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15.黒猫とティータイム
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「──というわけで、ウォレスト様との婚約は破棄することになりました」
ウォレスト様の訪問が会った次の日の午後。
私は約束通り来訪した友人と共にお茶をしていた。
友人とは会えば近況報告をする仲で、私はまず先日の件を話した。まだ正式には決まっていないが、この友人は口が固いため心配いらない。
「………………」
「どうしました?」
茶器を片手に半眼でこちらを見てくる友人は何か言いたげなのに、何も話さない。
私が待っていると、友人は呆れ半分といった声音で言葉を紡いだ。
「天気の話をするくらいの調子で婚約破棄の話をされても困惑するのだけれど」
「前から可能性として有り得るとは言っていたはずですけど」
「そうじゃないわ……」
困ったようにこめかみを押さえる友人の名前は、アイシャ・トモリエ。
初めて会った時の印象は小さな黒猫だった。
小柄で華奢な体に、猫の影絵を思わせる半分だけ二つ結びにした癖のある黒髪。そして一番猫っぽいと思う少し吊り上がった藍色の大きな瞳。
そんな彼女は国一番の商会の娘だ。
黒を好むアイシャは今日もいつも通り綿菓子を詰め込んだようなふわふわの黒い服で全身を固めている。
外見は実年齢より下に見られがちなアイシャだが、表情や内面は年相応で、時としてはそれよりも大人びている。
アイシャは楽しそうとは言えない顔を上げて、
「それで? 伯爵様はどれくらい吹っ掛けたのかしら?」
「相場よりも少し上くらいです」
何よりも先に金銭の話が気になるところが商家の娘らしい。
昨日、ウォレスト様の帰宅後に父の執務室へ呼ばれた時にどんな話が交わされたのかや、今後の段取りを説明された。最後は「異論ないな」と話を締め括られたが、あれは父の口癖なのだろうか? いつも聞いている気がする。
「あら、責任の比重的にもっと請求してもよかったんじゃない?」
「あまり値を吊り上げても面倒なことがあるんですよ」
ここは商人と貴族の感覚の違いだろう。儲けを第一に考える商人ならば、貰えるだけ貰っておけばいいが、家名や格式を重んじる貴族はそうはいかない。
相場の額でよしとすれば、その程度で許すのかと侮られ、高額の慰謝料を請求すれば金に汚いと謗られる。なんとも面倒なことだろうが、父はそこら辺の均衡感覚が優れており、絶妙な額を提示していた。
「貴族っていうのは本当に面倒なのねぇ」
ぼやくように呟いて、アイシャがテーブルに広げられた色とりどりのお菓子の中からクッキーをひとつ摘まんで食む。
このお菓子は全てアイシャが商会から持ってきたお土産だ。流石国一番の大商会なだけあって、高級なものから異国の珍しいものまで揃っている。
──それにしても。
「あら、貴女が今更それを言うのですか?」
アイシャの言葉に思ったことを言ったら、嫌な顔をされた。
「貴女ね……私は別に怒らないけど、他の相手にそんな言動してたら恨みを買うわよ?」
「大丈夫ですよ。恨みを買うほど人と話しませんから」
実際、私が日常会話をする相手なんて片手で足りるくらいしかいない。時々侍女が気を使ってか話題を振ってくることもあるけれど、一昨日アウグスト様と話さなかったら、今日が前に友人に会って以来の日常会話をした日になるくらいにはそういう会話をしない。そう考えると私とわざわざ他愛ない話をするために遊びにくるアイシャは大分変わり者だ。
「貴女はほんとに頓着しないわよね……婚約の件、本当に了承してよかったの?」
「はい。そもそもウォレスト様が婚姻までに相手との関係を解消しなければ更に面倒なことになっていたでしょうし。きっぱり区切りがついてむしろよかったです」
ウォレスト様が恋人をつくってからは私達の関係は宙ぶらりんの状態だったし、どこかで決着をつけないといけないことだった。どのみちフィルメンティ家の不利益にならない範囲で流れに身を任せるつもりだったし、結果だけ見れば一番穏便に済んだと思う。
ウォレスト様とその恋人は婚約出来るし、私達の婚約破棄でウォレスト侯爵家とフィルメンティ家も距離が生まれる分、今の険悪な関係も少しは改善されるだろう。
「そう。リスリアーノが気にしてないならそれでいいけど。不満があるならウォレスト侯爵家に文句のひとつやふたつでも言いに行ってあげようと思ったのに」
「お気持ちだけ受け取っておきます」
……アイシャなら本当にやりかねないな。
婚約破棄の報告を終え、侍女が切り分けたケーキをつつきながら話題が移す。
「アイシャの方は最近どうですか?」
「そうねぇ。今年の秋物は何の柄が流行るか皆で予想しているくらいね」
「もう秋の話をしているんですね」
「商人は先読みしなきゃ食いっぱぐれるからね」
「私もそれとなく令嬢達に訊いておきますね」
「頼むわ」
服の流行り廃りは令嬢次第。そんな風に言われるくらいには、服装の流行りは令嬢の好みに左右される。なので時々こうしてアイシャの手伝いをしている。その逆もあるので持ちつ持たれつだ。
「リスリアーノは? 婚約破棄以外で何か変わったこととかあった?」
──変わったこと。
ここ最近で記憶によく焼きついているのは、昨日のことと、一昨日のこと。この二つが印象深くて一昨々日のことがぼんやりしている。
そういえば、やりたいことを探すことをアイシャにも言っておいた方がいいだろうか。
アイシャも見識は広いし、付き合いが長い分私のことをよく知っている。アイシャから何か助言を得られるかもしれない。アウグスト様への手紙がまだ一行も書けていないこともあり、私は一昨日のことをアイシャに話すことにした。
「アイシャ、私、やりたいことを探すことにしました」
そう伝えると、アイシャは靴下を嗅いだ猫のような顔をしてぽっかりと口を開いた。
「────────は?」
ウォレスト様の訪問が会った次の日の午後。
私は約束通り来訪した友人と共にお茶をしていた。
友人とは会えば近況報告をする仲で、私はまず先日の件を話した。まだ正式には決まっていないが、この友人は口が固いため心配いらない。
「………………」
「どうしました?」
茶器を片手に半眼でこちらを見てくる友人は何か言いたげなのに、何も話さない。
私が待っていると、友人は呆れ半分といった声音で言葉を紡いだ。
「天気の話をするくらいの調子で婚約破棄の話をされても困惑するのだけれど」
「前から可能性として有り得るとは言っていたはずですけど」
「そうじゃないわ……」
困ったようにこめかみを押さえる友人の名前は、アイシャ・トモリエ。
初めて会った時の印象は小さな黒猫だった。
小柄で華奢な体に、猫の影絵を思わせる半分だけ二つ結びにした癖のある黒髪。そして一番猫っぽいと思う少し吊り上がった藍色の大きな瞳。
そんな彼女は国一番の商会の娘だ。
黒を好むアイシャは今日もいつも通り綿菓子を詰め込んだようなふわふわの黒い服で全身を固めている。
外見は実年齢より下に見られがちなアイシャだが、表情や内面は年相応で、時としてはそれよりも大人びている。
アイシャは楽しそうとは言えない顔を上げて、
「それで? 伯爵様はどれくらい吹っ掛けたのかしら?」
「相場よりも少し上くらいです」
何よりも先に金銭の話が気になるところが商家の娘らしい。
昨日、ウォレスト様の帰宅後に父の執務室へ呼ばれた時にどんな話が交わされたのかや、今後の段取りを説明された。最後は「異論ないな」と話を締め括られたが、あれは父の口癖なのだろうか? いつも聞いている気がする。
「あら、責任の比重的にもっと請求してもよかったんじゃない?」
「あまり値を吊り上げても面倒なことがあるんですよ」
ここは商人と貴族の感覚の違いだろう。儲けを第一に考える商人ならば、貰えるだけ貰っておけばいいが、家名や格式を重んじる貴族はそうはいかない。
相場の額でよしとすれば、その程度で許すのかと侮られ、高額の慰謝料を請求すれば金に汚いと謗られる。なんとも面倒なことだろうが、父はそこら辺の均衡感覚が優れており、絶妙な額を提示していた。
「貴族っていうのは本当に面倒なのねぇ」
ぼやくように呟いて、アイシャがテーブルに広げられた色とりどりのお菓子の中からクッキーをひとつ摘まんで食む。
このお菓子は全てアイシャが商会から持ってきたお土産だ。流石国一番の大商会なだけあって、高級なものから異国の珍しいものまで揃っている。
──それにしても。
「あら、貴女が今更それを言うのですか?」
アイシャの言葉に思ったことを言ったら、嫌な顔をされた。
「貴女ね……私は別に怒らないけど、他の相手にそんな言動してたら恨みを買うわよ?」
「大丈夫ですよ。恨みを買うほど人と話しませんから」
実際、私が日常会話をする相手なんて片手で足りるくらいしかいない。時々侍女が気を使ってか話題を振ってくることもあるけれど、一昨日アウグスト様と話さなかったら、今日が前に友人に会って以来の日常会話をした日になるくらいにはそういう会話をしない。そう考えると私とわざわざ他愛ない話をするために遊びにくるアイシャは大分変わり者だ。
「貴女はほんとに頓着しないわよね……婚約の件、本当に了承してよかったの?」
「はい。そもそもウォレスト様が婚姻までに相手との関係を解消しなければ更に面倒なことになっていたでしょうし。きっぱり区切りがついてむしろよかったです」
ウォレスト様が恋人をつくってからは私達の関係は宙ぶらりんの状態だったし、どこかで決着をつけないといけないことだった。どのみちフィルメンティ家の不利益にならない範囲で流れに身を任せるつもりだったし、結果だけ見れば一番穏便に済んだと思う。
ウォレスト様とその恋人は婚約出来るし、私達の婚約破棄でウォレスト侯爵家とフィルメンティ家も距離が生まれる分、今の険悪な関係も少しは改善されるだろう。
「そう。リスリアーノが気にしてないならそれでいいけど。不満があるならウォレスト侯爵家に文句のひとつやふたつでも言いに行ってあげようと思ったのに」
「お気持ちだけ受け取っておきます」
……アイシャなら本当にやりかねないな。
婚約破棄の報告を終え、侍女が切り分けたケーキをつつきながら話題が移す。
「アイシャの方は最近どうですか?」
「そうねぇ。今年の秋物は何の柄が流行るか皆で予想しているくらいね」
「もう秋の話をしているんですね」
「商人は先読みしなきゃ食いっぱぐれるからね」
「私もそれとなく令嬢達に訊いておきますね」
「頼むわ」
服の流行り廃りは令嬢次第。そんな風に言われるくらいには、服装の流行りは令嬢の好みに左右される。なので時々こうしてアイシャの手伝いをしている。その逆もあるので持ちつ持たれつだ。
「リスリアーノは? 婚約破棄以外で何か変わったこととかあった?」
──変わったこと。
ここ最近で記憶によく焼きついているのは、昨日のことと、一昨日のこと。この二つが印象深くて一昨々日のことがぼんやりしている。
そういえば、やりたいことを探すことをアイシャにも言っておいた方がいいだろうか。
アイシャも見識は広いし、付き合いが長い分私のことをよく知っている。アイシャから何か助言を得られるかもしれない。アウグスト様への手紙がまだ一行も書けていないこともあり、私は一昨日のことをアイシャに話すことにした。
「アイシャ、私、やりたいことを探すことにしました」
そう伝えると、アイシャは靴下を嗅いだ猫のような顔をしてぽっかりと口を開いた。
「────────は?」
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