あり得ない状態で婚約破棄を言い渡されました。むしろこっちから願い下げです!

「ライラ! お前との婚約を破棄する!」

 何か最近、どこぞのご令嬢とよろしくやってるらしい婚約者に強制的に呼び出され、婚約破棄を言い渡された。

 使いを寄越して登城を命じるなんて過程もすっ飛ばしてこの婚約者、強制転移魔法で人を呼び出しやがった!

 私は『状態が状態なだけに』もう色んな意味で真っ赤になり、

「貴方みたいな人こっちから願い下げよぉ──────っ!」

 と言う叫びと共に、手にしていた『泡まみれのボディブラシ』を婚約者の横っ面に叩きつけてやった。
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