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第89話
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「有難いか、有難く無いかは、お主次第じゃがな。お主このままじゃ、闇に呑まれて、命を落とすぞ」
眼の奥に光を宿して、光育が焦点の合わない景虎を睨む。
「いいんですよ。死んでも。むしろ僕が死んだ方が、光育様だって嬉しいんじゃないですか?へへっ」
へらへらと笑う景虎の目が、所在なげに虚空を泳ぐ。
光育はふ~。っと、深いため息をついて、手を合わせた。
オン・ベイシラマナヤ・ソワカ オン・ベイシラマナヤ・ソワカ
オン・ベイシラマナヤ・ソワカ オン・ベイシラマナヤ・ソワカ
オン・ベイシラマナヤ・ソワカ オン・ベイシラマナヤ・ソワカ
「お祓いですか?そんなの効くわけないじゃないですか。僕は物の怪に取りつかれている訳でも、病でもないんだから。僕自身の問題なんだ。お師さま。悪いが今日は気分が悪い。出て行って頂けませんか?それとも、呪詛でも唱えようと言うのですか?悪いがそれも効きませんよ」
景虎はどす黒い光を瞳の奥に宿す。
眼の奥に光を宿して、光育が焦点の合わない景虎を睨む。
「いいんですよ。死んでも。むしろ僕が死んだ方が、光育様だって嬉しいんじゃないですか?へへっ」
へらへらと笑う景虎の目が、所在なげに虚空を泳ぐ。
光育はふ~。っと、深いため息をついて、手を合わせた。
オン・ベイシラマナヤ・ソワカ オン・ベイシラマナヤ・ソワカ
オン・ベイシラマナヤ・ソワカ オン・ベイシラマナヤ・ソワカ
オン・ベイシラマナヤ・ソワカ オン・ベイシラマナヤ・ソワカ
「お祓いですか?そんなの効くわけないじゃないですか。僕は物の怪に取りつかれている訳でも、病でもないんだから。僕自身の問題なんだ。お師さま。悪いが今日は気分が悪い。出て行って頂けませんか?それとも、呪詛でも唱えようと言うのですか?悪いがそれも効きませんよ」
景虎はどす黒い光を瞳の奥に宿す。
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