3 / 6
3.前提崩壊
しおりを挟む
つい先程まで寝ていたのか、ゆったりとした足取りで階段を降りてきて気の抜けるような挨拶をしたニベルによって、場は凍りついた。
「シルファにフェイクロズ夫妻、それからライアンお兄様、ご機嫌よう」
だが、ニベルは両親やフェイクロズ一家の様子など意に介さず、フェイクロズ一家に会釈をすると、ケインズ夫妻の隣に用意された自分の席に座った。
「──貴様に兄と呼ばれる筋合いはない」
「どうして?」
ことり、とニベルが首を傾げる。
その顔に浮かんだ表情は十七歳にしては幼げで、ふと、シルファは自分も幼い頃はこんな風に兄にわからないことを訊ねていたなと思い出した。
が、その態度がますますライアンを苛立たせたのだろう。
ガタリと大きな音を立てて椅子から立ち上がったライアンが向かいのニベルに掴み掛かろうとして、シルファは慌ててライアンの腰にしがみついて止めに入った。
「ライアンお兄様! ライアンお兄様っ! 落ち着いて下さい! 確かに殴ったらスカッとするかもしれませんが、問題の解決には繋がりません! ここは怒りを収めて下さい!」
「ライアン、落ち着け! 頭に血が上りやすいのがお前の悪いところだ。もう少し冷静になれ」
「シルファ! 父上! ですが──っ」
自身の腰と肩を押さえ、椅子に座らせようとするシルファとフェイクロズ伯爵に納得がいかないのか、ライアンは反論しようと声を荒げたが、尻切れトンボに黙り込み、ぐっと奥歯を噛み締めた。
「ライアン、座りなさい」
ずっと沈黙を貫き、様子を眺めているだけだったフェイクロズ夫人が厳しい声色で言った。
テーブルに阻まれ、ケインズ一家からは見えないが、フェイクロズ夫人の手はライアンの太腿の柔らかい部分をつねっていた。
その手に気づいたシルファは、兄が黙り込んだ理由が分かり、父と共に苦笑を浮かべた。
ライアンはまだ何か言いたげだったが、母にきろりと睨まれ、更にぐっと強くつねられたため、諦めたように席についた。
「失礼致しました」
「申し訳ない。お騒がせした」
「いや、元はと言えば、うちのニベルが撒いた種。ライアンの憤りは最もだ」
「まぁ、文字通り撒いたた──うぐっ!」
「ライアンお兄様!?」
半眼で何かを言おうとしたライアンの横っ腹にフェイクロズ夫人の容赦ない肘鉄が入った。
「いえ、何でもありません」
脇腹を押さえ、ぷるぷるしているにも関わらず、ライアンは心配無用とシルファに掌を向けた。
父とケインズ侯爵はそっと明後日の方向を向き、両夫人は目を伏せ、聞かぬ振りをしている光景にシルファだけが首を傾げた。
「ねぇねぇ、お父様、なんでわざわざフェイクロズ家の方々を呼んで話し合ってるの?」
「馬鹿者! お前が不始末をしでかしたからだろう!」
騒ぎの中心人物であるにも関わらず、ニベルは頬杖をついて他人事のようにケインズ侯爵に訊ねた。
そんな息子にケインズ侯爵は怒鳴りつける。
「不始末? 何のこと?」
この台詞に一番に言い返したのはシルファだ。
「ミレイン嬢のことに決まっているでしょう? どういうことですか? 妊娠って、妊娠って──別にニベル様がどこのご令嬢とどんな関係になろうとも、今更口を出す気は毛頭ありませんが、子供はダメでしょう!?」
最初は努めて冷静に喋ろうと思っていたシルファだったが、事実を口に出して反芻することで堪えられなくなり、最後には語気を荒げてしまった。
「ん? 何でダメなの? 個人の自由じゃない」
絶句。
空気が凍るどころか完全に死んだ。
言うに事欠いて、この男。何がダメなのと来た。
今度こそ、ライアンはキレた。せっかく取り換えてもらったティーカップは取っ手どころか全体的に粉々になった。
「ケインズ侯爵、すみません。お宅のご子息殴っていいですか?」
「正直、殴ってもいいと思うが、すまん、やめてくれ」
カラッカラに掠れた声で懇願され、ライアンはニベルを殴ることはしなかった。しなかった──が。
「ニーベールー! 貴様という奴はぁああああっ!!」
殴る代わりにニベルの胸倉を掴み、前後に激しく揺さぶった。
頼んだ通りに殴ってはいないので、ケインズ侯爵も何も言わなかった。
「どうしたの? ライアンお兄様ー」
「どうしたもこうしたもあるかぁあああ!! あと、お兄様って呼ぶんじゃねぇ──!!!!」
今の話の流れでニベルを庇おうと思うものはいなかった。
というか、ニベル自身残像が見えるレベルで揺さぶられているにも関わらず、相変わらずにこにこしている。どんな三半規管だ。
「貴様なぁ! 人の可愛い可愛い妹と婚約しておきながら、よその女を孕ませるとはどういう了見だ!? へらへら笑いやがって! 言い訳の一つでもしてみろ! 言い訳したら窓から放り投げるがな!」
「え?」
「は?」
目尻を吊り上げて、言い募るライアンの言葉に、ニベルが言ってる意味が分からないという顔を浮かべた。
思わぬ反応にライアンの手が止まる。
「何の話?」
「だから、ミレイン嬢との話に決まってるだろ!」
「何でミレインの話?」
「何でもくそもあるか!」
「ライアンお兄様、ごめん、言ってる意味が分からない」
? ? ? ? ? ? ?
全員の頭に疑問符が浮かんだ。
明らかにニベルとここにいる全員の中で何かの認識がズレている。
「えっと、ニベル様。今日私たちがこちらへ伺ったのは、先日ミレイン嬢がニベル様のお子を宿した件についての話し合いだってわかってますよね?」
まさか、と思いつつもシルファは恐る恐るニベルに訊ねた。
「そうなの?」
帰ってきた答えにシルファは脱力し、額をテーブルにくっつけた。
「当たり前でしょう? ニベル貴方何言ってるの? ミレイン嬢はどこの家のご令嬢なの? 家名は? そちらとも早くお話しなくては──」
「お母様。だから、その必要はないと思うよ? 放っといても関係ないし」
「関係ない?」
「うん」
シルファは顔中の筋肉をひきつらせ、聞き返すと、ニベルは事も無げに頷いた。
「待って待って。んんん? え、どういうことです?」
足りないピースがあることに気づいたものの、それが何か分からない。
シルファは思わず、頭を抱えた。
「ん? あー、そっか!」
混乱している両家の様子を観察したニベルが、晴れやかな顔で指を鳴らした。
「ニベル様?」
「そっかそっか。そういうことね。これ言ってなかったね。ミレイン嬢、別に妊娠してないと思うよ? もししてたとしても絶対に僕の子じゃないし」
「「「「「はぁっ!?」」」」」
話の齟齬に気づいたニベルが欠けていたピースの内容を提示し、両夫妻とシルファは固まった。
ようやく辻褄があったニベルはよかったよかったと笑っていたが、次の瞬間──
「それを一番先に言え──────!!!!!」
ライアンに今日一の雷を落とされた。
「シルファにフェイクロズ夫妻、それからライアンお兄様、ご機嫌よう」
だが、ニベルは両親やフェイクロズ一家の様子など意に介さず、フェイクロズ一家に会釈をすると、ケインズ夫妻の隣に用意された自分の席に座った。
「──貴様に兄と呼ばれる筋合いはない」
「どうして?」
ことり、とニベルが首を傾げる。
その顔に浮かんだ表情は十七歳にしては幼げで、ふと、シルファは自分も幼い頃はこんな風に兄にわからないことを訊ねていたなと思い出した。
が、その態度がますますライアンを苛立たせたのだろう。
ガタリと大きな音を立てて椅子から立ち上がったライアンが向かいのニベルに掴み掛かろうとして、シルファは慌ててライアンの腰にしがみついて止めに入った。
「ライアンお兄様! ライアンお兄様っ! 落ち着いて下さい! 確かに殴ったらスカッとするかもしれませんが、問題の解決には繋がりません! ここは怒りを収めて下さい!」
「ライアン、落ち着け! 頭に血が上りやすいのがお前の悪いところだ。もう少し冷静になれ」
「シルファ! 父上! ですが──っ」
自身の腰と肩を押さえ、椅子に座らせようとするシルファとフェイクロズ伯爵に納得がいかないのか、ライアンは反論しようと声を荒げたが、尻切れトンボに黙り込み、ぐっと奥歯を噛み締めた。
「ライアン、座りなさい」
ずっと沈黙を貫き、様子を眺めているだけだったフェイクロズ夫人が厳しい声色で言った。
テーブルに阻まれ、ケインズ一家からは見えないが、フェイクロズ夫人の手はライアンの太腿の柔らかい部分をつねっていた。
その手に気づいたシルファは、兄が黙り込んだ理由が分かり、父と共に苦笑を浮かべた。
ライアンはまだ何か言いたげだったが、母にきろりと睨まれ、更にぐっと強くつねられたため、諦めたように席についた。
「失礼致しました」
「申し訳ない。お騒がせした」
「いや、元はと言えば、うちのニベルが撒いた種。ライアンの憤りは最もだ」
「まぁ、文字通り撒いたた──うぐっ!」
「ライアンお兄様!?」
半眼で何かを言おうとしたライアンの横っ腹にフェイクロズ夫人の容赦ない肘鉄が入った。
「いえ、何でもありません」
脇腹を押さえ、ぷるぷるしているにも関わらず、ライアンは心配無用とシルファに掌を向けた。
父とケインズ侯爵はそっと明後日の方向を向き、両夫人は目を伏せ、聞かぬ振りをしている光景にシルファだけが首を傾げた。
「ねぇねぇ、お父様、なんでわざわざフェイクロズ家の方々を呼んで話し合ってるの?」
「馬鹿者! お前が不始末をしでかしたからだろう!」
騒ぎの中心人物であるにも関わらず、ニベルは頬杖をついて他人事のようにケインズ侯爵に訊ねた。
そんな息子にケインズ侯爵は怒鳴りつける。
「不始末? 何のこと?」
この台詞に一番に言い返したのはシルファだ。
「ミレイン嬢のことに決まっているでしょう? どういうことですか? 妊娠って、妊娠って──別にニベル様がどこのご令嬢とどんな関係になろうとも、今更口を出す気は毛頭ありませんが、子供はダメでしょう!?」
最初は努めて冷静に喋ろうと思っていたシルファだったが、事実を口に出して反芻することで堪えられなくなり、最後には語気を荒げてしまった。
「ん? 何でダメなの? 個人の自由じゃない」
絶句。
空気が凍るどころか完全に死んだ。
言うに事欠いて、この男。何がダメなのと来た。
今度こそ、ライアンはキレた。せっかく取り換えてもらったティーカップは取っ手どころか全体的に粉々になった。
「ケインズ侯爵、すみません。お宅のご子息殴っていいですか?」
「正直、殴ってもいいと思うが、すまん、やめてくれ」
カラッカラに掠れた声で懇願され、ライアンはニベルを殴ることはしなかった。しなかった──が。
「ニーベールー! 貴様という奴はぁああああっ!!」
殴る代わりにニベルの胸倉を掴み、前後に激しく揺さぶった。
頼んだ通りに殴ってはいないので、ケインズ侯爵も何も言わなかった。
「どうしたの? ライアンお兄様ー」
「どうしたもこうしたもあるかぁあああ!! あと、お兄様って呼ぶんじゃねぇ──!!!!」
今の話の流れでニベルを庇おうと思うものはいなかった。
というか、ニベル自身残像が見えるレベルで揺さぶられているにも関わらず、相変わらずにこにこしている。どんな三半規管だ。
「貴様なぁ! 人の可愛い可愛い妹と婚約しておきながら、よその女を孕ませるとはどういう了見だ!? へらへら笑いやがって! 言い訳の一つでもしてみろ! 言い訳したら窓から放り投げるがな!」
「え?」
「は?」
目尻を吊り上げて、言い募るライアンの言葉に、ニベルが言ってる意味が分からないという顔を浮かべた。
思わぬ反応にライアンの手が止まる。
「何の話?」
「だから、ミレイン嬢との話に決まってるだろ!」
「何でミレインの話?」
「何でもくそもあるか!」
「ライアンお兄様、ごめん、言ってる意味が分からない」
? ? ? ? ? ? ?
全員の頭に疑問符が浮かんだ。
明らかにニベルとここにいる全員の中で何かの認識がズレている。
「えっと、ニベル様。今日私たちがこちらへ伺ったのは、先日ミレイン嬢がニベル様のお子を宿した件についての話し合いだってわかってますよね?」
まさか、と思いつつもシルファは恐る恐るニベルに訊ねた。
「そうなの?」
帰ってきた答えにシルファは脱力し、額をテーブルにくっつけた。
「当たり前でしょう? ニベル貴方何言ってるの? ミレイン嬢はどこの家のご令嬢なの? 家名は? そちらとも早くお話しなくては──」
「お母様。だから、その必要はないと思うよ? 放っといても関係ないし」
「関係ない?」
「うん」
シルファは顔中の筋肉をひきつらせ、聞き返すと、ニベルは事も無げに頷いた。
「待って待って。んんん? え、どういうことです?」
足りないピースがあることに気づいたものの、それが何か分からない。
シルファは思わず、頭を抱えた。
「ん? あー、そっか!」
混乱している両家の様子を観察したニベルが、晴れやかな顔で指を鳴らした。
「ニベル様?」
「そっかそっか。そういうことね。これ言ってなかったね。ミレイン嬢、別に妊娠してないと思うよ? もししてたとしても絶対に僕の子じゃないし」
「「「「「はぁっ!?」」」」」
話の齟齬に気づいたニベルが欠けていたピースの内容を提示し、両夫妻とシルファは固まった。
ようやく辻褄があったニベルはよかったよかったと笑っていたが、次の瞬間──
「それを一番先に言え──────!!!!!」
ライアンに今日一の雷を落とされた。
0
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説
捨てられたなら 〜婚約破棄された私に出来ること〜
ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
長年の婚約者だった王太子殿下から婚約破棄を言い渡されたクリスティン。
彼女は婚約破棄を受け入れ、周りも処理に動き出します。
さて、どうなりますでしょうか……
別作品のボツネタ救済です(ヒロインの名前と設定のみ)。
突然のポイント数増加に驚いています。HOTランキングですか?
自分には縁のないものだと思っていたのでびっくりしました。
私の拙い作品をたくさんの方に読んでいただけて嬉しいです。
それに伴い、たくさんの方から感想をいただくようになりました。
ありがとうございます。
様々なご意見、真摯に受け止めさせていただきたいと思います。
ただ、皆様に楽しんでいただけたらと思いますので、中にはいただいたコメントを非公開とさせていただく場合がございます。
申し訳ありませんが、どうかご了承くださいませ。
もちろん、私は全て読ませていただきますし、削除はいたしません。
7/16 最終部がわかりにくいとのご指摘をいただき、訂正しました。
※この作品は小説家になろうさんでも公開しています。
気まぐれな婚約者に振り回されるのはいやなので、もう終わりにしませんか
岡暁舟
恋愛
公爵令嬢ナターシャの婚約者は自由奔放な公爵ボリスだった。頭はいいけど人格は破綻。でも、両親が決めた婚約だから仕方がなかった。
「ナターシャ!!!お前はいつも不細工だな!!!」
ボリスはナターシャに会うと、いつもそう言っていた。そして、男前なボリスには他にも婚約者がいるとの噂が広まっていき……。
本編終了しました。続きは「気まぐれな婚約者に振り回されるのはいやなので、もう終わりにします」となります。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
ある王国の王室の物語
朝山みどり
恋愛
平和が続くある王国の一室で婚約者破棄を宣言された少女がいた。カップを持ったまま下を向いて無言の彼女を国王夫妻、侯爵夫妻、王太子、異母妹がじっと見つめた。
顔をあげた彼女はカップを皿に置くと、レモンパイに手を伸ばすと皿に取った。
それから
「承知しました」とだけ言った。
ゆっくりレモンパイを食べるとお茶のおかわりを注ぐように侍女に合図をした。
それからバウンドケーキに手を伸ばした。
カクヨムで公開したものに手を入れたものです。
最愛の婚約者に婚約破棄されたある侯爵令嬢はその想いを大切にするために自主的に修道院へ入ります。
ひよこ麺
恋愛
ある国で、あるひとりの侯爵令嬢ヨハンナが婚約破棄された。
ヨハンナは他の誰よりも婚約者のパーシヴァルを愛していた。だから彼女はその想いを抱えたまま修道院へ入ってしまうが、元婚約者を誑かした女は悲惨な末路を辿り、元婚約者も……
※この作品には残酷な表現とホラーっぽい遠回しなヤンデレが多分に含まれます。苦手な方はご注意ください。
また、一応転生者も出ます。
婚約破棄が国を亡ぼす~愚かな王太子たちはそれに気づかなかったようで~
みやび
恋愛
冤罪で婚約破棄などする国の先などたかが知れている。
全くの無実で婚約を破棄された公爵令嬢。
それをあざ笑う人々。
そんな国が亡びるまでほとんど時間は要らなかった。
婚約破棄してくださって結構です
二位関りをん
恋愛
伯爵家の令嬢イヴには同じく伯爵家令息のバトラーという婚約者がいる。しかしバトラーにはユミアという子爵令嬢がいつもべったりくっついており、イヴよりもユミアを優先している。そんなイヴを公爵家次期当主のコーディが優しく包み込む……。
※表紙にはAIピクターズで生成した画像を使用しています
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる