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347 孤児院
しおりを挟む軍隊を差し向けた家の子かな?
国に無断で挙兵して取り潰されたとか?
見た感じ15歳前後だが、魔族を憎しみの目で見ていない感じなのはこの子だけだ。
ユーリ»「貴女お名前は?」
娘»「ヒルラウロと申します。」
ヒルラウロ?って、どっかで聞いた気がするぞ?なんだっけ?
リーゼ»「マイズトーレのヒルラウロ王女でしょうか?」
ヒルラウロ»「はい、今は孤児院でお世話になっております。」
ユーリ»「お?グランツの言ってた第2王女か。」
ヒルラウロ»「グランツをご存知なのですか?」
ユーリ»「あ…。」
しまった( ̄▽ ̄;)セリスティアとグランツは行方不明の設定でした。
うわぁ…ラナの目が冷たいですぅ。
ユーリ▶[聞こえるか?]
ヒルラウロ»「え?」
突然の念話に驚いたのかヒルラウロが声を出して反応した。
ユーリ▶[頭の中に直接話しかけてるから気持ち悪いだろうが耐えろ。]
ヒルラウロ▶[これは…?]
ユーリ▶[念話と言う魔法だ、貴女はセリスティアと仲が良かったらしいが、間違いないか?]
ヒルラウロ▶[仲が良かったと言いますか、セリスティアは私の可愛い妹です。]
ユーリ▶[そうか、セリスティアはロズグランデの王都で侍女2人と楽しく暮らしている。]
ヒルラウロ▶[無事なようで安心しました、ではグランツも?]
ユーリ▶[グランツと20人の騎士はセリスティアと同じ場所に居るよ、街の警備をしてもらってる。]
ヒルラウロ▶[行方不明と聞いていたので心配しておりましたが、良かったです。]
ユーリ▶[自力で稼げるなら希望すればセリスティアと一緒に暮らす事は可能だが?]
ヒルラウロ▶[有難いお申し出ですが、私は自分のチカラでは収入を得る事は出来ないと思っております、なので辞退させて頂きます。]
ユーリ▶[そうか、孤児院への支援額は知っているか?]
ヒルラウロ▶[月割10万セルだと伺っております。]
周囲を見渡し、軽く子供が20人は居る、月10万ではヒルラウロぐらいしか養えないのではないだろうか?
ユーリ»「院長は居ますか?」
院長»「はい。私です。」
ユーリ»「月30万あれば生活はマシになりますか?」
院長»「え、えぇ、今よりは。」
ユーリ»「なるほど、やはり30では厳しいんですね…。」
院長»「いえ、けしてその様な事は御座いません。」
ユーリ»「いえ、30では足りないのは分かっていますので。サインス、この辺に魔獣は居るの?」
サインス»「魔獣は居るが、子供が狩るのはムリだぞ。」
ユーリ»「ギレイスとドーズに頼もうかなと思って。」
サインス»「ブラッドウルフを狩ってギルドに売るのか、あまり良い稼ぎにはならんぞ?」
ユーリ»「それ食べれる?」
サインス»「食用肉として扱ってるな。」
ユーリ»「職員の人は魔獣を捌くとか出来ます?」
院長»「手馴れてはおりませんが、一応は出来ます。」
ユーリ»「分かりました、また後で来ます。」
孤児院を出てギルドに戻る事にした。
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