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番外編:幼い日の記憶 〜二人の出会いの物語〜
13.竜騎士
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クリスティーナが食後のお茶を飲み終えると、伯爵が声をかけてくる。
「ティナ。ブルクハルト君に庭を案内してあげなさい」
「はい、お父様」
クリスティーナは事前に聞いていた予定通りの言葉に頷いた。クリスティーナは、今日のために改めて庭を回り、案内する場所も庭師と相談して決めてある。
クリスティーナは重いドレスを気にしながら、ゆっくりと立ち上がった。それを見た、ガスパールがピクリと反応する。
「ブルクハルト」
ガスパールが立ち上がる前に、辺境伯に促されたブルクハルトが慌てた様子で駆け寄ってくる。
「ティーナ。俺の手に捕まると良いよ」
ブルクハルトがそう言いながら、クリスティーナに手を差し伸べる。ブルクハルトの声は落ち着いているのに、青い瞳が不安と緊張で揺れている。その瞳を見つめ返すクリスティーナも、色んな意味でドキドキしていた。
伯爵やガスパールをはじめ親しい人たちは、クリスティーナを『ティナ』と呼ぶ。『ティーナ』と呼んだのは、あの日の小さな青龍だけだ。
瞳、声、呼び方……醸し出す雰囲気まで同じであるし、たまたまにしては共通点がありすぎる。クリスティーナの中にわずかに残っていた疑いの気持ちも消え去った。やはり、ブルクハルトが青龍で間違いない。
クリスティーナはそんなことを考えながらも、行動だけは令嬢らしさを保った。厳しく教えてくれた家庭教師にお礼を言わなければならない。
「ありがとうございます。ブルクハルト様」
クリスティーナは笑顔で言って、ブルクハルトの腕につかまる。家族以外にエスコートしてもらうのは初めてだ。
「婚約者なんだし、ハルトで良いよ。あっ……ティーナって呼んで良かったか?」
ブルクハルトがぎこちなくクリスティーナをエスコートしながら聞いてくる。
「はい、ハルト様」
クリスティーナは緊張しながら頷いた。見送る父親たちだけでなく、使用人まで微笑ましそうに見ているので恥ずかしい。
「足元に気をつけろよ」
「はい」
ブルクハルトはぶっきらぼうながらも、クリスティーナを気遣いながら歩いてくれている。庭に出ると綺麗な青空が広がっていて、クリスティーナの婚約を祝ってくれているようだった。
「晴れて良かったな」
「はい。雲ひとつないですね」
クリスティーナは他愛のない会話をしながら、ブルクハルトと並んで歩く。見頃の花も確認しておいたのに、近すぎる距離にドキドキして、花を見る余裕もない。
「……」
「その……怪我は大丈夫なのか? 血がいっぱい出てたと聞くが……」
ブルクハルトが会話が途切れたタイミングで聞いてくる。青い瞳は心配そうに、クリスティーナの右腕を見ていた。
「大丈夫ですよ。お医者様のお墨付きも頂いています」
「そうか。それなら良かった」
クリスティーナが右腕を回して見せると、ブルクハルトが安心したように言う。後ろを歩く侍女が咎めるような視線を寄越したが、恩人に無事を伝えるためなので多めに見てほしい。
「ご心配おかけしてすみません」
「いや、俺の方こそ不躾なことを聞いてすまない」
「気にしないで下さい」
そうは言ったが、令嬢の怪我は醜聞になる。さすがに怪我の場所までは、伯爵から辺境伯やブルクハルトに伝えるわけがない。
ブルクハルトは、クリスティーナが青龍の正体に気づいているか確かめているのだろうか。もしそうなら、クリスティーナから切り出せば、青龍について教えてくれるのかもしれない。
クリスティーナは深呼吸して、ブルクハルトの前に回り込むように進み出る。驚いた様子でクリスティーナを見る青い瞳を見つめた。
「私の怪我がこの程度で済んだのは、青龍のおかげなんです。勇敢でかっこいい青龍が駆けつけてくれなければ、私はどうなっていたか分かりません」
「そ、そうか」
クリスティーナがジッと見ていると、ブルクハルトは一瞬口角をあげたが、すぐに何かを思い出したかのように苦い顔をした。
やはり、クリスティーナには知られたくないのだろうか。そう思いながらも言葉を止められなかった。
「青龍に直接お会いしてお礼を言いたいのですが、どうすれば良いか分からないのです。辺境伯領は龍とともに暮らす土地として有名ですよね。ハルト様は会う方法を知っていますか?」
「えっ……、いや。し、知らない。竜騎士になれば会えるんじゃないか?」
「……そうですよね。お父様に聞いてみます」
やはり、ブルクハルトは青龍について、クリスティーナに話すつもりはないらしい。これ以上、聞いても困らせるだけだろう。
「この先に薔薇園があるんです。行ってみませんか?」
「そ、そうか。それなら行こう」
ブルクハルトは話題が変わって明らかにホッとした顔をした。
「竜騎士……」
クリスティーナはブルクハルトに聞こえないよう小さく呟く。確かに竜騎士なら龍に会えるし、伯爵は青龍と意思疎通が出来ている気がする。
竜騎士と龍は信頼関係で結ばれていると聞く。竜騎士になれば、ブルクハルトの秘密を教えてもらえるのだろうか。
クリスティーナは新たな疑問を抱えながら、ブルクハルトの横顔を見つめていた。
「ティナ。ブルクハルト君に庭を案内してあげなさい」
「はい、お父様」
クリスティーナは事前に聞いていた予定通りの言葉に頷いた。クリスティーナは、今日のために改めて庭を回り、案内する場所も庭師と相談して決めてある。
クリスティーナは重いドレスを気にしながら、ゆっくりと立ち上がった。それを見た、ガスパールがピクリと反応する。
「ブルクハルト」
ガスパールが立ち上がる前に、辺境伯に促されたブルクハルトが慌てた様子で駆け寄ってくる。
「ティーナ。俺の手に捕まると良いよ」
ブルクハルトがそう言いながら、クリスティーナに手を差し伸べる。ブルクハルトの声は落ち着いているのに、青い瞳が不安と緊張で揺れている。その瞳を見つめ返すクリスティーナも、色んな意味でドキドキしていた。
伯爵やガスパールをはじめ親しい人たちは、クリスティーナを『ティナ』と呼ぶ。『ティーナ』と呼んだのは、あの日の小さな青龍だけだ。
瞳、声、呼び方……醸し出す雰囲気まで同じであるし、たまたまにしては共通点がありすぎる。クリスティーナの中にわずかに残っていた疑いの気持ちも消え去った。やはり、ブルクハルトが青龍で間違いない。
クリスティーナはそんなことを考えながらも、行動だけは令嬢らしさを保った。厳しく教えてくれた家庭教師にお礼を言わなければならない。
「ありがとうございます。ブルクハルト様」
クリスティーナは笑顔で言って、ブルクハルトの腕につかまる。家族以外にエスコートしてもらうのは初めてだ。
「婚約者なんだし、ハルトで良いよ。あっ……ティーナって呼んで良かったか?」
ブルクハルトがぎこちなくクリスティーナをエスコートしながら聞いてくる。
「はい、ハルト様」
クリスティーナは緊張しながら頷いた。見送る父親たちだけでなく、使用人まで微笑ましそうに見ているので恥ずかしい。
「足元に気をつけろよ」
「はい」
ブルクハルトはぶっきらぼうながらも、クリスティーナを気遣いながら歩いてくれている。庭に出ると綺麗な青空が広がっていて、クリスティーナの婚約を祝ってくれているようだった。
「晴れて良かったな」
「はい。雲ひとつないですね」
クリスティーナは他愛のない会話をしながら、ブルクハルトと並んで歩く。見頃の花も確認しておいたのに、近すぎる距離にドキドキして、花を見る余裕もない。
「……」
「その……怪我は大丈夫なのか? 血がいっぱい出てたと聞くが……」
ブルクハルトが会話が途切れたタイミングで聞いてくる。青い瞳は心配そうに、クリスティーナの右腕を見ていた。
「大丈夫ですよ。お医者様のお墨付きも頂いています」
「そうか。それなら良かった」
クリスティーナが右腕を回して見せると、ブルクハルトが安心したように言う。後ろを歩く侍女が咎めるような視線を寄越したが、恩人に無事を伝えるためなので多めに見てほしい。
「ご心配おかけしてすみません」
「いや、俺の方こそ不躾なことを聞いてすまない」
「気にしないで下さい」
そうは言ったが、令嬢の怪我は醜聞になる。さすがに怪我の場所までは、伯爵から辺境伯やブルクハルトに伝えるわけがない。
ブルクハルトは、クリスティーナが青龍の正体に気づいているか確かめているのだろうか。もしそうなら、クリスティーナから切り出せば、青龍について教えてくれるのかもしれない。
クリスティーナは深呼吸して、ブルクハルトの前に回り込むように進み出る。驚いた様子でクリスティーナを見る青い瞳を見つめた。
「私の怪我がこの程度で済んだのは、青龍のおかげなんです。勇敢でかっこいい青龍が駆けつけてくれなければ、私はどうなっていたか分かりません」
「そ、そうか」
クリスティーナがジッと見ていると、ブルクハルトは一瞬口角をあげたが、すぐに何かを思い出したかのように苦い顔をした。
やはり、クリスティーナには知られたくないのだろうか。そう思いながらも言葉を止められなかった。
「青龍に直接お会いしてお礼を言いたいのですが、どうすれば良いか分からないのです。辺境伯領は龍とともに暮らす土地として有名ですよね。ハルト様は会う方法を知っていますか?」
「えっ……、いや。し、知らない。竜騎士になれば会えるんじゃないか?」
「……そうですよね。お父様に聞いてみます」
やはり、ブルクハルトは青龍について、クリスティーナに話すつもりはないらしい。これ以上、聞いても困らせるだけだろう。
「この先に薔薇園があるんです。行ってみませんか?」
「そ、そうか。それなら行こう」
ブルクハルトは話題が変わって明らかにホッとした顔をした。
「竜騎士……」
クリスティーナはブルクハルトに聞こえないよう小さく呟く。確かに竜騎士なら龍に会えるし、伯爵は青龍と意思疎通が出来ている気がする。
竜騎士と龍は信頼関係で結ばれていると聞く。竜騎士になれば、ブルクハルトの秘密を教えてもらえるのだろうか。
クリスティーナは新たな疑問を抱えながら、ブルクハルトの横顔を見つめていた。
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