君は、明日の魔法戦争に行くと言い出した

「私、このジャカランダみたいな気高い生き方をしたいな!」

そう言って笑う彼女は、明日の生きて帰れるかもわからない魔法戦争に行くと言い出した。
王国の民に愛されてる、人間と魔法族のことを繋いでくれた、僕の初恋である彼女。

「君は、そんなに死にたいのか?」

誰がどんなに引き止めても、彼女が頷くことはなかった。
そして、僕達のもとへ帰ってきたのは彼女が被っていた紫のとんがり帽子だけだった――

これは一人の魔女が、全力で未来を捨てる物語である。
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