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第33話
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光育が頷くと虎御前は目頭に熱を込めて声を震わせた。
「光育様は虎千代と共に行っては、頂けないのでしょうか」
虎御前が尋ねると、光育は力なく小首を振った。
「私の霊力もこの五年ですっかり衰えた。虎千代殿の力を抑制するのに使い果たしてしまいました。もはや、鬼斬り丸の霊力に耐えうるだけの力は残っておりますまい。虎千代殿には己の力で鬼斬り丸と対峙して頂き、飼いならして頂かなければなりませぬ」
「飼いならす?」
虎御前は不可思議な顔を浮かべた。
「光育様は虎千代と共に行っては、頂けないのでしょうか」
虎御前が尋ねると、光育は力なく小首を振った。
「私の霊力もこの五年ですっかり衰えた。虎千代殿の力を抑制するのに使い果たしてしまいました。もはや、鬼斬り丸の霊力に耐えうるだけの力は残っておりますまい。虎千代殿には己の力で鬼斬り丸と対峙して頂き、飼いならして頂かなければなりませぬ」
「飼いならす?」
虎御前は不可思議な顔を浮かべた。
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