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スローライフに不穏な足音

新たな始まり

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向き不向きって 誰にでもある。

白い毛並みに目の色がグリーンだった?
・・・ダメだ なーんも思い付かない。

黒く日に輝く鱗に黒い目、子供なのだろう率直な性格、・・・。
リビングから見える白と黒を見ながら名前を考えるけど ピッタリ来るのが 白と黒

1晩で アオトの名前を考えたのにいきなり2体の名前なんて無理だ。

「ふぅ~ いい案が浮かばないな」

アレコレと考えるも 全く思い付かない。

「ほんと、世の親達は凄いよね。生まれてくる子に願いや希望を込めて名前を付けるんだから」

独り言に返してくれる人も居ない寂しさが込み上げて来る。
1人に慣れてると思って居たのにな アオトの存在はかなり大きかったのね。

夕飯を食べれなくて落ち込んでなければいいな。
そうだ。お弁当作って持って行ってあげようかな?持って行って要らないと言われてもそのままイベントリに入れとけばいいし。

なにを入れようかな?

柔らかくした お肉を焼き肉のタレで焼き上げてご飯の上にはIN ガッツリ系のお弁当だ
ナムルはお野菜たっぷり使って ちょいピリ辛に仕上げる為にコチュジャンを
春巻きと やっぱりいるでしょう甘い卵焼き

結界から一歩外に出て 声をかける前に

「おい!もう日が落ち始めてるのに結界から出るな!」

アオトに怒られた。

「お弁当作ってきた」

お弁当を差し出すと 大きかったフェルリン姿からスッ と人型になるアオト。
イケメンが顔を歪めても男前だよな~

「うん、ありがとう」

!!!真っ白な長い髪を後ろで一つに結んでる。黄金比率の配置のお顔 絶世の麗人

こっちは 艶のある黒い長い髪を後ろで一つに ヤンチャな感じが残るも ハーフイケメン
トップモデルも裸足で逃げ出すお2人はやっぱり聖獣様か 神様ってなんで 無駄に良すぎるお顔デスね。
アオトも含めた3人タイプの違うイケメン。

地球にいた頃の私では、こんなイケメン達を手の届く範囲内で御拝見するなんて私の人生で絶対に無かった。
拝んだら わたしも少しは綺麗になれるかな?

「凄くいい匂い、お弁当ってなに?良くわかんないけど 僕の分もあるよね」

「私の手作りだけど、良かったらどうぞ」

お弁当箱なんて洒落たものではない。タッパーに詰めた物だけど 一人分になってるので白黒とアオトに手渡した。

「ありがとうございます」

「わ~い ありがとう」

「仲良く食べてね じゃ」

ヤバイ!確実にヤバイよ!!イケメン&麗人のキラキラ笑顔 そこいらに居る人達をバッタバッタ倒して行きそうな勢いのある殺人的破壊力って実在したんだ。

はぁ~ あんなイケメン&麗人揃って日本にいたら毎日 救急車が休みなく活動しっぱなしだな。

家に帰り 1人でアオト達と同じ物を食べる。
きっと今頃 美味しいって言って いい笑顔をしてくれてるのかな?



眠れない夜を過ごし 4人分の朝ご飯を作り お風呂の準備をして結界を出た。

「おはようございます。約束の名前を考えて来ました」

「まずは龍さんから。黒い鱗に日が反射して輝いて綺麗です。それに 龍って私の居た国の書き物では皇帝的な存在としたものが多かった事から 龍さんの名前を皇輝はいかがでしょうか」

皇輝と半紙に書いた物を見せると、二パ と笑う龍さん

「かっこいいね 今日から僕はコウキだよ。ヨロシクね」

ウーン・・・ハーフイケメンが二パっと笑って 無邪気を全面に押し出した笑顔だ。

コウキをテイム出来たのだろう、身体の中を熱い風が吹き抜けた。

「次は馬さんですね」

「クスクス、馬ではなく ペガサスですよ」

「うっ そうですね、ペガサスさんです」

丁寧なのに 眼力半端ないです。

「ペガサスさんは 真っ白で綺麗な毛並みで雪の様です。私が居た国では幻想郷の 綺麗な湖の側で優雅に暮らしてるイメージの物が多くありました。
考えた名前が雪凪」

雪凪と書いた半紙を見せても無反応のペガサスさん
漢字の意味を指さして説明する事にした

「雪とは私の居た国では真っ白で綺麗だったんです。晴れた日には真っ白な雪が日に反射して何処までも輝いてみえました。凪とは穏やかとの意味も有ります。少し女性よりな名前になりましたが、麗人のペガサスさんには男性ぽい名前よりはしっくり来るのではと、どうでしょうか?」

「私の事をしっかりと考えてくれたんですね。ありがとうございます、今日から私はユキナです」

穏やかな笑を浮かべてくれたペガサスさん。
うん、ほんわかできて 安らぎを与えてくれる笑だよ。

身体の中を爽やかな冷たい風が吹き抜けた。

ペガサスさんも無事にテイム出来た。




☆☆☆☆☆

我の前に回り込んで ミホも帰るのを阻止してるペガサスとドラゴンにイラつくフェルリン



「ッで、あの子は何者なのかな?」

「ミホのオーラ すっごい 綺麗だよね。あんなに綺麗なのに、こんな物騒な要塞結界を作り出すとか規格外だよね」

「ミホは 理由は分からないが、今のままで転生者としてこの星に来たようだ。
ジュナイル様の加護と元居た地球のフリージア様の加護が付いてる」

「色々とワケありだな」

「ミホはこの世界の事には無知だ。
ジュナイル様が、ペガサスとドラゴンが自らテイムを望めば 我には邪魔をするなと忠告して来た。 ミホを守って欲しいとの思っているのでは」

「へぇー 転生者ねぇ~。楽しそう」

「楽しそうでは無い。魔法も無詠唱で出鱈目に使いこなすのに、テイムとかの基本を知らなすぎだ。悪い奴に知られ 無知をいい様に利用されて、犯罪に加担させられるかも知れない。目が離せん赤子と一緒だ」

「無詠唱で出鱈目とは属性は幾つ持ってるのだ」

「全属性だ、相反する属性の持ち主も珍しいが、全属性はこの世でミホだけだろう」

真顔で固まってしまった2体

そな時にやって来たミホは お弁当を持ってきてくれた。
話を一旦辞めて 弁当を開いた。

ご飯の上に焼いた肉を乗せて 焼き肉の時にお馴染みになったピリ辛だけど美味いナムル 春巻きと卵焼き

ドラゴンは美味いと箸が止まらいが ペガサスは食べる前に コレは何かと 全部の説明を求められて、教えてやってる間に合い 卵焼きを1切れドラゴンに奪われてしまった。

喧嘩になりそうな所でペガサスが、分けてくれたので 喧嘩にならずに済んだが、後から分けてやるんでは無かったと、ブスくれてるペガサスをそっとしといた。
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