先祖返りの三毛猫さん

丹葉 菟ニ

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第3章

消えた匂い

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今日で3日目だと怜登が言っていたけど、俺は不機嫌にベッドの上で尻尾パタパタとやってる。

「お散歩に行きたいって言ったの敦だよ。それに裸で外に出ていけないでしょ?」

「いかない!怜登が俺から離れるなんて、きっと 俺の事 嫌いになったんだ!!」

「なんか知らないけど 敦の中で壮大なストーリーが出来上がってるみたいだけど、間違ってるから無駄な想像はやめようね」

怜登のシャツを脱がされて体にあったシャツを着せられて穴の空いたパンツを履かされた。穴からは尻尾が出るようになってる。

「ふへぇ 何このパンツ?」

「さあ? 穴の空いたパンツなんじゃないの」

「尻尾が痛くないよ。なんで?なんで?コレって売ってるの?」

「世の中には探せば色んな物が売ってるって事。余り気にせずに」

ゆったりめのズボンを履かされて 久しぶりの外のお散歩は 俺は子供見たいにはしゃいだ。

東屋に付いて 朝食が準備されてた。

「サラダも食べて敦」

食べされろとばかりな 口を開けて待ってるだけで 自分から動こかない俺に、当然のように食べさてくれる怜登。

モグモグ食べなから 怜登の肩に頭を預ける。

「どうしたの?眠いの」

「うーん」

「うーんじゃ 分からないよ」

「にゃ~」

「可愛すぎるんだけど、ご飯は食べないとダメだよ」

「うーん にゃ~」

「敦?」

・・・・・・・・物凄く眠い 目を開けるのも返事をするのもやだ 兎に角も 今は寝たい。







うん~~。なんか頭がぼんやりするけどよく寝た。

ふぁ~っ 大きく欠伸をしてもぞもぞと起き上がる。

「よく寝てたね、気分はどう?」

ソファーに座り 組んだ膝の上にパソコンを置いて片手かで操作してた 怜登が真っ直ぐ俺を見て聞いてくる。

「うーん?寝すぎて ボーッとする」

パソコンを机に置き心配そうに俺の所に来てベッドに腰掛けて 俺の頬を手の甲で撫でた。

「それだけ?」

「そう・・・

ポンポンと頭を撫でられて気づいた。あんなにいい匂いに包めれていたいと思ってたのに、今は微かに香る ムスクの匂いだけだ。もしかして無くなってる?確かめるために頭をお尻を触って確かめた。

「消えてる!無くなってる尻尾と耳無くなってる!」

「消えたよ。発情期を迎えてもちゃんと収まれば耳も尻尾も消えるって事が証明された。次からも安心て発情期を迎える事が出来るでしょ?」

「次もあるんだ・・・ヤダな、なんか全く自分をコントロール出来ないのって」

「小さな事でも俺が居なければなにも出来ない敦は最高に甘やかしがいがあって理想だったけど?」

発情期中の事は全て記憶に残らなければイイのに鮮明に覚えてるとか地獄だ!
あれは俺であって俺ではない!!

涙目に成りながらも布団を頭から被った。


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