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第66話 鬼斬り丸
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前を歩く虎千代の後方を歩いていると、祠の奥から吹き付ける重い空気が不思議と軽くなった。
虎千代は光の射さない祠の中をまるで見知った道を歩くように歩を進めていった。
祠の奥で赤く光る四点の岩が遠めに確認できた。
岩に近づくにつれ暗澹とした空気は色濃くなり、段蔵は立っているのもやっとだった。
岩の前で虎千代が立ち止まった。段蔵の背丈を優に超す大岩が四点そびえ立ち、二間ほどの間隔で正方形の陣を組んで赤光していた。
大岩の中央に青い焔に包まれた一鞘の剣が突き立っていた。
大綱が剣を囲むようにして岩と岩とを繋いでいる。虎千代は剣を鋭い眼光で睨みつけた。
段蔵は立っていられなくなり祠の岩壁にもたれ、背を引きずるようにして地べたに腰を下ろした。
「ほほう。人間か。これは、珍しい」
突然、剣が虎千代の脳内に話しかけた。
虎千代は光の射さない祠の中をまるで見知った道を歩くように歩を進めていった。
祠の奥で赤く光る四点の岩が遠めに確認できた。
岩に近づくにつれ暗澹とした空気は色濃くなり、段蔵は立っているのもやっとだった。
岩の前で虎千代が立ち止まった。段蔵の背丈を優に超す大岩が四点そびえ立ち、二間ほどの間隔で正方形の陣を組んで赤光していた。
大岩の中央に青い焔に包まれた一鞘の剣が突き立っていた。
大綱が剣を囲むようにして岩と岩とを繋いでいる。虎千代は剣を鋭い眼光で睨みつけた。
段蔵は立っていられなくなり祠の岩壁にもたれ、背を引きずるようにして地べたに腰を下ろした。
「ほほう。人間か。これは、珍しい」
突然、剣が虎千代の脳内に話しかけた。
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