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師「霊視鑑定人X氏」の禁話
シェアハウス
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ある年の事だ。
X氏の元に、一人の外国人が訪れる。
ベトナムからの出稼ぎ労働で日本に来たという。
以下、ラニ(仮名)さんと呼ぶ。
ラニさんは、多国籍が集まるというシェアハウスで生活している。
作りは二世帯住宅の様になっており、そうして男女の生活を分けているそうだ。
ラニさんは、日本に住み始めて5年が経つという。
日本語の読み書きはまずまずと言った所だったそうだ。
X氏も「話していて特別会話がしにくいなどは感じなかった」と話していた。
彼がX氏を訪ねた理由。
ソレが、シェアハウスで起こる怪現象についての相談だ。
「タンス・・・閉めた筈なのに、開きます。
僕の部屋だけじゃない。皆、同じ事が起こってます。」
その他にも、奇妙な現象は起こっていたそうだが
彼等が一番気にしていたのは、扉やタンスなどの開閉に纏わる部分だった。
多国籍が在住する場所だ。
多少の民族性などの違いから、互いの行動が気になるという事も有るだろうと
X氏も高を括っていた。
そうして訪れた「シェアハウス」。
入らずとも分かる。
「あぁ、何人か居憑いてるねぇ。」という感覚。
しかし、X氏は「決定的な原因」を見つける事が出来なかったそうだ。
土地に暗い過去がある訳でもない。
何か事件が起きた訳でもない。
霊道すら通らない。
にも拘らず、数人の出入りがあるその場所をX氏は不思議に思っていたそうだ。
そこで、ラニさんと会話を重ね「何時から気になっていたか」を聞く事にした。
その結果、最初に異変に気付いたのは一年と半年ほど前だという、
実際には「気にしていなかった期間」も含めて、もう少し前だろう、
その時期に起きていた、変化。
ソレが原因だったのだ。
その時期、一人の外国人が入居する事となった。
二階部分に住む女性だ。
彼女の趣味に「問題があった」のだ。
彼女は「アンティークグッズ」の収集が趣味であった。
が・・・。
X氏がみた彼女の部屋は「アンティーク」とは程遠い「骨董品」の集まりであったそうだ。
その中で一際、存在感を放つものがあった。
ある「掛け軸」だ。
その「掛け軸」は、スペースの問題で飾られてはいなかったそうだが
一目で「これが原因だ」と言い切れる程、嫌な気配を纏っていたという。
彼女に話を聞いた所
その「掛け軸」は、ある場所で手に入れたそうだ。
ある「フリーマーケット」・・・「訳あり市」とも呼ばれる場。
そして、その「掛け軸」は
孤独死した独居老人の自宅から掘り出された一品であったそうだ。
当然、彼女はそんな事を知る筈もなく・・・。
「日本の分化だ」と意気揚々、買ってしまったのだという。
X氏は語る。
「近年、外国人の相談者も増えてるんだよね。
日本人は後ろ暗い物は隠蔽する秘密体質な人も多いし
訳も分からず呪物を手に入れてしまう人・・・結構増えてるんだよ。」
皆さんも、是非気を付けて欲しい。
X氏の元に、一人の外国人が訪れる。
ベトナムからの出稼ぎ労働で日本に来たという。
以下、ラニ(仮名)さんと呼ぶ。
ラニさんは、多国籍が集まるというシェアハウスで生活している。
作りは二世帯住宅の様になっており、そうして男女の生活を分けているそうだ。
ラニさんは、日本に住み始めて5年が経つという。
日本語の読み書きはまずまずと言った所だったそうだ。
X氏も「話していて特別会話がしにくいなどは感じなかった」と話していた。
彼がX氏を訪ねた理由。
ソレが、シェアハウスで起こる怪現象についての相談だ。
「タンス・・・閉めた筈なのに、開きます。
僕の部屋だけじゃない。皆、同じ事が起こってます。」
その他にも、奇妙な現象は起こっていたそうだが
彼等が一番気にしていたのは、扉やタンスなどの開閉に纏わる部分だった。
多国籍が在住する場所だ。
多少の民族性などの違いから、互いの行動が気になるという事も有るだろうと
X氏も高を括っていた。
そうして訪れた「シェアハウス」。
入らずとも分かる。
「あぁ、何人か居憑いてるねぇ。」という感覚。
しかし、X氏は「決定的な原因」を見つける事が出来なかったそうだ。
土地に暗い過去がある訳でもない。
何か事件が起きた訳でもない。
霊道すら通らない。
にも拘らず、数人の出入りがあるその場所をX氏は不思議に思っていたそうだ。
そこで、ラニさんと会話を重ね「何時から気になっていたか」を聞く事にした。
その結果、最初に異変に気付いたのは一年と半年ほど前だという、
実際には「気にしていなかった期間」も含めて、もう少し前だろう、
その時期に起きていた、変化。
ソレが原因だったのだ。
その時期、一人の外国人が入居する事となった。
二階部分に住む女性だ。
彼女の趣味に「問題があった」のだ。
彼女は「アンティークグッズ」の収集が趣味であった。
が・・・。
X氏がみた彼女の部屋は「アンティーク」とは程遠い「骨董品」の集まりであったそうだ。
その中で一際、存在感を放つものがあった。
ある「掛け軸」だ。
その「掛け軸」は、スペースの問題で飾られてはいなかったそうだが
一目で「これが原因だ」と言い切れる程、嫌な気配を纏っていたという。
彼女に話を聞いた所
その「掛け軸」は、ある場所で手に入れたそうだ。
ある「フリーマーケット」・・・「訳あり市」とも呼ばれる場。
そして、その「掛け軸」は
孤独死した独居老人の自宅から掘り出された一品であったそうだ。
当然、彼女はそんな事を知る筈もなく・・・。
「日本の分化だ」と意気揚々、買ってしまったのだという。
X氏は語る。
「近年、外国人の相談者も増えてるんだよね。
日本人は後ろ暗い物は隠蔽する秘密体質な人も多いし
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