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第1章 追放
守護者
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警戒レベルMaxだ!
とはいえ、私は動くことすらままならない、生後数日の赤ん坊。
身を守る術がない。
ちょっと待って?
そうだ、私には収納がある。
自分を中心に魔方陣を描いて、外からの攻撃を収納すれば・・!
「あぶぅあぶぶぶぅぶぅ、あううあうあうぅ、あああああうぅあっ!(私を中心に半径50cmの魔方陣を展開、外部からの攻撃から私を守って!)」
ふわりと音もたてずに魔方陣が展開される。
「あぅ!(成功!)」
しかし、魔方陣が展開完了する前に、ケットシーは軽やかにジャンプすると、空中に浮かんだ。
『こらこら、危ないやつだ。いくら我でも、この魔方陣に触れては命がいくつあっても足りないことが分かるぞ。』
(命は1つに決まってるでしょ!)
『いや、我の命は9つあるからな。1つ2つ失っても、時間がたてば増えるし。』
(妖精じゃなくて妖怪なんじゃないの!)
『妖怪ぃぃ…?うぐぅぅ…まずは大人しく話を聞かんか!この考えなしが!!』
・・・・・ケットシーの話は、だいたいこんな内容だった。
この地から去ろうとした日に、久しぶりに清浄な気を感じ、発生源を探したところ、私だったとのこと。
その時、創造神様から神託と加護をもらったのだとか。
神託には、この世界ができたばかりの時にこの世界に向かい入れた魂を、1,000年後の未来に転生させたこと。
争いや悪意が至る所にあるこの世界の現在の状況を、1,000年前には予想できなかったこと。
転生先が、幸せに暮らせる環境ではなかったこと。
この世界では必ず1人が1つは持っているはずのスキルを持っていないため、私には生き辛い世界であろうことを心配し、私にずっと寄り添って守護するもの達を探しているとのこと。
創造神様・・・ありがとうございます。
『まぁ、生後数日の赤ん坊とまともな念話ができる時点で、信じるしかなかったがな。』
(・・・さっきのことは、一応誤っておく。ごめんなさい。でもね。突然現れて、はいそうですかって信じることはできません。この世界のこともまだ何も分からないし、あなたのことも何も知らないし。)
『ははっ。それぐらい疑り深い方が良い。では、暫く其方に寄り添い、信頼を得るとしようか。どうせ、我が何をしても、魔方陣を展開する以外、何もできまい。』
「あいぃ!(ライト!)」
『うぉっ!!』
まんまるケットシーが両目を肉球で覆い、うずくまる。
なんか悔しいので、目の前にライトの明かりを浮かべてやったのだ。
ざまぁみろ!
まだ目が良く見えないアリスティアナは、部屋の中が、眩い光で埋め尽くされていることに気付かなかった。
とはいえ、私は動くことすらままならない、生後数日の赤ん坊。
身を守る術がない。
ちょっと待って?
そうだ、私には収納がある。
自分を中心に魔方陣を描いて、外からの攻撃を収納すれば・・!
「あぶぅあぶぶぶぅぶぅ、あううあうあうぅ、あああああうぅあっ!(私を中心に半径50cmの魔方陣を展開、外部からの攻撃から私を守って!)」
ふわりと音もたてずに魔方陣が展開される。
「あぅ!(成功!)」
しかし、魔方陣が展開完了する前に、ケットシーは軽やかにジャンプすると、空中に浮かんだ。
『こらこら、危ないやつだ。いくら我でも、この魔方陣に触れては命がいくつあっても足りないことが分かるぞ。』
(命は1つに決まってるでしょ!)
『いや、我の命は9つあるからな。1つ2つ失っても、時間がたてば増えるし。』
(妖精じゃなくて妖怪なんじゃないの!)
『妖怪ぃぃ…?うぐぅぅ…まずは大人しく話を聞かんか!この考えなしが!!』
・・・・・ケットシーの話は、だいたいこんな内容だった。
この地から去ろうとした日に、久しぶりに清浄な気を感じ、発生源を探したところ、私だったとのこと。
その時、創造神様から神託と加護をもらったのだとか。
神託には、この世界ができたばかりの時にこの世界に向かい入れた魂を、1,000年後の未来に転生させたこと。
争いや悪意が至る所にあるこの世界の現在の状況を、1,000年前には予想できなかったこと。
転生先が、幸せに暮らせる環境ではなかったこと。
この世界では必ず1人が1つは持っているはずのスキルを持っていないため、私には生き辛い世界であろうことを心配し、私にずっと寄り添って守護するもの達を探しているとのこと。
創造神様・・・ありがとうございます。
『まぁ、生後数日の赤ん坊とまともな念話ができる時点で、信じるしかなかったがな。』
(・・・さっきのことは、一応誤っておく。ごめんなさい。でもね。突然現れて、はいそうですかって信じることはできません。この世界のこともまだ何も分からないし、あなたのことも何も知らないし。)
『ははっ。それぐらい疑り深い方が良い。では、暫く其方に寄り添い、信頼を得るとしようか。どうせ、我が何をしても、魔方陣を展開する以外、何もできまい。』
「あいぃ!(ライト!)」
『うぉっ!!』
まんまるケットシーが両目を肉球で覆い、うずくまる。
なんか悔しいので、目の前にライトの明かりを浮かべてやったのだ。
ざまぁみろ!
まだ目が良く見えないアリスティアナは、部屋の中が、眩い光で埋め尽くされていることに気付かなかった。
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