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side:ライル

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sideライル
 


抱きしめ合う2人を虚無顔で眺めていると、肩にぽん、と手を置かれる。 

振り返ると魔王の側近が死んだ目で俺を見ていた。

俺も恐らくこいつ同様、引き攣った笑顔で砂糖を吐いてるんだろう。


「あんたは確か、」

「ネオです。私も水晶越しに勇者パーティを見ていましたが、前からあなたとは気が合いそうだと思っていました」

「奇遇だな…俺もあんたとは初対面な気がしねえや…」

「今から飲み行きません?」

「行く行く。飲まなきゃやってらんねーわ、さんざ目の前でいちゃつきやがって」

「…語り明かしましょう」


俺たちは肩を組んで酒場に向かった。



・・・・



「あーくそっ」

何杯目かわからないビールを机にダンッと置けば、ネオも深く深くため息をつく。

俺らの存在など忘れて2人の世界に突入したことにもちろん少々イラッとはした。


だが知っている。知っているのだ。


あいつがどんなに長いこと魔王を想っていたか。

そして話を聞く限り、魔王がどれだけ熱烈にシュウを好いていたのか。



ああもう、だからいっそのこと、


「「せいぜい末永く爆発しろ!!!」」


2人でずーっと、お幸せにな。





【終】
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