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*裏切りの狩矢族
裏切りの狩矢族#6
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夜光「キサラギが人間と妖魔のハーフ!?」
華夜「人間って下界に住んでいる?」
夜光「そうだよ。霊力も魔力も持たない生き物だ」
夜光様はこれまで見たことない顔で驚いていた
夜光「でも!人間と妖魔の間に子どもが産まれるなんて聞いたことない!あり得るはずがない!」
キサラギ「証拠は僕がここに居ることです。初めて会った時に華夜様が僕に変わった魔力だと言っていましたよね」
華夜「うん…でもそれがキサラギの魔力だと思って…」
キサラギ「僕は半分は人間の血が流れてます。だから魔力も他の仲間に比べて格段に低いのです。だから華夜様に言われた時は焦りました」
夜光「キサラギ…お前の両親は?」
キサラギ「殺されました。一族の手によって。僕の両親は禁忌をおかしたのですから」
産まれてすぐ殺された
両親の顔すら僕は覚えてない
華夜「一族はどうしてキサラギを殺さなかったの?」
キサラギ「利用価値があった。ただそれだけだと思います。それでも一族は僕の事を毛嫌いしていました」
夜光「それがその怪我ということか」
キサラギ「そうです…」
一族で両親が禁忌をおかした事から僕は道具と扱われ、魔力が極端に低いから失敗が多くその度に酷い罰を受けた
耐えるしか無かった
辛くても僕だって生きたかったから
そしたら華夜様の様子が変わった
華夜「…酷い…!キサラギが一体何をしたと言うの!?何も悪くないじゃない!変わり者だから、生まれが自分達とは違うから、たったそれだけの理由で何もしていないキサラギを傷つけて良いっていうの!?」
怒っている瞳…あれだけ優しい目をされていた華夜様が僕なんかの為にこんなに怒ってくれている
夜光「華夜落ち着いて」
華夜「落ち着いてなんていられないわ!私達は生まれた時から誰だって平等よ!同じ一族の仲間ならそれだけでかけがえのない大切な存在なのにこんな事私は許せない!」
ゾクッと寒気が走った
華夜様の様子が少し可笑しい気がする
夜光「華夜落ち着くんだ。気持ちは分かるけど怒ってどうする?」
華夜「私は許せない!私がキサラギにこんな事をした奴等を…」
空気がピリピリと振動しているみたいだった
魔力の弱い僕にも分かる
華夜様が可笑しい
夜光様は華夜様が言い終わる前に危険を察知したかのように華夜様を気絶させた
夜光様の腕の中に倒れ込む華夜様
さっきまでの空気の振動が治まった
一体…
夜光「びっくりしたでしょ?華夜には封じられている力があるんだ…まぁその話はまた今度話すよ」
封じられた力…?
夜光「キサラギ俺達に話してくれてありがとう。俺も本当は華夜と同じ気持ちだ。だけどここで互いの一族が争っても大きな戦いになるだけだ。そんな事にはしたくない
でもキサラギそれを聞いて尚更キサラギを手放せなくなったよ。もうキサラギは俺達の大事な仲間だよ。これからもよろしくね」
あぁ夜光様…僕はここにいてもいいんですね
ずっと誰かにそう言って貰いたかった
僕はここに来て本当に良かったです
溢れる涙は今まで流したことのない嬉し涙
キサラギ「夜光様…僕、狩矢キサラギは夜光様、華夜様を主としここに深く忠誠を誓います」
夜光「歓迎するよキサラギ」
夜光様は嬉しそうに笑った
僕はこの人達の為に生きる
華夜様にも早くお礼を言いたいけどまだ起きない様子
僕の隣で愛おしそうに華夜様を見つめている夜光様
さっき言っていた華夜様の力の事が気になる…
キサラギ「あの夜光様、さっき言っていた華夜様の秘められた力とは…」
夜光「しっ」
夜光様は華夜様を1度見てから僕に小さな声で言った
夜光「ごめん。華夜はその事を知らないんだ。今度華夜の居ない所で話すよ」
キサラギ「はい」
華夜様夜光様にもにも秘密があるんだ…
それからしばらくすると華夜様は目を覚まされた
起きた時華夜様は少し記憶が飛んでいるようで何があったのか忘れておられた
でも慣れたように夜光様がフォローしていた
記憶が飛んだと言ってもちゃんと僕の話は覚えていてくれたようで、お礼と忠誠を誓うといきなり抱きついてきて泣いて喜んでくれた
今までに感じたことのない暖かさだった
忠誠を誓ったからには僕はお2人を全力で守らなければいけない
本当なら主にこんなお願いをするのは間違いだろう
だけど夜光様は受け入れてくれるはず
キサラギ「夜光様、僕に戦い方を教えてください。強くなりたいんです」
夜光「分かった。そうと決まったら今からしよう」
僕達は部屋を移動していつもお2人が修行している部屋に来た
華夜「私はここで見てるわ。キサラギ頑張ってね」
キサラギ「はい」
夜光「魔力が低いって言ってもキサラギは妖魔だ。修行次第では本来ある本当の魔力を取り戻す事だって可能だ」
キサラギ「本当ですか!?」
夜光様の言うことが本当なら…
夜光「キサラギは落ちこぼれなんかじゃないよ」
嬉しかった
ハーフだから僕の限界はこれなんだと思ってたけど僕は強くなれるんだ
夜光「じゃ、早速始めるよ」
キサラギ「お願いします!」
華夜「人間って下界に住んでいる?」
夜光「そうだよ。霊力も魔力も持たない生き物だ」
夜光様はこれまで見たことない顔で驚いていた
夜光「でも!人間と妖魔の間に子どもが産まれるなんて聞いたことない!あり得るはずがない!」
キサラギ「証拠は僕がここに居ることです。初めて会った時に華夜様が僕に変わった魔力だと言っていましたよね」
華夜「うん…でもそれがキサラギの魔力だと思って…」
キサラギ「僕は半分は人間の血が流れてます。だから魔力も他の仲間に比べて格段に低いのです。だから華夜様に言われた時は焦りました」
夜光「キサラギ…お前の両親は?」
キサラギ「殺されました。一族の手によって。僕の両親は禁忌をおかしたのですから」
産まれてすぐ殺された
両親の顔すら僕は覚えてない
華夜「一族はどうしてキサラギを殺さなかったの?」
キサラギ「利用価値があった。ただそれだけだと思います。それでも一族は僕の事を毛嫌いしていました」
夜光「それがその怪我ということか」
キサラギ「そうです…」
一族で両親が禁忌をおかした事から僕は道具と扱われ、魔力が極端に低いから失敗が多くその度に酷い罰を受けた
耐えるしか無かった
辛くても僕だって生きたかったから
そしたら華夜様の様子が変わった
華夜「…酷い…!キサラギが一体何をしたと言うの!?何も悪くないじゃない!変わり者だから、生まれが自分達とは違うから、たったそれだけの理由で何もしていないキサラギを傷つけて良いっていうの!?」
怒っている瞳…あれだけ優しい目をされていた華夜様が僕なんかの為にこんなに怒ってくれている
夜光「華夜落ち着いて」
華夜「落ち着いてなんていられないわ!私達は生まれた時から誰だって平等よ!同じ一族の仲間ならそれだけでかけがえのない大切な存在なのにこんな事私は許せない!」
ゾクッと寒気が走った
華夜様の様子が少し可笑しい気がする
夜光「華夜落ち着くんだ。気持ちは分かるけど怒ってどうする?」
華夜「私は許せない!私がキサラギにこんな事をした奴等を…」
空気がピリピリと振動しているみたいだった
魔力の弱い僕にも分かる
華夜様が可笑しい
夜光様は華夜様が言い終わる前に危険を察知したかのように華夜様を気絶させた
夜光様の腕の中に倒れ込む華夜様
さっきまでの空気の振動が治まった
一体…
夜光「びっくりしたでしょ?華夜には封じられている力があるんだ…まぁその話はまた今度話すよ」
封じられた力…?
夜光「キサラギ俺達に話してくれてありがとう。俺も本当は華夜と同じ気持ちだ。だけどここで互いの一族が争っても大きな戦いになるだけだ。そんな事にはしたくない
でもキサラギそれを聞いて尚更キサラギを手放せなくなったよ。もうキサラギは俺達の大事な仲間だよ。これからもよろしくね」
あぁ夜光様…僕はここにいてもいいんですね
ずっと誰かにそう言って貰いたかった
僕はここに来て本当に良かったです
溢れる涙は今まで流したことのない嬉し涙
キサラギ「夜光様…僕、狩矢キサラギは夜光様、華夜様を主としここに深く忠誠を誓います」
夜光「歓迎するよキサラギ」
夜光様は嬉しそうに笑った
僕はこの人達の為に生きる
華夜様にも早くお礼を言いたいけどまだ起きない様子
僕の隣で愛おしそうに華夜様を見つめている夜光様
さっき言っていた華夜様の力の事が気になる…
キサラギ「あの夜光様、さっき言っていた華夜様の秘められた力とは…」
夜光「しっ」
夜光様は華夜様を1度見てから僕に小さな声で言った
夜光「ごめん。華夜はその事を知らないんだ。今度華夜の居ない所で話すよ」
キサラギ「はい」
華夜様夜光様にもにも秘密があるんだ…
それからしばらくすると華夜様は目を覚まされた
起きた時華夜様は少し記憶が飛んでいるようで何があったのか忘れておられた
でも慣れたように夜光様がフォローしていた
記憶が飛んだと言ってもちゃんと僕の話は覚えていてくれたようで、お礼と忠誠を誓うといきなり抱きついてきて泣いて喜んでくれた
今までに感じたことのない暖かさだった
忠誠を誓ったからには僕はお2人を全力で守らなければいけない
本当なら主にこんなお願いをするのは間違いだろう
だけど夜光様は受け入れてくれるはず
キサラギ「夜光様、僕に戦い方を教えてください。強くなりたいんです」
夜光「分かった。そうと決まったら今からしよう」
僕達は部屋を移動していつもお2人が修行している部屋に来た
華夜「私はここで見てるわ。キサラギ頑張ってね」
キサラギ「はい」
夜光「魔力が低いって言ってもキサラギは妖魔だ。修行次第では本来ある本当の魔力を取り戻す事だって可能だ」
キサラギ「本当ですか!?」
夜光様の言うことが本当なら…
夜光「キサラギは落ちこぼれなんかじゃないよ」
嬉しかった
ハーフだから僕の限界はこれなんだと思ってたけど僕は強くなれるんだ
夜光「じゃ、早速始めるよ」
キサラギ「お願いします!」
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