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6章 フェンリル
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6章 フェンリル
数日が過ぎた頃、何か気配を感じることが度々あった。 こちらを観察するように付かず離れずついてくる。
『まだいるな』
キュイ
少し開けた所に出たので、そいつが姿を現すのを待ってみた。
『姿を現せ!』
聞こえるはずもないが、心で呼びかける。
しかしそれに応えるように森の中から大きな影が近付いてくる。
固唾をのんで待っていると、金色の瞳を輝かせた巨大な狼が姿を現した。
肩までの高さが2メモク以上はある。 全身輝くような銀色で、長い鬣(たてがみ)が動くたびにキラキラ輝き、額から鼻先にかけて細長いダイヤモンド型をした黒色の模様がある狼だ。
思った以上のでかい奴の登場に、少し怯(ひる)む。
『何だ? こいつは······』
「我はフェンリル」
えっ? しゃべった?
「ヴァラーハを倒したのはお前か?」
『ヴァラーハ? なにそれ』
「ヴィントの森の主。 大猪の事だ」
『······俺の言葉がわかるの?』
「だからこうして話している」
『いやいや···俺、声を出していないけど···』
「それが問題か?」
『気になるだろ? なんで心の中で話している俺の言葉がわかるのか』
フェンリルは顔をしかめた。
「変な奴だな。 話せるならそれでいいじゃないか」
『お前はただの狼じゃないのか?』
「当たり前だろ? こんな大きな狼がいる訳がないだろ」
『猪は大きかったぞ』
「あいつもただの猪じゃないからな」
『あぁ······そうか』
納得したよ。
『で? なんで話せるの?』
「まだ言うか」『こういうことができるからだ』
フェンリルは心の中で話してきた。
『わぁ! 凄いな!』
「フフン!」
フェンリルは少し得意顔だ。
『それで? どうして俺たちについてきていたんだ?』
「見極めるために」
『何を?』
「お前を」
『だから、何で?』
フェンリルは少しイラつく。
「どれだけ強いかだ!」
『強さを見てどうするんだ?』
「倒す!」
『それは穏やかじゃないな。 俺がヴァラーハを倒したから怒ってるのか?』
「あんなバカはどうでもいいが、お前がどれだけ強いか戦ってみたい」
『そんな事をして俺に何の得があるんだよ』
「我(われ)が負ければ、お前に従ってやる」
『本当に? 約束だぞ! でも、俺が負けたら?』
「死ぬだけだ」
『·············』
フェンリルはいきなり口から炎を噴いてきた。
『そんな事もできるのかよ!!』
俺はあわてて水の壁を作る。
ドドォォォン!! と、炎と水がぶつかり、物凄い蒸気が噴き上がる。
気づけば目の前に来ていた。 俺はフェンリルとの間に岩の壁を作り、飛び下がる。
岩の壁から回り込んで再び炎を出そうとするので、風でフェンリルの口の周りに渦を作り、口が開かないようにした。 顔を振り、足で風を振り払おうとするので、足元を岩で固めてやった。
『もう動けないだろう? 降参か?』
グルルルルと唸りながら口を塞ぐ風を払おうと顔を振ったり足元を固めた岩に擦り付けたりするので、俺は一層強く風をまとわりつかせた。
『······参った』
『勝った』
レイと顔を見合わせ、ガッツポーズ。
『じゃあ、それを外すが暴れるなよ』
『わかった、約束する』
口を縛る風と、足を固める岩を消してやった。 フェンリルは顔をひと振りし、一歩近づく。
目の前に来ると見上げるほど大きい。
「さすが天龍の加護者だな」
『えっ! 天龍を知ってるのか?』
「当たり前だ」
『レイはこいつの知り合い?』
クウ~ウ
レイは首を振る。
『知らないって言ってるぞ』
「当たり前だ! 会うのは初めてだからな」
そんなに偉そうに言われても······
『なんで知ってるんだ? そもそも天龍ってなんだ?』
「そんな事も知らないで天龍と一緒にいるのか? お前は加護者じゃないのか?」
なんか、いちいちむかつく奴。
『俺、記憶がないんだ。 だからレイとどうやって出会ったかもわからない』
「記憶がない?······ふ~~~ん」
ちょっと見下すように半笑いで俺を見おろす。
なんかまたむかついた。
「どうしてもと言うなら教えてやってもいいが······」
フフンと鼻を鳴らしながらまだ半笑いだ。
やっぱり、む か つ く !!
しかし、知りたいからちょっと下手に出てみた。
『教えてくれよ。 天龍ってなんだ?』
フェンリルは再びフフンと鼻を鳴らす。
「天龍っていうのはな······我(われ)やヴァラーハのようなものだ」
何それ······全然わからない。
「我は狼の頂点に立つ者。 ヴァラーハはイノシシの頂点に立つ者」
『じゃあ、天龍はドラゴンの頂点に立つ者?』
「ハハハハハハ! 少しは頭が使えるようだな」
誰でも分かるわ!!
『それで?······』
次の言葉を待つ。
「それだけだが?」
だから何だよ? 的な顔で見おろしてきた。
『············』
こいつ······いつか殺す!
まあ、ドラゴンの中で一番偉いって事でいいか。
『じゃあ、加護者ってなんだ?』
「加護者は加護者だ。 天龍が加護する者だ」
······なんか、衝撃的な事を聞いた気がする。
『俺がレイを······天龍を加護しているのではなく、天龍が俺を加護しているのか?!』
「当たり前だろ? それともお前、天龍を何か加護したのか?」
『···············』
保護はしたが加護はしてない······
『もしかして、俺の魔法はレイの加護によるものだったりして?······』
半分冗談のつもりで聞いてみたが、レイはキュイ!と答えた。
『えっ? 本当にレイの力なのか? じゃあ、この剣はレイが出してくれたとか?』
キュイ
『本当かよ······俺はレイに力を与えてもらったのか······なんで?』
キュ~~キュキュ
『おい! レイが何と言っているのか教えてくれよ?』
「わかるか!」
フェンリルは投げ捨てるように答える
む か つ く !!!!
話せば話すほどむかつくので、聞くのをやめた。
『フェンリル、じゃあ、また会った時にはよろしくな。 レイ、行こうか』
キュイ!
フェンリルに別れを告げて俺は歩き出した。
歩き出したのはいいが、後ろで木がバキバキ折れる音がする。 振り返るとフェンリルが盛大に尻尾を振って、木や枝を折りながら俺たちについてくる。
『フェンリル? こっちに行くのか?』
俺は進行方向を指差した。
「お前についていく」
『えっ?······なんで?』
「お前に従うと言っただろう?」
従うってそういう事?!
『いやいや、ついてこなくても······それにそんなにデカくちゃ街にも入れないし······こんなでかい奴の飯の調達も大変だし』
「これならいいか?」
フェンリルはヒュルヒュルと小さくなり、1メモクほどの少し大きめの狼の姿になった。
『··········』
「それに我に食い物は必要ない。 趣味で食う奴もいるがな、そこの天龍みたいに。 まだ何か問題はあるか?」
そう偉そうに言いながらも尻尾は盛大にバタバタと振られている。
なんかカワイイ······
って······趣味で飯を食う?······レイが?
『レイって物を食べなくても本当は大丈夫なのか?』
キュイ
ちょっと恥ずかしそうに答えた。
本当に趣味で食ってたのかよ。
『し······仕方がないな。フェンリルが一緒でもレイはかまわないか?』
キュイ!
俺はこんな生意気な奴は迷惑だが、レイは嬉しそうだ。
「お前を加護してくれている天龍様がいいと言っているぞ」
クイッと、あごでレイを指す。
『············』
······[カワイイ]は、なし。
『わかった。 ついてこいよ』
「そこまで言うなら、ついていってやろうじゃないか」
······やっぱりむかつく野郎だ!
数日が過ぎた頃、何か気配を感じることが度々あった。 こちらを観察するように付かず離れずついてくる。
『まだいるな』
キュイ
少し開けた所に出たので、そいつが姿を現すのを待ってみた。
『姿を現せ!』
聞こえるはずもないが、心で呼びかける。
しかしそれに応えるように森の中から大きな影が近付いてくる。
固唾をのんで待っていると、金色の瞳を輝かせた巨大な狼が姿を現した。
肩までの高さが2メモク以上はある。 全身輝くような銀色で、長い鬣(たてがみ)が動くたびにキラキラ輝き、額から鼻先にかけて細長いダイヤモンド型をした黒色の模様がある狼だ。
思った以上のでかい奴の登場に、少し怯(ひる)む。
『何だ? こいつは······』
「我はフェンリル」
えっ? しゃべった?
「ヴァラーハを倒したのはお前か?」
『ヴァラーハ? なにそれ』
「ヴィントの森の主。 大猪の事だ」
『······俺の言葉がわかるの?』
「だからこうして話している」
『いやいや···俺、声を出していないけど···』
「それが問題か?」
『気になるだろ? なんで心の中で話している俺の言葉がわかるのか』
フェンリルは顔をしかめた。
「変な奴だな。 話せるならそれでいいじゃないか」
『お前はただの狼じゃないのか?』
「当たり前だろ? こんな大きな狼がいる訳がないだろ」
『猪は大きかったぞ』
「あいつもただの猪じゃないからな」
『あぁ······そうか』
納得したよ。
『で? なんで話せるの?』
「まだ言うか」『こういうことができるからだ』
フェンリルは心の中で話してきた。
『わぁ! 凄いな!』
「フフン!」
フェンリルは少し得意顔だ。
『それで? どうして俺たちについてきていたんだ?』
「見極めるために」
『何を?』
「お前を」
『だから、何で?』
フェンリルは少しイラつく。
「どれだけ強いかだ!」
『強さを見てどうするんだ?』
「倒す!」
『それは穏やかじゃないな。 俺がヴァラーハを倒したから怒ってるのか?』
「あんなバカはどうでもいいが、お前がどれだけ強いか戦ってみたい」
『そんな事をして俺に何の得があるんだよ』
「我(われ)が負ければ、お前に従ってやる」
『本当に? 約束だぞ! でも、俺が負けたら?』
「死ぬだけだ」
『·············』
フェンリルはいきなり口から炎を噴いてきた。
『そんな事もできるのかよ!!』
俺はあわてて水の壁を作る。
ドドォォォン!! と、炎と水がぶつかり、物凄い蒸気が噴き上がる。
気づけば目の前に来ていた。 俺はフェンリルとの間に岩の壁を作り、飛び下がる。
岩の壁から回り込んで再び炎を出そうとするので、風でフェンリルの口の周りに渦を作り、口が開かないようにした。 顔を振り、足で風を振り払おうとするので、足元を岩で固めてやった。
『もう動けないだろう? 降参か?』
グルルルルと唸りながら口を塞ぐ風を払おうと顔を振ったり足元を固めた岩に擦り付けたりするので、俺は一層強く風をまとわりつかせた。
『······参った』
『勝った』
レイと顔を見合わせ、ガッツポーズ。
『じゃあ、それを外すが暴れるなよ』
『わかった、約束する』
口を縛る風と、足を固める岩を消してやった。 フェンリルは顔をひと振りし、一歩近づく。
目の前に来ると見上げるほど大きい。
「さすが天龍の加護者だな」
『えっ! 天龍を知ってるのか?』
「当たり前だ」
『レイはこいつの知り合い?』
クウ~ウ
レイは首を振る。
『知らないって言ってるぞ』
「当たり前だ! 会うのは初めてだからな」
そんなに偉そうに言われても······
『なんで知ってるんだ? そもそも天龍ってなんだ?』
「そんな事も知らないで天龍と一緒にいるのか? お前は加護者じゃないのか?」
なんか、いちいちむかつく奴。
『俺、記憶がないんだ。 だからレイとどうやって出会ったかもわからない』
「記憶がない?······ふ~~~ん」
ちょっと見下すように半笑いで俺を見おろす。
なんかまたむかついた。
「どうしてもと言うなら教えてやってもいいが······」
フフンと鼻を鳴らしながらまだ半笑いだ。
やっぱり、む か つ く !!
しかし、知りたいからちょっと下手に出てみた。
『教えてくれよ。 天龍ってなんだ?』
フェンリルは再びフフンと鼻を鳴らす。
「天龍っていうのはな······我(われ)やヴァラーハのようなものだ」
何それ······全然わからない。
「我は狼の頂点に立つ者。 ヴァラーハはイノシシの頂点に立つ者」
『じゃあ、天龍はドラゴンの頂点に立つ者?』
「ハハハハハハ! 少しは頭が使えるようだな」
誰でも分かるわ!!
『それで?······』
次の言葉を待つ。
「それだけだが?」
だから何だよ? 的な顔で見おろしてきた。
『············』
こいつ······いつか殺す!
まあ、ドラゴンの中で一番偉いって事でいいか。
『じゃあ、加護者ってなんだ?』
「加護者は加護者だ。 天龍が加護する者だ」
······なんか、衝撃的な事を聞いた気がする。
『俺がレイを······天龍を加護しているのではなく、天龍が俺を加護しているのか?!』
「当たり前だろ? それともお前、天龍を何か加護したのか?」
『···············』
保護はしたが加護はしてない······
『もしかして、俺の魔法はレイの加護によるものだったりして?······』
半分冗談のつもりで聞いてみたが、レイはキュイ!と答えた。
『えっ? 本当にレイの力なのか? じゃあ、この剣はレイが出してくれたとか?』
キュイ
『本当かよ······俺はレイに力を与えてもらったのか······なんで?』
キュ~~キュキュ
『おい! レイが何と言っているのか教えてくれよ?』
「わかるか!」
フェンリルは投げ捨てるように答える
む か つ く !!!!
話せば話すほどむかつくので、聞くのをやめた。
『フェンリル、じゃあ、また会った時にはよろしくな。 レイ、行こうか』
キュイ!
フェンリルに別れを告げて俺は歩き出した。
歩き出したのはいいが、後ろで木がバキバキ折れる音がする。 振り返るとフェンリルが盛大に尻尾を振って、木や枝を折りながら俺たちについてくる。
『フェンリル? こっちに行くのか?』
俺は進行方向を指差した。
「お前についていく」
『えっ?······なんで?』
「お前に従うと言っただろう?」
従うってそういう事?!
『いやいや、ついてこなくても······それにそんなにデカくちゃ街にも入れないし······こんなでかい奴の飯の調達も大変だし』
「これならいいか?」
フェンリルはヒュルヒュルと小さくなり、1メモクほどの少し大きめの狼の姿になった。
『··········』
「それに我に食い物は必要ない。 趣味で食う奴もいるがな、そこの天龍みたいに。 まだ何か問題はあるか?」
そう偉そうに言いながらも尻尾は盛大にバタバタと振られている。
なんかカワイイ······
って······趣味で飯を食う?······レイが?
『レイって物を食べなくても本当は大丈夫なのか?』
キュイ
ちょっと恥ずかしそうに答えた。
本当に趣味で食ってたのかよ。
『し······仕方がないな。フェンリルが一緒でもレイはかまわないか?』
キュイ!
俺はこんな生意気な奴は迷惑だが、レイは嬉しそうだ。
「お前を加護してくれている天龍様がいいと言っているぞ」
クイッと、あごでレイを指す。
『············』
······[カワイイ]は、なし。
『わかった。 ついてこいよ』
「そこまで言うなら、ついていってやろうじゃないか」
······やっぱりむかつく野郎だ!
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