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異世界人てやつは 

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 結局儀式はやることになった。何故かって?クラムさんが試行錯誤して二人の王と一生懸命考えてくれたからやりたかったんだ。フィグは俺がいいならと了承してくれた。

その代わり、必ず練習にフィグが付き添う事になった。本当は規則でいけないらしいけど正直安心する。クラムさんも配慮にかけていたと言って今後難しい規則は俺に限り緩和していくとまでいってくれた。申し訳ない。

二人の王も昨日はすまなかったと言い最後まで見守りたいといって練習に参加してくれる事に。
俺が勝手に煮詰まっただけなのに皆優しくしてくれる。ありがたいな、次はがんばる!


「2つ目の儀式はこちらです」

流れは儀式一と同じだけど儀式の内容が違いますといっていた。
壊れたドアから昨日と同じ部屋に入り今度はドアと真向かいにある、またも壁だと思った所が扉でズズズと開く。

「やまと、昨日みたいな吹雪じゃないしここは安心しろ。大した事はしない」

「暗いですが魔法で足元を照らすことにより安全にしました」

「そうだ、何かあったら皆で助けてやる」

てことはまた、何か体験するんですね。
そして、助けるって聞こえましたが。

フィグを見ると頷いている。

だ、大丈夫っぽいな。

「やまとさん、この先にある清めの水に入って儀式一で取ってきた魔石を洗ってくるが二の儀式です。魔石は当日までとれないので今日は代用品の石で練習をします」

「わかりました」

「清めの水は冷たくはないですから安心してください。進むと湧水がありますのでそこでさらっと洗えば大丈夫です。そしたらまた戻ってきてください。石を落としても大丈夫です拾うものがいます」

「はい」

「足元が滑りやすいのと、周りが暗いので気をつけてください。それと本来なら服は着ないで行うのですが…」

「却下だ」

「と言うと思いました。いえ、私もそこは考慮しております。やまとさん専用の服を用意いたしましたので大きさ確認も含め着てもらい始めてみましょう」

「わかった」

「やまとさん、何かあったらすぐに誰かを呼んで下さい」

「はい…あの…危険は」

「ありません」

ふぅ~ならいいか。クラムさんが用意してくれた服を仕官の人が着せようとしたがすぐにクラムさんに何か話をした。

「すみません、やまとさん!あの、私が着せます!」

くっ…王め。仕官にアイコンタクトで圧力をかけましたね。仕官にやましい気持ちが無いのは明白。ただ、万が一が起これば魔物送りではすまない。ここは致し方ありません。

「当日は下着は付けずにこの服だけになります」

「却下だ」

「王!ほぼ王しか見ないからいいじゃないですか!本来なら一糸纏わずです!」

「知らん」

クラムさんが青筋たてている。

着せられた服は綺麗な白色のツルツルした素材の生地。広めの袖口に七部丈で前は浴衣みたいな形だけと重ねずそのまま。紐を3つ前で縛る。丈は膝から下へ長くなりかかとまである一枚着。これなら1人で着れそうだから次は1人で着てみよ。

「フィグ、大丈夫そう。1人で着れそうだし」

クラムさんはうんうんと頷いている。

「やまと、着心地は?」

「良いです」

「色は?」

「んー良いと思います」

「「良かった」」

二人が選んでくれたのかな?

「王!本番は…」

「わかった」

それではいざ、出陣!!

「行ってきます!」

皆に手をふり暗闇を進む。足元は光る道みたいに照らされている。何かこれなら大丈夫。だんだんちょろちょろと音がする。目の前には光るお風呂のようなものがある。

わー綺麗~!
キラキラしてテンションあがる!!

さっそく中に入ると温泉のようでお湯が腰ぐらいあるかな。水がキラキラなのか周りが光ってるのかなんだろな?思わず両手で水をすくうと石がトポンと落ちた。あ、拾うか。微妙に顔をお湯に付けないと拾えない。

あと少しだけどとれないからもういい潜る。
潜ると誰かの手が当たり浮き上がる。

石を差し出された。

「あ、すみません。ありがとうございま」

そこにいたのは俺よりデカイ光るイカのような生物がいた。

「うギャーーー!!」

驚きすぎて溺れそうになる。イカが体に張り付いてきた。なに、なに!?

足が俺の体を張り巡る。

待って、待って!

ぬるぬるする~!俺、食われる!!

「やまと!!」

フィグの声がする。

「フィグ~イカがイカが…」

俺の姿を見た皆が絶句した。わかる、俺もこの自分見たら多分絶句する。イカに食われかけてる。

イカがやまとの体を支え浮かぶ。そして、イカの足がいろんな所に絡み付く。

「っ…フィグ…ん」

清めの水の中に入り駆け寄るフィグ。

「やまと…さん」

「それは…」

「流石に…」

〈緊急アイコンタクト 三人〉

「おい、クラム!どういう事だ」

「暗くならないようにしっかり安全策はとりました!が、まさか気に入られるとは…」

「これは流石にヤバい」

「これが…やまとさんの力です。快楽の根元から来ましたから」

「噂は本当だったんだな」

「最強の淫乱…か」

「です」

「……。」

「……。」

「……。」

「「「艶かしい!」」」

「服が余計に煽る!あ、はだける!」

「これほどとは、足がどこに入って…!」

「はぃ……もう、見てられませ…ぐはぁ!」


プチパニックで強制終了


フィグはすぐに這わされた足を丁寧にはがした。やまとを横抱きし石をイカから受けとる。

「やまと大丈夫か?こいつは石をとっただけだ。やまとを食う気はない」

「う、うん。かなりビックリした。食われるかと思った。多分、溺れるの助けてくれたような」

「そうだな」

やまとがなでなですると足がやまとの体を這おうとしたのでフィグがぴっと指先で侵入を防いだ。
水から上がると皆が床にひれ伏していた。

「クラム何を倒れてる」

「申し訳ございません」

「やまとを着替えさせる」

「はい…どうぞ行ってください」

王の忍耐に感服いたします。流石です。

二人の王も初めて見たやまとさんの力に完敗の様子。仕官に頼まなくて良かった。恐らく魔物送りだったに違いない。

本気の対策を練らねば……

くぅ…恐るべし最強の淫乱
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