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傍観者の暴走

灯蛾の目論見

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黄雷猿、高白虎、碧聖鳥が僕とザシコの前に塞がる。

このままでは両者とも共倒れになってしまいかねない。そう思い、灯蛾に質問をしてみた。

「なぜお前はザシコを狙う!」

しばらく指を顎に当て考えた後、こう答えた

「何故……ねぇ、僕が僕であるため。今考えうる最強の人物がザシコちゃんなんだよね。昔は僕は殺生は嫌いだった。残酷で野蛮で理不尽で。でもね、ザシコちゃんの戦いを見て心奪われた、殺人も芸術にまだ消化できるのだと。そうしていくうちにこだわりができてきた。ザシコちゃんはとさ僕にとっての『師匠なんだよ』。それを超えた時、何が待っているのか……少しおしゃべりが過ぎたね。やろうか生命と生命のやりとりを」

灯蛾の瞳が底知れぬ黒い瞳に変わったことはその場にいたものはすぐに察知した?

「はぁ、お主はバカじゃのバカ。予言する。お前は自分から刀に刺さりにくるよ」

言っている意味がわからなかった。流石に刺さりにくるとは思えない。すると灯蛾は地面に拳を殴り土埃を上げ、ものすごい勢いで突っ込んできた。

「僕も含めて戦闘体制に入ったが」

「手を出すなぁ!!」

とのザシコの怒号に構えるのをやめてしまった。動画はナイフをいくつも召喚し、ザシコへと攻撃した。ザシコは予め何がどうくるかのそうに避け、全てを避け切った。すると避け切った先に灯蛾が先回りをして構えていた。そこにザシコは刀を持ち上げた。突っ込んできた灯蛾はなす術もなく刀が首元を貫いた。

多数のナイフは消え、灯蛾は口から大量の吐血をした。

「な、なぜ……何故分かったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「お前は勘違いしておる。己のための殺しと守るための殺しは違う。遠回しだが、ワシのせいでもあろう。花向けだ」

『慰刀 無慈悲昇天』

灯蛾はゆっくり月明かりに照らされながら粉のように散っていった。

「蛾……か……」

何故か僕は独り言のように呟いた。次の日、何事もなかったかのように学校が始まった。まだ殺人人事件について騒ついていたけど、これももう少しすれ「学校の七不思議になるんだろうなぁ」と思いながら、ぼ~っと窓の外の景色を眺めた。








??「灯蛾がやられたか……俺が行くっかな」
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