二重彼女と無感情彼氏

桜月 翠恋

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序章 −私達−

何も変わらないはずだった日々

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私は何をしていたんだっけ…

あぁそうだ


いつもと同じように学校に来て部活終わらせ帰るはずだった気がするんだけれど…

私はなんでこんなところにいるんだろう

散乱しているのは勉強机…目に映るのは赤く染まった誰かの首筋



その首筋から漂う香りは…私をひどく興奮させていた

あぁ……もっとこの血が飲みたいもっともっともっともっともっともっと


もう一度その首筋に私の唇が近づく

誰の首筋だっけ

誰の香りだっけ


「っ…やめろ」


その声にはっとして顔を上げる
私の目線の先にいたのは… .




私が1番傷つけたくなくて




今の私が1番大切で



私に優しくしてくれるひとだった





私はどうしてこんなことをしているんだろう

だって



今日はいつもと変わりなかった

だって

私は今日は彼と2人で話をしていただけだったはず


なのになんで私は…



彼の血をおいしそうに飲んでいるの……?
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