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169話
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早馬の駆ける音が、躑躅ヶ崎(つつじがさき)館(やかた)に鳴り響く。
かがり火、燃え盛る中、晴信は床机(しょうぎ)に座り、腕を組んで黙祷していた。
「伝令!山本源助殿、村上・小笠原軍、見こと大破し、大勝利を収めました。尚、我軍の死傷者は無し」
「何!源助の大風呂敷がとうとうやりおったか!我軍の死傷者は無し?一人もか」
晴景は床机から飛び上がり、嬉々として両手を叩いた。
「一人も、しかもたった一日の間に」
「一日!あやつ、妖術でも用いたか。はははは。天獅子が勝利を祝っておるわ。ははははは」
勝利に酔いしれる晴信。満天の星空の中、レグルスがひと際光り輝いていた。
かがり火、燃え盛る中、晴信は床机(しょうぎ)に座り、腕を組んで黙祷していた。
「伝令!山本源助殿、村上・小笠原軍、見こと大破し、大勝利を収めました。尚、我軍の死傷者は無し」
「何!源助の大風呂敷がとうとうやりおったか!我軍の死傷者は無し?一人もか」
晴景は床机から飛び上がり、嬉々として両手を叩いた。
「一人も、しかもたった一日の間に」
「一日!あやつ、妖術でも用いたか。はははは。天獅子が勝利を祝っておるわ。ははははは」
勝利に酔いしれる晴信。満天の星空の中、レグルスがひと際光り輝いていた。
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