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スローライフに不穏な足音

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寝不足では無いけど、夢の記憶が鮮明に覚えてる事って、よくあることなのか?
ハッキリと私だと分かる私と1匹。
巨大な湖に囲まれた小さな小島に?小島とも言えないな。
手足を伸ばしたら島からはみ出してしまう位の島に私と仔犬が仲良く居る夢。

その仔犬とずっと一緒に居ようね なんて言ってしまってる私。
湖の向こうには森が広がってる、森と島を繋ぐ砂浜は細い一本線になっており、向こうに進めるのに小島に居座り続けてる。
渡ろうともしない私は馬鹿だ。

でも、何故か何も無いのに居心地がいい小島なのだ。
それに仔犬は何処と無く・・・動物を飼ったことが無いから思い込みなのかもしれないが、アオトにそっくりなのだ。

不思議な夢を鮮明に覚えてる事に首を傾げるしかない。




朝から私は減った分の食糧をイベントリに補充したくて 朝からキッチンの中に篭ってる理由で、ユキナに料理の伝授する為に篭ってる理由ではないのだ。
俄然ヤル気になってるユキナは朝か大張り切りで 手伝ってくれるのは嬉しいけど・・・今日はやめて欲しい。

ピザ生地をクルクルと回しながら伸ばせたらかっこいいけど、実際は麺棒で何枚も延ばしてる横でジーッと見られながらするのはとても恥ずかしい事だと 今日知った。

次々 作って行きたいけど、ユキナを無視出来なくて、ついつい 説明付きで教えながらになるからスピードもゆっくりになる。

「均一に伸ばしたら端を1cm程残して中にさっき作ったピザソースを塗って行くのよ、じゃ、宜しくね」

「はい」

はぁぁぁ、私がやった方が早いけどな仕方ない。

「ピザ、ピザ、ピーザー。今日のお昼はピザなの?」

「残念。コレは補充する分だからお昼には出しません」

「えぇー、1つくらい食べても大丈夫だと思うよ」

頬を膨らませて 食べさせろと訴えてきてるのはコウキだ。

「そう、今から食べるなら、皆でピザを食べる時はコウキの分は無いなよ?それでもよければ 焼きたてをだしてあげる。どうする?」

アララ。皆で食べる時に自分だけ食べれない想像でもしたのか涙目になったコウキ。

「今は我慢する」

ピザソースが余れば ピザトーストを作ってやるか。

チーズ・ベーコン・サラミ・ピーマン・玉ねぎ・ジャガイモ・エビ・イカ 組み合わせ自由に乗せて庭の窯の火を見てくれてるアオトにお願いして焼き上げては次々とイベントリにしまう。

数種類のパスタにサラダにスープを作り上げてはイベントリへ突っ込んで行く。
それをヨダレを垂らしながら見てるコウキ。
無視だ無視。

お昼は余ったピザソースでピザトーストとラピュタ風 目玉焼きパンとウィンナーとスープを出して上げると、ピザが出てきたと大喜びのコウキはさっそく パンにかぶりつくと満面の笑みで食べ進める。

「ピザソースはパンに塗っても美味しい 」

アオトから美味しいのコメント頂きました。

「なんと!ピザの生地でなくても ピザになってしまうとは、ピザソースは素晴らしいですが、このホワイトソースと卵の組み合わせは最高ですね」

ホッほぉ~。ユキナはホワイトソース好きですな。ホワイトソースの素晴らしさ まだまだ有るからね。楽しみにしててよ。


お昼からも せっせと作ってはイベントリに入れて満足して終わる頃には夕飯準備。
少し肌寒さが出てきたので お鍋にしようかな~と思ってたけど  録画を見てたコウキがたこ焼きと騒ぎ始めた。

確か 忘年会の時のビンゴゲームで当てた ホットプレートにたこ焼き専用も付いてたはずだと 押入れをガサゴソ漁ると1度も使われた事のなかった ファミリータイプのホットプレート出てきた。

今日の夕飯たこパーに決定。

「我がたこ焼きと言った時には出てこなかった」

アララ、いじけたアオト家の隅で丸くなってしまった。
確かに たこ焼きと騒いでた時は熱くてめんどくさかったから無視したままだった。

「アオトもまだ1度も 食べたこと無かったから今日はたこ焼きにしようと思ったのよ。ダメだった?」

顔を上げたけどプイ と顔を背けてしまうアオト。

「ダメでは無い。我も食べてみたいが、我が頼んだ時はなぜ ダメだったのだ?」

そんな事気になるの?

「暑かったから。たこ焼きは熱いうちが美味しいのよ!食べてみればわかるけど、暑い時に熱いのはねぇ~面倒臭いのよ」

眉間に皺を寄せるアオト。
ワンちゃんでそれやるの大変じゃないの?
器用なことしてると思いたがら キッチンに向かった。



外はカリ中はトロ  

食べればわかると言った手前 アオトに1番最初に渡した。

「覚まして食べないと口の中に大火傷するわよ」

注意して渡して コウキの分を取り分けて渡した時に 案の定だ。

熱いと飛び上がり 情けない顔をしてるアオトが居た。

「なっなっなっなんてアツだ。口の中を火傷しそうだ」

口の中にたこ焼きが残ってるのかハフハフしながらなんとか喋るアオトの姿を見たコウキは口に入れようとした たこ焼きをフーフーと息をかけて覚まし始めた。

「熱いがうまい」

次を食べたいが フーフーと息を吹きかけてはパクリと食べてるアオトは美味しいと満面の笑みで訴えてる。

「外側がカリカリなのに中はトロリとして 旨みが詰まってますね。この鰹節 薄いのにしっかりと味もあり ソースと上手くマッチしていて美味い」

ハイハイ、どんどん焼くから食べてねぇ~。

たこ焼きの後はアヒージョ。
ユキナが やばい程 テンション高くてびっくりしたよ。

お腹いっぱい食べれるって幸せだー。
ありがとう。




☆☆☆☆☆

ミホが寝入った事を確認して リビングに集まる3人。


ユキナがジュナイルの言葉をコウキにを伝えた。

「ふーん、凄すぎるよねぇ~。ミホって何者なんだろう?」

初めから何者だと時にしてるコウキの興味を益々引いたようだ。

「ミホはミホだ」

「そうですね。料理上手で気配りが出来る女性です」

「そうだよねぇ、ご飯美味しいよねぇ~。もう、元のご飯に戻れないし ミホのキラキラオーラが綺麗で優しい女性だよねぇ~。」

両頬を抑えてうっとり顔で答えるコウキを呆れ顔で見つめるユキナとため息をついて口を開くアオト。

「ジュナイル様も気にかけてる、ミホには穏やかに過ごしてもらいたいものだ」

「確かに ジュナイル様も気にかけてますけど 私はミホのやりたいようにさせてあげたいですね。もちろん危険が無い事が条件ですけど」

「ユキナの意見に賛成だが、ミホは街に行けば少々無茶してしまうし、他の者を強く惹きつけてしまうようだ。冒険者ギルドマスターとかな」

「うん?パズルフィのギルマスはたしかクロムだったはず 奴はエルフ族だ。ならば仕方ないがミホこのとは諦めて貰うしかないな」

「やはりな。特徴である耳を隠してたがそうだと思った」

「街に行っちゃダメって言えないから、行く時は僕達が守ってあげないとね」

「再来週には ミホが作ったチーズ・バター・生クリームの試食会を約束をして帰ってきてしまった」

「ミホの料理に大騒ぎになりますね。まったく、アオトがついて居ながら 頭がいたいですね」

「ミホの自由を奪うなら許さないんだから」

3人はお互いの顔を見てた頷き合い クスリと含み笑で終わった
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