戦国姫 (せんごくき)

メマリー

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201話

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一匹は人の形をしているが、全身が岩でできていて、天を衝くほどに大きな体躯をしていた。

一匹はムカデのように無数の足の生やした大蛇。足から生えた鋭い爪を掻き立てて歩いてくる。

最後の一匹は、白虎の背中に大きく黒い翼がついていた。

いずれも、城門ほどある巨大な体躯をしている。怪物たちはそれぞれに咆哮を上げて、荒れ狂っていた。

「私のかわいい子供たち。母の命を狙う。悪しき侵入者を八つ裂きにして頂戴」

穣姫は子ケロべロスを抱いたままひょいと跳躍して、怪物たちの後ろに立った。

 謙信は唸る雷電に跨り、カチャリと鬼斬り丸をを構えた。

 洞窟を揺らすほどの咆哮を上げ、怪物たちが一斉に謙信を襲う。
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