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6章 集う力

236 戦い終わって日が暮れて

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「ふふふ~ん♫ここをこうしてっと…これで良し、うん、我ながら見事な出来だ」

鼻歌交じりにオウルさんがドロシーとトロンを縄で縛っていく。イケメンのエルフが満面の笑みで2人の少女を縛る絵面はかなり犯罪の匂いがするがそれを口に出す事はやめておこう。

「オウルさんなんだか凄く楽しそうですね、生き生きとしてます」

「アイツはドSだからな、今日の縛り方なんてまだまだ優しいもんだ。この前捕まえた盗賊なんて素っ裸で縄が食い込む様に縛ってたぜ?中年のオッさんが縄が喰い込む痛みで喘ぐ姿は中々に気色悪かった…」

「そうですか…その現場に居合わせなくて良かったです…」

2人を縛り終わったオウルさんが親指を立てて俺達に笑みを向ける。一仕事終わって満足したらしい。

「ごめんなさい姉さん達、私が捕まったせいで2人ともそんな姿に…」

「離せ!離しやがれこのドSエルフ!シグマにこんな姿見られたく無ぇ!」

「あのぉ…なんか縄があちこちに喰い込んで少し気持ち悪いです。ひゃん!変なところに!縄が変なところに!」

縛られた三姉妹が並べられる、俺が適当にぐるぐる巻きにしたアンと違い2人は最小限の縄で身動きが取れないように縛られている。コレは元の世界の薄い本で見た事がある、確か亀甲縛りってヤツだ。

「こうして3人並ぶと姉妹だって事が分かるね。顔つきがよく似ているよ」

「そうだな、悪ぃが逃げられる訳にゃいかないから暫くその姿でいてくれ。お前さん達には色々と聴きたい事があるからよ」

ここで3人も魔族を捕まえる事が出来たのは幸運だった。今まで良く分からなかった魔族や偽神についての情報を仕入れる事ができる。

「聴きたい事ですか?無駄です、私達だって魔族の端くれ。貴方達に話す事なんてありません」

「勝負に負けたウチらが言うのもなんだけど仲間を売る様な真似は出来ないね、何をされても口は割らないよ」


流石は姉妹、アンを捕らえた時と同じ様なリアクションだ。その2人の頑なな態度を目にしたアンの顔が青ざめる。

「姉さん達!辞めて!素直に話した方が良いわ!このままじゃ姉さん達の女としての人生が終わってしまう!」

アンの叫びを聞いた2人の顔がゆでダコの様に赤くなる。どうやら女としての人生が終わるって意味を勘違いしている様だ。

「はわわ…ど、どんなにエッチな事をされても負けません!絶対に何も話しませんから!」

「ウ、ウチだって?別に変な事されても何も効かないって言うか?まぁでも出来る事ならシグマに相手して欲しいな~なんちゃって」

慌てふためく2人の姿を見てオウルさんが満面の笑みを浮かべる。その笑顔のままレイの方を向き慈悲の無い一言を言い放った。

「レイ、悪いんだけどまたアレを持って来てくれないかい?」
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