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129 狐の隠れ里
しおりを挟むレイラの案でリーゼを里に着いてからゲートで呼ぶ事になった。
リーゼは不満そうだったが、あまりゴネると確実に置いてかれるので了承した。
レイラ»「これいいな、もっと早く飛べないのか?里けっこう遠いぞ?」
ユーリ»「飛べるけど、レイラ大丈夫なの?」
レイラ»「大丈夫だぞ?このまま行くと夜になっちまうが?」
ユーリ»「このまま真っ直ぐだよね?いくよぉ~。」
レイラ»「うひゃ~ッッ はえぇ~ッ」
レイラが興奮して騒いでたが、まだ全速ではない。暫く飛んでいると。
レイラ»「さすが早いな、この辺だ。」
ユーリ»「こんな山ん中?」
レイラ»「隠れて住むには仕方ないんだよ、あれだ。」
里の近くに降り、リーゼを呼んで、砦の門みたいな場所の前まで行き門番に話しかける。
レイラ»「長老まだ生きてるか?」
門番»「長老は代替わりした、あんたは?」
レイラ»「私はレイラだ、長老に話があるんだが、レイラで通るか分からないな。」
門番»「その名前は聞いた事がある、この里に迷い無く来たって事は本物なんだろう、長老を呼んでくる。」
レイラ»「あぁ、頼む」
ユーリ»「普通は来れないの?迷わず来たって。」
レイラ»「別に難しい事じゃない、わざわざ山登りして来る場所じゃないだけだ。」
リーゼ»「見た所、なかなか険しい山道ではないでしょうか?確かに目的が無ければ来ませんね。」
ユーリ»「あっさり来て悪い事したか…。」
レイラ»「いや、目的があって来たんだ、問題ない。」
長老»「レイラか、久しいな。」
レイラ»「セギラが長老になったんだな。入っていいか?」
セギラ»「そちらは?」
レイラ»「心配いらねぇ、今の私の主の母親だ。」
ユーリ»「ユーリ・ストレガ・ロズグランデと申します。」
セギラ»「ロズグランデ…。レイラの知り合いなのですね、どうぞ中へ。」
長老はロズグランデと聞いて顔を強ばらせた、こんな山の中でも悪評高いのか…と思ってしまったユーリ。
里の中へ入ってまず、貧しい感じだと思った、山の中だから仕方ない部分はあるだろうが、家屋が手作りで押すと倒れそうなのだ。
それに外部の者が珍しいのか皆が見ている。
セギラ»「申し訳ない、あまり人の来る場所ではないので客人が珍しいのです。」
ユーリ»「ちょっと気になりますが、大丈夫です、有難うございます。」
セギラ»「こちらへ。」
ユーリ»「有難うございます。」
セギラ»「それで、どのような御用なのです?我々は裕福ではないので、あまり貢物は出せないのですが…。」
ユーリ»「貢物?あ、手土産持ってきてないわ。」
レイラ»「いや逆だよ、アンタが里から何か徴収すると思われてんだよ。」
ユーリ»「いや、それは分かってるよ…。私どんだけバカと思われてんの?」
レイラ»「だいぶ警戒されてるみたいだから、最初は私から話そうか?」
ユーリ»「ごめん、お願いします。」
レイラに移住の話をしてもらった。
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