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5章 邪なる者達
174 首謀者の末路
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「お前達!儂を謀っているのでは無いだろうな!?本当に我が軍は王城を陥せなかったのか!?」
「残念ながら確かな情報です、王城へ向かった兵士達は敗走したと…我々は敗北したのです…」
「えぇい!儂は捕まる訳にはいかん!逃げ延びて再起を図るのだ!正義が悪に屈する事など有ってはならん!」
「しかし先程の化け物がいつ追ってくるやも知れません、ここは投降するべきでは?」
本陣を逃げ出した儂は城下町まであと少しという所まで来ることが出来た、しかし共に逃げた数少ない兵士から知らされたのは我が軍敗北の情報だったのだ。
「黙れ黙れ黙れ!如何に堅固な王城とてあの兵力で陥せぬ筈は無い!さては貴様ら敵の間者だな!?儂を騙して捕えようとしてもそうはいかぬぞ!」
その様な情報を鵜呑みにする訳にはいかない、今回の反乱の失敗は儂の死を意味する、きっとこの兵士は愚王の間者に違いない。
「…辞めた、侯爵様、俺はもうアンタに付いて行けない、悪いけど投降させてもらうよ」
「俺も投降する、アンタを捕まえ無いのは最後の情けだと思ってくれ、このままだと俺達まであの化け物に殺されてしまう」
「そうだな、それにあの勇者殿は話が通じそうなお方だ、投降すれば化け物から俺達を守ってくれるかも知れない」
兵士達が次々と武器を捨て儂から離れていく、何を考えているのだ?戦の最中に儂を1人にするつもりか?この者達は処刑だ、敵前逃亡を許す訳にはいかない。
「誰か!逃亡者達の首を刎ねよ!この者共は誇り高き我が軍に必要ない!」
「現実を受け入れられないって哀れだな、見ているこっちが情けなくなってくるぜ」
「俺達なんでこんな小物の言葉を信じたんだろうな?あの時の自分を殴ってでも止めたいよ、クソっ、人を見る目を養うべきだった」
1人、また1人と兵士達が儂の元から去っていく、そしてやがて儂1人を残し周囲には誰も居なくなった、捨てられた武器が辺りに散乱している。
「何故だ…何故誰も儂の命令を聞かない…儂は侯爵!トーラ侯爵家の主だぞ!」
誰も居なくなった林に自分の声がこだまする、今去って行った者共の顔は覚えた、いつか必ず儂に働いた無礼の報いを受けさせてやる。
「まさか…まさかだとは思うが我が軍は本当に敗北したのか?」
先程の兵士の情報は真実だったと言うのか?だとすると今回の反乱の首謀者である儂の処遇は…
「ならぬ!その様な事が有ってはならぬ!正義を貫こうとした儂が…何故命を落とさねばならぬ!?」
「きっと今回の騒ぎで命を落とした人達も何で自分が死なないといけなかったのか知りたかっただろうな…見つけたぞトーラ、お前は終わりだ、大人しく付いてきてもらおう」
林の奥から見覚えのある男が現れた、あの男は確か…
「残念ながら確かな情報です、王城へ向かった兵士達は敗走したと…我々は敗北したのです…」
「えぇい!儂は捕まる訳にはいかん!逃げ延びて再起を図るのだ!正義が悪に屈する事など有ってはならん!」
「しかし先程の化け物がいつ追ってくるやも知れません、ここは投降するべきでは?」
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その様な情報を鵜呑みにする訳にはいかない、今回の反乱の失敗は儂の死を意味する、きっとこの兵士は愚王の間者に違いない。
「…辞めた、侯爵様、俺はもうアンタに付いて行けない、悪いけど投降させてもらうよ」
「俺も投降する、アンタを捕まえ無いのは最後の情けだと思ってくれ、このままだと俺達まであの化け物に殺されてしまう」
「そうだな、それにあの勇者殿は話が通じそうなお方だ、投降すれば化け物から俺達を守ってくれるかも知れない」
兵士達が次々と武器を捨て儂から離れていく、何を考えているのだ?戦の最中に儂を1人にするつもりか?この者達は処刑だ、敵前逃亡を許す訳にはいかない。
「誰か!逃亡者達の首を刎ねよ!この者共は誇り高き我が軍に必要ない!」
「現実を受け入れられないって哀れだな、見ているこっちが情けなくなってくるぜ」
「俺達なんでこんな小物の言葉を信じたんだろうな?あの時の自分を殴ってでも止めたいよ、クソっ、人を見る目を養うべきだった」
1人、また1人と兵士達が儂の元から去っていく、そしてやがて儂1人を残し周囲には誰も居なくなった、捨てられた武器が辺りに散乱している。
「何故だ…何故誰も儂の命令を聞かない…儂は侯爵!トーラ侯爵家の主だぞ!」
誰も居なくなった林に自分の声がこだまする、今去って行った者共の顔は覚えた、いつか必ず儂に働いた無礼の報いを受けさせてやる。
「まさか…まさかだとは思うが我が軍は本当に敗北したのか?」
先程の兵士の情報は真実だったと言うのか?だとすると今回の反乱の首謀者である儂の処遇は…
「ならぬ!その様な事が有ってはならぬ!正義を貫こうとした儂が…何故命を落とさねばならぬ!?」
「きっと今回の騒ぎで命を落とした人達も何で自分が死なないといけなかったのか知りたかっただろうな…見つけたぞトーラ、お前は終わりだ、大人しく付いてきてもらおう」
林の奥から見覚えのある男が現れた、あの男は確か…
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