戦国姫 (せんごくき)

メマリー

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第92話

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白光の中に吉祥天が現れ、景虎を優しく抱きしめた。

景虎の脳漿に鮮明な映像が投影される。

そこには、龍と鬼子母神の子として、後ろにいる吉祥天が生れ落ちた時から、甲冑を身に纏った男神との恋物語までもが、映し出されていた。

両親に反対された二人は駆け落ちしたが、失敗し、吉祥天は両親の元へと連れて帰らされた。

時が経ち、吉祥天が転生することとなった。

生れ落ちた場所が、上田長尾家景隆の屋敷であった。

虎御前が15の時、井戸で水を汲んでいると

「随分、探したぞ。ラクシュミー」

と背後から優しい声がした。振り返ると、甲冑を全身に纏った闘神が立っていた。
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