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触れると解かる占い師の友人「ざっちん」の話
有名人からの依頼 1
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ある年の事だ。
ざっちんの働く占いのサロンに一人の「有名人」が来た。
誰もが知っている様な「時の人」だった。
しかし、当時のざっちんは「興味がない」と世情に疎く
自宅もテレビなど持たず、生活をしていた。
それ故に、その有名人を「知らなかった」そうだ。
後に、私と合流しその有名人の事を知ったそうだが・・・。
「なぜ、私と合流するハメになったのか」が問題であろう。
その前に、便宜上「その有名人」を以下「スターさん」と呼ぶ。
スターさんは、とある「物品」を持ってやって来たという。
話によると、ファンからの贈り物として頂いた品なのだとか・・・。
しかし、ざっちんはその「品物」を見た瞬間
スターさんをサロンから追い出したという。
「あんなに気持ちの悪いモノ、初めて見たのよ。触りたくもなかったから帰ってもらったの。」
彼女はそう釈明していた。
だが、ソレが逆にスターさんの本気に火をつけた様で
時間を作っては、ざっちんの元に尋ねて来る事が増えたのだそうだ。
溜まらず音を挙げたざっちんは
「~って人知ってる?自称有名人を語ってる人が居るんだけど・・・。」
と私に連絡をしてきたのだ。
その名を聞いた時、私は心底驚いた。
当時、その人物の名は一日に2~3回程度は耳にする程だった。
「凄いじゃん!その人、めっちゃ有名な人なんだよ!?」
「・・・へー。」
だが、相変わらずの塩対応を決め込む彼女に
私は彼女の株を上げるチャンスだと何度も説得を行った。
苦節3か月。
漸く彼女は折れた。
しかし、彼女は「二度とあんなモノ、見たくもないし触りたくもない」と
頑なに触れる事を拒んだ。
結果、彼女の代わりに私が「聴く」という事で話がまとまったのだ。
そして、約束の日。
・・・東京都 町田市。
とあるカフェで、我々はスターさんの到着を待った。
店のショーウィンドウから、見える外。
車が一台停まり、一人降りて来る。
・・・忘れもしない。
その姿を見ると同時に、襲ってくる怖気を・・・。
「何だ、ありゃ・・・。」
「ね?正直、私は今直ぐ帰りたいよ。」
テレビで見るスターさんとは印象がまるで違う。
・・・というか、肉眼で見るスターさんの顔が・・・「見えない」のだ。
目鼻立ち、顔のパーツはよくわかる。
にも拘らず、顔として認識出来ない。
『あれ、こんな顔だったっけ?』と脳内で渦巻いていた事を覚えている。
同時に、こちらに近付いて来る人物が
「本当に人間なのか?」と疑いたくなるほどの鳥肌が全身を襲う。
・・・スターさんを視界に入れた時
私は後ろから、首でも絞められているのか?と思う程
苦しかったのだ・・・。
・・・そして、スターさんが店に入り
我々と合流。
私は、スターさんから話の経緯を伺う事となった・・・。
ざっちんの働く占いのサロンに一人の「有名人」が来た。
誰もが知っている様な「時の人」だった。
しかし、当時のざっちんは「興味がない」と世情に疎く
自宅もテレビなど持たず、生活をしていた。
それ故に、その有名人を「知らなかった」そうだ。
後に、私と合流しその有名人の事を知ったそうだが・・・。
「なぜ、私と合流するハメになったのか」が問題であろう。
その前に、便宜上「その有名人」を以下「スターさん」と呼ぶ。
スターさんは、とある「物品」を持ってやって来たという。
話によると、ファンからの贈り物として頂いた品なのだとか・・・。
しかし、ざっちんはその「品物」を見た瞬間
スターさんをサロンから追い出したという。
「あんなに気持ちの悪いモノ、初めて見たのよ。触りたくもなかったから帰ってもらったの。」
彼女はそう釈明していた。
だが、ソレが逆にスターさんの本気に火をつけた様で
時間を作っては、ざっちんの元に尋ねて来る事が増えたのだそうだ。
溜まらず音を挙げたざっちんは
「~って人知ってる?自称有名人を語ってる人が居るんだけど・・・。」
と私に連絡をしてきたのだ。
その名を聞いた時、私は心底驚いた。
当時、その人物の名は一日に2~3回程度は耳にする程だった。
「凄いじゃん!その人、めっちゃ有名な人なんだよ!?」
「・・・へー。」
だが、相変わらずの塩対応を決め込む彼女に
私は彼女の株を上げるチャンスだと何度も説得を行った。
苦節3か月。
漸く彼女は折れた。
しかし、彼女は「二度とあんなモノ、見たくもないし触りたくもない」と
頑なに触れる事を拒んだ。
結果、彼女の代わりに私が「聴く」という事で話がまとまったのだ。
そして、約束の日。
・・・東京都 町田市。
とあるカフェで、我々はスターさんの到着を待った。
店のショーウィンドウから、見える外。
車が一台停まり、一人降りて来る。
・・・忘れもしない。
その姿を見ると同時に、襲ってくる怖気を・・・。
「何だ、ありゃ・・・。」
「ね?正直、私は今直ぐ帰りたいよ。」
テレビで見るスターさんとは印象がまるで違う。
・・・というか、肉眼で見るスターさんの顔が・・・「見えない」のだ。
目鼻立ち、顔のパーツはよくわかる。
にも拘らず、顔として認識出来ない。
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同時に、こちらに近付いて来る人物が
「本当に人間なのか?」と疑いたくなるほどの鳥肌が全身を襲う。
・・・スターさんを視界に入れた時
私は後ろから、首でも絞められているのか?と思う程
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・・・そして、スターさんが店に入り
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私は、スターさんから話の経緯を伺う事となった・・・。
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