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329 狐の隠れ里④
しおりを挟むモットさんを連れて狐の里へ来てみたが、誰も居ない?
テクテク歩くモットさんに付いて歩いていると、村の外へ出て行くではないか?
リーゼ»「確か村が2ヶ所あると言ってましたね。」
ユーリ»「あ、言ってたね、遠いんかな?」
モット»「村は離れておりませんよ。」
とか言ってたが、遠いと思ったのは私だけ?みたいな事を考えていると、着いた。
狐»「あ、モット婆さん?あ…。」
モット»「ロズグランデ国王陛下だ、お前達に話があって来た、皆を集めて貰えんか?」
狐»「…皆をか?」
モット»「双子も隠さず連れて来てくれ。」
双子と聞いて狐さんの顔色が変わった。
モット»「悪い話ではない。」
狐»「…わかった。」
モットさんに案内されて歩いていると、畑?ハーブ園?薬草園?なんだか良く分からない草が育てられていた。
その中に見た事がある草に似た草があった。
モット»「珍しいですか?普通の薬草園ですが。」
ユーリ»「ロズには無い景色なので、すいません。」
モット»「あの地では育たない薬草かもですね。」
それ無人にしたらダメなのでは?
モットさんに付いて歩いていると集会所みたいな?酋長の家みたいな?なんか少し大きめの納屋みたいな建物に入った。
そこには既に集まったと思われる2組の家族が待っていた。
モット»「集まってもらってスマンな、こちらの方はロズグランデ国王陛下だ。」
ロズ王と聞いて皆の顔が強ばった。
ユーリ»「ユーリ・ストレガ・ロズグランデと申します、よろしくお願いします。」
モット»「私から話して良いですか?」
ユーリ»「お願いします。」
モット»「今日ロズグランデ国の王都で女の子の双子が産まれた、我ら狐種族は双子を不吉な存在などと思っておらんが、他は違う。」
狐»「なんだよ、だから行かなかっただろ。」
モット»「落ち着け、最後まで話を聞け。」
狐»「…。」
モット»「双子が産まれてスグ、皆が騒がしいのを見て国王陛下がいらっしゃったが、陛下は我らの様子に気がついて帰ろうとした時にベイムが中へ案内して子供を見せた、隠す時間も場所も無かったので2人の赤子を見せるしか無かった、父親が子供を見せる事を決意したのだから我らに止める権利は無い、だが子供を見た国王陛下は双子が可愛いと、ロズグランデで双子は貴重な存在だと仰った、これから双子はロズグランデ王都で人目を気にする事も無く暮らすだろう。お前達はどうする?ここに隠れ住むか、ロズグランデ王都に来て皆と普通に暮らすか。」
狐»「なんか悪い事があったら双子が居るからとか言わないのか?」
モット»「城には既に双子が働いているらしい。」
ユーリ»「いぃでしょうか?」
モット»「はい。」
ユーリ»「城の双子は国になる前、あの土地に私が住む前から私の周囲に居た子達です、最初は双子だからと隠れてはいましたが、別にあの子達が居るから良くない事が起こるワケではないです、私は召喚でこの世界に来た者で、元居た世界では双子は普通に暮らしていました、珍しくはありましたが、不吉な存在だとか、災いを呼ぶ者だ等と言う者は1人も居ませんでした。この世界で過去に双子が産まれて何が起こったのかは解りませんが、私は双子が貴重な存在だと思っております。」
モット»「どうだ?悪い話では無いと思うが?」
狐さん達が悩んでるみたいだ。
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