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331 狐の酒

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いろいろ話をしながら待っていると、狐さんがお酒を持ってきてくれた。


狐»「クチには合わないでしょうが、どうぞ。」


狐さんが湯飲みみたいな器にお酒を入れて出してくれた。


ユーリ»「いただきます。」


んッッ!?


ユーリ»「日本酒じゃないッ!!」

狐»「にほんしゅ?これはセイワ酒と言って狐の国の酒です。」

ユーリ»「これの原料は米なんじゃ!?」

狐»「イナと言う原料ですが…酔いました?」

ラナ»「そんなにキツいお酒なんですか?」

ユーリ»「まあまあ?別に酔ったんじゃないよ、元の世界のお酒に似てたから原料も同じかなと思ったんだよ。しかし酒蔵を作るのは厳しいなぁ…。原料も大量に必要だしな…。」

モット»「原料となるイナはロズグランデ国では作れないと思います。」

ユーリ»「川もしくは水が無いとだね。」

狐»「イナを知ってるんで?」

ユーリ»「私が思ってる物だったら、私の居た国の主食だね。」

モット»「え、イナを食べるので?」

ユーリ»「同じ物だったらね?」

狐»「原料はここに有りますが…。」


狐さんが出して来たのは…。


ユーリ»「やっぱり米じゃないのよ…食べたりしないの?」

モット»「食べても味が無いので。」

ユーリ»「酒を作れるんだから炊いたり蒸したり出来るんだよね。」

狐»「作り方を知ってるんですか!?」

ユーリ»「私が食べてた米と似てるからね。それだけじゃ食べるのキツいけど、お肉や何かと一緒に食べたら美味しいよ?卵かけご飯とか。」


と言ったら全員が[えッ!?]って顔になった、え?


リゼル»「あんな気持ち悪いの食べるんですか?」

ユーリ»「え?卵だよ?」

ラナ»「卵って鳥が産む卵ですか?」

ユーリ»「それ、その卵。」

リーゼ»「お姉様…それは昔の肉より酷いです…。」

ラナ»「あのヌルヌル食べるんですか?キモ…。」

ユーリ»「あ、生で食べたんでしょアンタ達。生でも食べれるけどね?なんで焼こうとか思わないの?」

モット»「焼く?あのままですか?」

ユーリ»「いや、殻を割って中身だけを焼くのよ、殻ごとなら茹でれば手で持てるぐらい固くなるよ?卵ないの?」

モット»「ありませんよ…。」

ユーリ»「この辺で卵は取れる?」

狐»「変な飛ばない鳥が卵を産んだりしてます。」

ユーリ»「飛ばない鳥?白い?」

狐»「いえ、頭ちょっと赤いですけど茶色ですね。」

ユーリ»「キタ━(゚∀゚)━ッ!!それチャボだよッ その卵でも美味しいのよッッ」

全員»「("⊙Д⊙")えっ!?」


すげぇビックリしてんな。
そりゃ食べた事ない物がヌルヌルしてたら気持ち悪いわな。


ユーリ»「その鳥の巣って遠いの?」

狐»「いえ、わりとその辺に有りますが…。」


狐さんの案内でニワトリの巣を発見、ホントにその辺だった。


ユーリ»「いつの卵かワカンナイな。」

ゼント»「昨日、俺が捨てたんでコレ今日のだ、です。」

ユーリ»「ほ~。頂きます。この辺の毎日捨ててるの?」

ゼント»「捨てないと鳥が増えて煩いんだ、です。」

ユーリ»「今日の卵を集めてくれないかな?」

ゼント»「あぁ、わかった、です。」

ユーリ»「ムリにちゃんと話さなくていぃよ?可愛いけど(笑)」


ゼントが何とも言えない顔で卵を集めに行ってくれた。











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