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6章 集う力
311 如意刀
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頭上に掲げたシグマ師匠の手に光が集まり一振りの刀の形に収束します。一緒に旅をして来た私も今まで数回しか目にした事が無い光景です。
「シグマ師匠…如意刀を出したと言う事はユイトと本気で戦うおつもりですの?」
「はっきり言って今のユイトは俺より強ぇ。如意刀を使わないと戦いにすらならねぇ程にな」
「レイ、心配しなくてもユイト君を傷つけるつもりは無い。ただ彼を止めるにしても全力で戦わなければこっちが殺されてしまいそうだからね…これは言わば自衛の為なんだ」
シグマ師匠の如意刀はユイトのいた世界。MMORPGと呼ばれる世界の装備品です。世界最強レベルの2人が人知を超えた異世界の装備品を使ってようやく戦いになる。それ程今のユイトは圧倒的なのでしょうか。
「コイツを使うのも久々だな。レイ、分かってると思うが俺が如意刀を使いはじめたら近づくんじゃ無ぇぞ。危ねぇからアン達を連れてアイギス達の方へ行ってろ」
「僕も離れた場所からミストルティンで加勢させてもらうよ。如意刀は強力だけど近くに仲間がいると存分に使えないだろうからね」
「面目無ぇ。以前よりは大分マシになってるとは思うけどまだ完全には使いこなせて無くてよ。」
「わかりましたわ。シグマ師匠、オウル師匠…どうかご武運を」
如意刀を手にしたシグマ師匠が頭をポリポリと掻きながら笑みを浮かべます。不思議とこの笑顔を見ていると何もかも上手くいくと思わせてくれます。
「ねぇレイ。私達はシグマがあの剣を使うところを見た事ないんだけどそんなに危険なの?」
「危険と言うかなんというか…あっ!アレを見て下さい。どうやら師匠達が戦いはじめた様ですわ」
「モンスター達が吹き飛んでるのはさっきと同じだけど…なんだか更に派手に吹き飛んでる様な?」
「それに時々光の線みたいなのが見えるね?アレがシグマの如意刀の力なのかい?」
「あれ?なんでシグマさんはモンスターを攻撃しているのかしら?今はユイト君を止める為に戦っているのよね?」
シグマ師匠によると如意刀の力は離れた場所を切る事が出来るとの事でした。それだけならば特に危険は無いのですが使い手はあのシグマ師匠。頭で考える前に身体が動くいわば本能で戦う師匠が如意刀を使うと本人が思ってもいない場所へ斬撃が出現してしまうのです。
「えぇ、本来ならあんな滅茶苦茶な事になる力では無いのですが…」
私の知る如意刀の力をアン達3人に説明すると3人共ひきつった苦笑いを浮かべました。シグマ師匠と如意刀の組み合わせの凶暴さを理解してくれた様です。
「シグマ師匠…如意刀を出したと言う事はユイトと本気で戦うおつもりですの?」
「はっきり言って今のユイトは俺より強ぇ。如意刀を使わないと戦いにすらならねぇ程にな」
「レイ、心配しなくてもユイト君を傷つけるつもりは無い。ただ彼を止めるにしても全力で戦わなければこっちが殺されてしまいそうだからね…これは言わば自衛の為なんだ」
シグマ師匠の如意刀はユイトのいた世界。MMORPGと呼ばれる世界の装備品です。世界最強レベルの2人が人知を超えた異世界の装備品を使ってようやく戦いになる。それ程今のユイトは圧倒的なのでしょうか。
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「わかりましたわ。シグマ師匠、オウル師匠…どうかご武運を」
如意刀を手にしたシグマ師匠が頭をポリポリと掻きながら笑みを浮かべます。不思議とこの笑顔を見ていると何もかも上手くいくと思わせてくれます。
「ねぇレイ。私達はシグマがあの剣を使うところを見た事ないんだけどそんなに危険なの?」
「危険と言うかなんというか…あっ!アレを見て下さい。どうやら師匠達が戦いはじめた様ですわ」
「モンスター達が吹き飛んでるのはさっきと同じだけど…なんだか更に派手に吹き飛んでる様な?」
「それに時々光の線みたいなのが見えるね?アレがシグマの如意刀の力なのかい?」
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「えぇ、本来ならあんな滅茶苦茶な事になる力では無いのですが…」
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