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三つ葉クローバー
余韻
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川名と暫し談笑した後、「じゃあ、海辺走ってくるから」と彼はバイクと共に去って行った。本当に不思議な奴だ。今思えば言わなくてもいい事を言ってしまったかもしれないが、その時の僕の気持ちに偽りはなかったから良しとした。
「あっ、お疲れ様です!」
「お疲れ様です!」
ヘルパーさんと挨拶を交わし、自分の部屋へ。ザシコはスヤスヤ寝ていた。帯は元の帯に戻っていたが、プレゼントされた帯は大事そうに握りしめていた。
(プレゼントか……やっぱり誰でもプレゼント貰ったら嬉しいよなぁ……)
ズズズとお茶を啜りながら天井を見た。
(川名から聞けた話の内容を考察すると『小学生の頃は楽しかった。』『中学生の時は途中まで楽しかった。』ということは中学生の時に何かあったな違いない。でも、雪見の話では『高校は楽しい』『小・中学校は……?』なんだよねぇ。話の中で共通するものが『腕時計』。確実にどちらも重要な話なんだけど、核心に触れるか触れないかギリギリのこの感じ!!ムズムズする!!どうする?こんな時は……こちらから動くしかないよな……はぁ……あっ、川名に戻れるのならどうしたいか聞くの忘れたった……でも、自殺した彼女が戻れるなら小学生時代というのは分かったからいいか!)
その後も色々考えたが、
「雪見にメールをする」
そのような考えに至った僕は、寝ているザシコを起こさず、雪見にメールをした。
『こんばんは、今大丈夫!?この前は初デートでガチガチだったけど少しは楽しんでもらえたかな?笑 早速温度差がある内容になるんだけど、雪見のことをちゃんと知りたいと思うんだ。『友達』『腕時計』『自殺』。これに絡むことがあったら教えてほしい。力になりたいんだ!気に食わなければこのまま返信をしなくても構わない。失礼なメールでごめんねm(_ _)m』
3時間後、雪見からメールが来た。
『メール見ました。メールだと語りきれないこともあるので、今度会えませんか?明日とか?』
僕はこう送った。
『返信が来ないかとヒヤヒヤしてました笑 色々と話しましょう!』
そう送った後にザシコを起こした。ことの経緯を聞いたザシコは意外にも冷静だった。
「お主が考えてやったことなのじゃろう?ワシは今回は傍観者でいさせてもらおうかのぅ」
(お手並み拝見ってわけね)
「マコ!」
ザシコが初めて僕の名前を呼んだ。そのことに驚きザシコのいる後ろを振り返ると
「油断は禁物だけんね?」
とドヤ顔で親指を立てた。だから僕もその期待に応えるべく親指を立てた。
「あっ、お疲れ様です!」
「お疲れ様です!」
ヘルパーさんと挨拶を交わし、自分の部屋へ。ザシコはスヤスヤ寝ていた。帯は元の帯に戻っていたが、プレゼントされた帯は大事そうに握りしめていた。
(プレゼントか……やっぱり誰でもプレゼント貰ったら嬉しいよなぁ……)
ズズズとお茶を啜りながら天井を見た。
(川名から聞けた話の内容を考察すると『小学生の頃は楽しかった。』『中学生の時は途中まで楽しかった。』ということは中学生の時に何かあったな違いない。でも、雪見の話では『高校は楽しい』『小・中学校は……?』なんだよねぇ。話の中で共通するものが『腕時計』。確実にどちらも重要な話なんだけど、核心に触れるか触れないかギリギリのこの感じ!!ムズムズする!!どうする?こんな時は……こちらから動くしかないよな……はぁ……あっ、川名に戻れるのならどうしたいか聞くの忘れたった……でも、自殺した彼女が戻れるなら小学生時代というのは分かったからいいか!)
その後も色々考えたが、
「雪見にメールをする」
そのような考えに至った僕は、寝ているザシコを起こさず、雪見にメールをした。
『こんばんは、今大丈夫!?この前は初デートでガチガチだったけど少しは楽しんでもらえたかな?笑 早速温度差がある内容になるんだけど、雪見のことをちゃんと知りたいと思うんだ。『友達』『腕時計』『自殺』。これに絡むことがあったら教えてほしい。力になりたいんだ!気に食わなければこのまま返信をしなくても構わない。失礼なメールでごめんねm(_ _)m』
3時間後、雪見からメールが来た。
『メール見ました。メールだと語りきれないこともあるので、今度会えませんか?明日とか?』
僕はこう送った。
『返信が来ないかとヒヤヒヤしてました笑 色々と話しましょう!』
そう送った後にザシコを起こした。ことの経緯を聞いたザシコは意外にも冷静だった。
「お主が考えてやったことなのじゃろう?ワシは今回は傍観者でいさせてもらおうかのぅ」
(お手並み拝見ってわけね)
「マコ!」
ザシコが初めて僕の名前を呼んだ。そのことに驚きザシコのいる後ろを振り返ると
「油断は禁物だけんね?」
とドヤ顔で親指を立てた。だから僕もその期待に応えるべく親指を立てた。
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