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フリーターの青年 「芦屋(仮名)君」の話。
このコは誰? 2
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探偵は、鳥本さんの紹介で「ある同級生」を紹介された。
その人物こそ、同窓会に不参加だった同級生の一人「熊谷(仮名)君」だ。
彼の登場で、調査は進展を見せた。
「あぁ、この子。よっちゃんでしょ?知ってますよ。」
「え?」
これまでの調査経緯と鳥本さんから借り受けた写真を前に
熊谷君は「何を当たり前な事を。」と言わんばかりの表情で返してきたという。
聞けば、件の女子生徒「菅原 佳乃」にはある事情があった。
「彼女は確か、重度のADHDを持っていて、普段は『特別学級』の教室に居たよ。
ただ、イベント事はクラスのメンバーと一緒になっていたし、台風みたいな子だったから
写真は結構残ってるはず。皆、よっちゃんってあだ名で呼んでたんですよ。
可笑しいな、あんなに活動的な子だったから皆覚えてると思ったのに。」
鳥本さんの読み通り、彼女はとても活動的な方だった様だ。
行事で来たカメラマンに対してもフレンドリーで
周囲を通りすがっただけのクラスメートを引っ張って来ては集合写真にしてしまう。
そんな一面もあったそうだ。
だが、この先の熊谷君の発言で思わぬ方向へと話が転んだ。
「でも、残念だったな・・・。在学中に亡くなってしまった子なんですよ。」
「在学中に?」
「通学時に、交通事故に合ったと・・・学校で先生たちから聞きましたが。」
そんな後日談まで合って、その子の存在を同級生の人たちが忘れるだろうか?
クラスでも活発だった「特別な子」。
その子が「事故で亡くなった」。
普通であれば、忘れたくても忘れられない出来事ではないか?
そこで、探偵は彼女が亡くなった事を取り挙げたローカル誌を徹底的に調べたという。
そこで分かったのは「何とも悲しい真実」だった。
通学時、彼女は十字交差点の信号で止まっていた。
交通量はそこそこの場所だったそうだ。
その十字交差点で・・・赤信号で止まっているハズの彼女は
運悪く、発作が起きてしまい訳も分からず飛び出した。
そこに交差点に入って来た乗用車と衝突。
頭部を強打し、病院へ運ばれたが懸命な処置も虚しく・・・亡くなった。
だが、本当に「悲しい真実」はこの先にある。
彼女を轢いてしまった乗用車の運転手は、彼女が障害を持ち
その行動の予測が不可能であった事を引き合いに出し、無罪となった。
「娘の死は、人としての扱いすらされ無いのか。」
彼女の両親が、法廷で涙ながらに語った最後の言葉だったそうだ。
鳥本さんの語る「この子」について、探偵は多くの情報を得た。
探偵は、今一度
この情報を手に、鳥本さんと話をする方向で動き出したという・・・。
その人物こそ、同窓会に不参加だった同級生の一人「熊谷(仮名)君」だ。
彼の登場で、調査は進展を見せた。
「あぁ、この子。よっちゃんでしょ?知ってますよ。」
「え?」
これまでの調査経緯と鳥本さんから借り受けた写真を前に
熊谷君は「何を当たり前な事を。」と言わんばかりの表情で返してきたという。
聞けば、件の女子生徒「菅原 佳乃」にはある事情があった。
「彼女は確か、重度のADHDを持っていて、普段は『特別学級』の教室に居たよ。
ただ、イベント事はクラスのメンバーと一緒になっていたし、台風みたいな子だったから
写真は結構残ってるはず。皆、よっちゃんってあだ名で呼んでたんですよ。
可笑しいな、あんなに活動的な子だったから皆覚えてると思ったのに。」
鳥本さんの読み通り、彼女はとても活動的な方だった様だ。
行事で来たカメラマンに対してもフレンドリーで
周囲を通りすがっただけのクラスメートを引っ張って来ては集合写真にしてしまう。
そんな一面もあったそうだ。
だが、この先の熊谷君の発言で思わぬ方向へと話が転んだ。
「でも、残念だったな・・・。在学中に亡くなってしまった子なんですよ。」
「在学中に?」
「通学時に、交通事故に合ったと・・・学校で先生たちから聞きましたが。」
そんな後日談まで合って、その子の存在を同級生の人たちが忘れるだろうか?
クラスでも活発だった「特別な子」。
その子が「事故で亡くなった」。
普通であれば、忘れたくても忘れられない出来事ではないか?
そこで、探偵は彼女が亡くなった事を取り挙げたローカル誌を徹底的に調べたという。
そこで分かったのは「何とも悲しい真実」だった。
通学時、彼女は十字交差点の信号で止まっていた。
交通量はそこそこの場所だったそうだ。
その十字交差点で・・・赤信号で止まっているハズの彼女は
運悪く、発作が起きてしまい訳も分からず飛び出した。
そこに交差点に入って来た乗用車と衝突。
頭部を強打し、病院へ運ばれたが懸命な処置も虚しく・・・亡くなった。
だが、本当に「悲しい真実」はこの先にある。
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その行動の予測が不可能であった事を引き合いに出し、無罪となった。
「娘の死は、人としての扱いすらされ無いのか。」
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