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第一章 公爵令嬢曰く、「好奇心は台風の目に他ならない」
シュナイザー親子
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「ここがシュナイザー侯爵家」
目の前にどどーんと聳える貴族屋敷を見上げて呟いた。
流石筆頭侯爵家。とても大きい。
敷地面積は多分、メイアーツ家の方が広いけど、うちは庭の四方がそれぞれお母様、お姉様、お兄様×2にほぼ占領されてるからなんとなく窮屈なんだよね。
「ミリア嬢、送って頂きありがとうございました」
「いえいえ~、明日はよろしくお願いしますね」
「はい」
リンス嬢を送り届けて、私も帰宅しようとしたところ、ばんっという大きな音がしたと思うと、シュナイザー家の中からドレス姿のご婦人が飛び出してきた。
「リンス!」
ご婦人は、鬼気迫る表情で駆け寄ってきてリンス嬢の名前を呼ぶ。
「お母様、ただいま戻りました」
リンス嬢は怖い顔をしているご婦人に対して焦ることもなく、淡々と声をかけた。
って、お母様ってことは、この人がシュナイザー侯爵婦人かぁ。
うん、リンス嬢はお母さん似なんだ。
「リンス、貴女という子は、御者を脅してランニングでシーエンス家まで行くなんてどういう了見なの! それに、メイアーツ家の馬車が門の前に止まったと思ったら──と、ミリア様。失礼しました。それにこの度は娘がとんでもないご迷惑を──」
「あー、いえいえ。お気になさらずー。というか、御者さんを脅したとは?」
何度目か分からない返事をしつつ、気になったことを訊ねる。
ちらりとリンス嬢を窺うけど、あー、と何かを思い出した表情をしていた。
「いえ。御者に走って行くと言ったら、反対されましたのでちょっと。それに馬車が家に残ってたらバレますので、適当に外で時間を潰すよう言っていたのです」
「馬車が帰ってきたのに、リンスがいないから妙だと思ったら──はぁ~」
シュナイザー婦人が眉間の皺を押さえてため息を吐いた。
つまり、私たちの帰りが少し遅くなってしまったから、シュナイザー家の馬車がリンス嬢より先に帰ってきてしまったからちゃんと馬車でシーエンス家に行ったというアリバイ工作に失敗したと。
「とりあえず、割れた地面は貴女が片付けなさいね」
「はい。土を運んだり、スコップで土を掬うのは上腕二頭筋などの筋トレにもなりますし」
割れた地面って何!?
ちょっと、怖くて訊けなかったけど、リンス嬢。それは笑顔で返事するところじゃないと思うよ。
「あ、あはは。では、私はこの辺で~」
「ミリア様」
「はい?」
そろそろ退散しようとしたら、シュナイザー夫人に呼び止められてしまった。
「今回の娘の愚行。後日改めて謝罪に伺いますが、ここでもう一度謝らせて下さい」
「え、ああ。いえ」
そういや、あのキャットファイトの後、リンス嬢のご両親もマリス嬢のご両親も謝罪のためにうちに来たいって言ってたってお母様が言ってたな。
卒業パーティーのやり直しを決めて、色々忙しいから訪問はその後にしてってお母様に頼んでおいたんだった。
謝罪するにも、私が家にいないと意味ないもんね。
「本来であれば、シュナイザー家で責任を取らねばならないことですが、今回は子供のしたこととして当人たちで解決させるという陛下のご判断に反するつもりはありません。ですが、親として謝罪だけはさせて下さい。真に申し訳ありません」
そう言って頭を下げるシュナイザー夫人。
──子供のしたこと、ね。
そうさせるよう仕向けたのはお父様だけど、その判断は正しい。
リンス嬢はシュナイザー家は筆頭侯爵の娘。
マリス嬢は魔法管理局の保護対象。
侯爵VS魔法管理局なんてことになったら、とんでもなく厄介でしかない。保護者たちが出てきても事態を引っ掻き回す結果になるだろう。
だから、貴族云々の話は置いておいて、あくまで子供同士の問題として子供達だけで解決させようっていうのがお父様の考えなんだろう。
シュナイザー夫人もそれを分かっている。
だからこの話を謝罪だけに留めているし、ギーシャとリンス嬢の婚約も保留にして、事がこれ以上大きくならないように動いているのだろう。
ついでに、こんな言い方をしたってことは私の出方を窺ってるってことかな。私がやっぱり許せない! とか言い出したら、それこそ王様が大変なことになるし。
「ええ。これは私たち子供の問題ですから。けれど、そちらも筋を通さなくてはならないでしょうから、落ち着いたらこちらからご連絡を差し上げます」
怒ってないですよー、大事にする気ないですよー、という意味を込めた返事をする。
目撃者多数のあのキャットファイトの顛末は、学生を通して親である貴族の人たちに伝わってるだろうし、ここでシュナイザー家がメイアーツ家に謝罪をしないっていうのは体面がよくない。
もう気にしてないことをずるずる引きずられても面倒だし、パーティーが終わったらぱぱっと片付けてしまおう。
というか、リンス嬢のご両親もマリス嬢のご両親も謝罪に来るんだよね。鉢合わせさせないようにしよう。それが一番怖いわ。
「では今度こそ失礼します」
「ミリア嬢」
今度はリンス嬢に引き留められた。何なのと、私が振り替えると、リンス嬢は真面目な表情で、
「私からももう一度謝罪を。ごめんなさい。それから、明日のパーティーは力を尽くさせていただきます」
明日のパーティーに注力したいという気持ちは私も同じなので、
「はい。よろしくお願いしますね」
笑ってそう返事をしてから今度こそ馬車に乗り込んだ。
「はふぅ~」
馬車の中で一人になって脱力する。
昨日に負けず劣らずの濃ゆい一日だった。
一昨日から心身共にめっちゃエネルギー消費してる気がする。
「とにかく、明日を乗り切ればいつも通りの日常が──」
そこまで言いかけてはっとする。
いや、違う。もう一昨日以前の日常じゃない。それよりももっと前──ギーシャと過ごした日常が戻って来る。
一緒に出掛ける約束もしたし、何の気兼ねなく蕾宮に行けるし、高等部からは初等部の時みたいに一緒に過ごせる。
「ふへへへへ~~~~~~♪」
その事実に頬が緩んで、我ながら気持ち悪い笑い声が漏れる。
「ふっふっふっ! こうなったら、何としてでも成功させるもんね」
明日への気合いを入れ直し、ようやく私は帰宅した。
「たっだいま帰りました~!」
元気一杯に家の扉を開ける。すると、
「ミリア! おかえりー!」
私以上に元気な、それこそ元気の塊みたいな巨大な物体が飛んで来たので、
サッ。
「うおっと!?」
自分でも惚れ惚れする程の反復橫跳びの動きで飛来物をかわし、元の位置に戻る。
飛来物はそのまま顔面を床に強打──などという醜態を晒すことなく、無駄に格好いい動きで見事着地した。
「おお~、さっすが~!」
私はそのパフォーマンスに、称賛の拍手を贈ったが、どうやら避けられたことがお気に召さなかったらしく、頬をぷっくり膨らませている。
「ミリア、避けるなんて酷くない?」
「酷くないです」
「え~」
私を迎えてくれたこの人はアルク・メイアーツ。
私と同じ、金の髪に、兄弟姉妹の中で一番メイアーツの血を濃く引いたという証である真紅の瞳。
そして、お父様によく似ていると言われる美貌。
つまりは今世の私のお兄様です。
目の前にどどーんと聳える貴族屋敷を見上げて呟いた。
流石筆頭侯爵家。とても大きい。
敷地面積は多分、メイアーツ家の方が広いけど、うちは庭の四方がそれぞれお母様、お姉様、お兄様×2にほぼ占領されてるからなんとなく窮屈なんだよね。
「ミリア嬢、送って頂きありがとうございました」
「いえいえ~、明日はよろしくお願いしますね」
「はい」
リンス嬢を送り届けて、私も帰宅しようとしたところ、ばんっという大きな音がしたと思うと、シュナイザー家の中からドレス姿のご婦人が飛び出してきた。
「リンス!」
ご婦人は、鬼気迫る表情で駆け寄ってきてリンス嬢の名前を呼ぶ。
「お母様、ただいま戻りました」
リンス嬢は怖い顔をしているご婦人に対して焦ることもなく、淡々と声をかけた。
って、お母様ってことは、この人がシュナイザー侯爵婦人かぁ。
うん、リンス嬢はお母さん似なんだ。
「リンス、貴女という子は、御者を脅してランニングでシーエンス家まで行くなんてどういう了見なの! それに、メイアーツ家の馬車が門の前に止まったと思ったら──と、ミリア様。失礼しました。それにこの度は娘がとんでもないご迷惑を──」
「あー、いえいえ。お気になさらずー。というか、御者さんを脅したとは?」
何度目か分からない返事をしつつ、気になったことを訊ねる。
ちらりとリンス嬢を窺うけど、あー、と何かを思い出した表情をしていた。
「いえ。御者に走って行くと言ったら、反対されましたのでちょっと。それに馬車が家に残ってたらバレますので、適当に外で時間を潰すよう言っていたのです」
「馬車が帰ってきたのに、リンスがいないから妙だと思ったら──はぁ~」
シュナイザー婦人が眉間の皺を押さえてため息を吐いた。
つまり、私たちの帰りが少し遅くなってしまったから、シュナイザー家の馬車がリンス嬢より先に帰ってきてしまったからちゃんと馬車でシーエンス家に行ったというアリバイ工作に失敗したと。
「とりあえず、割れた地面は貴女が片付けなさいね」
「はい。土を運んだり、スコップで土を掬うのは上腕二頭筋などの筋トレにもなりますし」
割れた地面って何!?
ちょっと、怖くて訊けなかったけど、リンス嬢。それは笑顔で返事するところじゃないと思うよ。
「あ、あはは。では、私はこの辺で~」
「ミリア様」
「はい?」
そろそろ退散しようとしたら、シュナイザー夫人に呼び止められてしまった。
「今回の娘の愚行。後日改めて謝罪に伺いますが、ここでもう一度謝らせて下さい」
「え、ああ。いえ」
そういや、あのキャットファイトの後、リンス嬢のご両親もマリス嬢のご両親も謝罪のためにうちに来たいって言ってたってお母様が言ってたな。
卒業パーティーのやり直しを決めて、色々忙しいから訪問はその後にしてってお母様に頼んでおいたんだった。
謝罪するにも、私が家にいないと意味ないもんね。
「本来であれば、シュナイザー家で責任を取らねばならないことですが、今回は子供のしたこととして当人たちで解決させるという陛下のご判断に反するつもりはありません。ですが、親として謝罪だけはさせて下さい。真に申し訳ありません」
そう言って頭を下げるシュナイザー夫人。
──子供のしたこと、ね。
そうさせるよう仕向けたのはお父様だけど、その判断は正しい。
リンス嬢はシュナイザー家は筆頭侯爵の娘。
マリス嬢は魔法管理局の保護対象。
侯爵VS魔法管理局なんてことになったら、とんでもなく厄介でしかない。保護者たちが出てきても事態を引っ掻き回す結果になるだろう。
だから、貴族云々の話は置いておいて、あくまで子供同士の問題として子供達だけで解決させようっていうのがお父様の考えなんだろう。
シュナイザー夫人もそれを分かっている。
だからこの話を謝罪だけに留めているし、ギーシャとリンス嬢の婚約も保留にして、事がこれ以上大きくならないように動いているのだろう。
ついでに、こんな言い方をしたってことは私の出方を窺ってるってことかな。私がやっぱり許せない! とか言い出したら、それこそ王様が大変なことになるし。
「ええ。これは私たち子供の問題ですから。けれど、そちらも筋を通さなくてはならないでしょうから、落ち着いたらこちらからご連絡を差し上げます」
怒ってないですよー、大事にする気ないですよー、という意味を込めた返事をする。
目撃者多数のあのキャットファイトの顛末は、学生を通して親である貴族の人たちに伝わってるだろうし、ここでシュナイザー家がメイアーツ家に謝罪をしないっていうのは体面がよくない。
もう気にしてないことをずるずる引きずられても面倒だし、パーティーが終わったらぱぱっと片付けてしまおう。
というか、リンス嬢のご両親もマリス嬢のご両親も謝罪に来るんだよね。鉢合わせさせないようにしよう。それが一番怖いわ。
「では今度こそ失礼します」
「ミリア嬢」
今度はリンス嬢に引き留められた。何なのと、私が振り替えると、リンス嬢は真面目な表情で、
「私からももう一度謝罪を。ごめんなさい。それから、明日のパーティーは力を尽くさせていただきます」
明日のパーティーに注力したいという気持ちは私も同じなので、
「はい。よろしくお願いしますね」
笑ってそう返事をしてから今度こそ馬車に乗り込んだ。
「はふぅ~」
馬車の中で一人になって脱力する。
昨日に負けず劣らずの濃ゆい一日だった。
一昨日から心身共にめっちゃエネルギー消費してる気がする。
「とにかく、明日を乗り切ればいつも通りの日常が──」
そこまで言いかけてはっとする。
いや、違う。もう一昨日以前の日常じゃない。それよりももっと前──ギーシャと過ごした日常が戻って来る。
一緒に出掛ける約束もしたし、何の気兼ねなく蕾宮に行けるし、高等部からは初等部の時みたいに一緒に過ごせる。
「ふへへへへ~~~~~~♪」
その事実に頬が緩んで、我ながら気持ち悪い笑い声が漏れる。
「ふっふっふっ! こうなったら、何としてでも成功させるもんね」
明日への気合いを入れ直し、ようやく私は帰宅した。
「たっだいま帰りました~!」
元気一杯に家の扉を開ける。すると、
「ミリア! おかえりー!」
私以上に元気な、それこそ元気の塊みたいな巨大な物体が飛んで来たので、
サッ。
「うおっと!?」
自分でも惚れ惚れする程の反復橫跳びの動きで飛来物をかわし、元の位置に戻る。
飛来物はそのまま顔面を床に強打──などという醜態を晒すことなく、無駄に格好いい動きで見事着地した。
「おお~、さっすが~!」
私はそのパフォーマンスに、称賛の拍手を贈ったが、どうやら避けられたことがお気に召さなかったらしく、頬をぷっくり膨らませている。
「ミリア、避けるなんて酷くない?」
「酷くないです」
「え~」
私を迎えてくれたこの人はアルク・メイアーツ。
私と同じ、金の髪に、兄弟姉妹の中で一番メイアーツの血を濃く引いたという証である真紅の瞳。
そして、お父様によく似ていると言われる美貌。
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