間内に誰も達成できない依頼は、期限切れとなり掲示板から無くなる。  しかし、高難易度の依頼は国に被害が及ぶ物も多く重要度も高い。ただ取り下げるだけでは問題は片付かない。  そういった残り物を一掃する『掃討人』を冒険者ギルドは最低でも一名所属させている。  メルデンディア王国の掃討人・スレーブはとある悪魔と交わした契約の対価の為に大金を稼いでいる。  足りない分は身体を求められる。  悪魔は知らない。  スレーブにとってその補填行為が心の慰めになっている事を。 ーーーーーーーーーーーーー  心すれ違う人間と悪魔の異種間BL  美形の万能悪魔×歴戦の中年拳闘士  ※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。※

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

処理中です...