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遠のくスローライフ

お詫びのお菓子は

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デザートよりも料理の方が上達が早い。前菜とサラダのドレッシングを応用編を含めて計8種類を作って見たが全て美味しい。特に果汁は元々使ってたと言っているレビンは使い勝手も良いのだろう 上達は早い。
黒豆酢も1度火にかけてお酢の独特の酸っぱさを消し丸み帯びた酸っぱさにした事で、前菜にも多く取り入れられる事を分かってもらえた。

胡麻油かサラダ油が有ればまだまだ料理の幅は広がるが 動物から取れるラードしかない。無いもの強請りしても仕方ないのである物で出来たにしては上出来だ。

料理は順調に進み始めた事でオープンに間に合いそうで一安心出来た。
陶器に釉薬を掛けて紙漉きに挑戦する事に。
目指すは大きな紙漉き バシャ スゥー スゥーバジャ バシャ 中の簾を抜き取り板に貼り付け 簾だけを取り外す。
その作業を繰り返し30枚程出来た所で重石をして水分を抜き 紙を乾燥させていく。

隣では試作の匂い付き紙漉きをやってくれているユキナにお礼をいい今日の作業はここまでとした。
後片付けをしてお茶を入れようとした所で訪問客の様だ。



出てみれば 幼児様の兄だった。
中にどうぞと促したが本当に忙しいのだろう 玄関先だったが 丁寧に詫びて帰っていった。

「お茶請けになればと もらちゃったけど何からし 楽しみね」

「期待は辞めた方がいいだろうな」

開けて見ると 薄い生地をクルクルと何かを巻いてる物が 詰まってたて。

お茶を入れて お茶請けとして貰った物をいただきます・・・・・甘く厚い硬めの生地にうっすーい生地をクルクルと巻いたお菓子だ。

「あのねミホ、この甘味がしっかりとあるって物凄く高級なお菓子なんだよ」

「詫びの品にしてはかなりの高級な物を寄越したのだな」

「サバナァンで1番を自負してる菓子職人の自信作のお菓子ですよ」

「そうなんだ。でも ちょっと物足りないからジャムでも付ける?」

このままでも 食べれないわけでも無いけどやっぱり物足りない。

「さんせーい」

コウキが身を乗り出してジャムをスプーンで救いお菓子に付けてパクリと食べるとジャムはユキナ アオトの順番に回り、思い思いにジャムを付けてはお茶を楽しんだ。

今日は、自然とお茶の後は各自 思い思いに過ごす事がいつものスタイルに突入。

何も話してないのに 思い思いに離れていき 夕飯には自然と集まれる気を使わない、自然体で居られる。
自分が自分らしく居られる大切さが良くわかる時間だ。


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