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第一章 公爵令嬢曰く、「好奇心は台風の目に他ならない」
帰りは悪役令嬢と共に
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「リンス嬢! リンス嬢~! 走って帰るのはやめましょう? なんなら、うちの馬車で送りますから」
「いえ。そもそも春休みは朝夕にランニングする予定でしたので。一度決めたルーティーンをこなさないと落ち着かないんです、私」
私はリンス嬢の腰に両手を回し、引き留めようと試みる。
けど、リンス嬢は体をほぐし始め、走るという意思は頑ななようだった。
「では、また明日。失礼致します」
「待って待って! ええい! 剛の光よ、この腕に宿れ!」
「む」
走り始めようとしたリンス嬢を止めるべく、私は腕力を向上させる強化魔法を発動し、ぐっとリンス嬢の体を引いたがびくともしない。
「ミリア嬢、放して下さい」
「リンス嬢が止まって下さい」
「そうですか。なら、仕方ありません」
「へ?」
リンス嬢はそう言うと、ずっずっと私を引きずりながら歩を進めた。
「わ、わわわ! えっと──地の楔を我が脚に!」
引きずられたのに驚いて、咄嗟に足にも強化魔法をかけて、踏ん張る力を強めた。
が。
ずるずるずるー。
「なんでー・・・・・・」
リンス嬢はゆっくりだが、前進している。
私が使う強化魔法は、ちっちゃい子でも出来る単純に魔力量によって効果が変わるものだ。
私の魔力量なら頑張れば理論上、象だって止められるくらいの力は出せる筈なのに、リンス嬢は止まらなかった。
「これはいいですね。昔、ダンプカーのタイヤを引いていた時より、鍛練に向いているかもしれません」
それどころか、ご機嫌にそんなことを呟いている。
「あーれー・・・・・・お助けー」
何故か、タイヤ引きのタイヤの代用品と化してしまった私は誰ともなしに助けを求めた。
「リンス、ミリアの言う通り、今日は走るのは止めて、馬車で帰った方がいいと思うぞ」
「はい。分かりました」
「べふっ!」
これぞ正に、王子の一声。
ギーシャが言った途端にリンス嬢はあっさりと、自身の言い分を変更した。
進むために前のめりになっていた体をいきなりしゃんと正したため、その腰にしがみついていた私はずるっとベルトの外れたズボン見たいに落ちて地面に顔面でキッスする羽目に。うぅ、鼻が痛い。
「あーあー、何やってんのよ」
呆れながらもマリス嬢が治癒魔法をかけてくれたため、痛みは直ぐに引いた。
確か、白の魔力って治癒とか解毒系の魔法と相性いいんだっけ?
強化魔法の反動で、両腕と両足の力が抜け、ふにゃふにゃとクラゲみたいな状態の私をリンス嬢が引っ張って立たせてくれた。
「すみません。大丈夫ですか?」
「なんとか。ありがとうございます。マリス嬢」
「別に。貴女にまた怪我させて、せっかくの軽罰をおじゃんにしたくなかっただけよ」
マリス嬢はそのままそっぽを向いてしまった。
う~ん。マリス嬢、私に対する態度が素っ気ない。リンス嬢みたいにあからさまに敵視されてる訳じゃないけど。
「マリス、ありがとう」
「いいえ。これくらい大したことありませんわ。ギーシャ殿下も何かあれば遠慮なく頼って下さいね!」
ギーシャもお礼を言うと、マリス嬢は甘い声色で答えた。
周囲に花が飛んでいるのが見えるようだ。
「頼ると言えば・・・・・・やはり、よろしいのですか? 猫の爪のこと」
マリス嬢がさっきの話の続きを口にした。
そう言えば、ギーシャの様子が気になって、調べた方がいいんじゃないかなって私が言ったんだけど、リンス嬢のお姫様抱っこにびっくりして、そのまま中断したままだった。
「魔法道具店なら、何らかの理由をつけて魔法管理局の方で調べられると思いますが」
「ギーシャ、どうする?」
そう訊ねるが、ギーシャの意見は変わらず、首を振った。
「いや、今はいい」
「今はって?」
「下手をしたら、藪をつついて蛇を出す・・・・・・ということになりかねないからな。暫くは様子見しておくことにする」
「そう。何か協力が必要になったら言ってね」
「ああ、その時はよろしく頼む」
あ、嘘だ。
即答したギーシャに、そう思った。
ギーシャの嘘は淀みがない。
昔から考えてから話すタイプのギーシャは話すペースがゆっくりだから、嘘をついているのはすぐにわかる。とは言っても、僅かな違いなんだけどね。
なんというか、これは付き合いの長さから身についた勘のようなもの。
王族の人間は立場上、嘘をつくのが得意というか、相手に弱味を見せないためにどんな質問にも即答する癖がある。
これは本当に見抜けない。
私が見抜けるのは、ギーシャくらいのものだ。
テルファ様は気味が悪いくらい本心が掴めないし、第二王子はそもそも嘘つかないし、末っ子は嘘をつくのが上手すぎるからなぁ。
王様も上手だけど、お父様にはいつもバレてるってお母様が言ってた。やっぱ経験値かな。
様子見するって言ったのは本当だろうけど、何かわかってもギーシャは教えてくれないんだろうなぁ。
藪をつついて蛇を出す、か。
何もないに越したことはないけど、今後何かの役に立つこともあるだろうし、猫の爪との交流は続けていこう。
私はそれ以上何も言わず、マリス嬢も何か察したのかこの話題を広げることはしなかった。
「それでは、また明日」
「失礼します」
「ミリア先輩、明日のパーティーは後輩として僕も参加しますね! ばいば~い」
ギーシャ、ギルハード様、キリくんが王宮の馬車で先に帰り、
「じゃ、私もこれで」
「明日のパーティー、成功するといいですね。では」
マリス嬢とコクさんは徒歩で帰っていった。
「では、私たちも帰りましょうか」
「ええ」
私もリンス嬢と一緒に馬車に乗り込んだ。
御者さんの声と共に馬車が動き始める。
はっ!
何気に今日、行きはマリス嬢で帰りはリンス嬢と一緒だ!
「いえ。そもそも春休みは朝夕にランニングする予定でしたので。一度決めたルーティーンをこなさないと落ち着かないんです、私」
私はリンス嬢の腰に両手を回し、引き留めようと試みる。
けど、リンス嬢は体をほぐし始め、走るという意思は頑ななようだった。
「では、また明日。失礼致します」
「待って待って! ええい! 剛の光よ、この腕に宿れ!」
「む」
走り始めようとしたリンス嬢を止めるべく、私は腕力を向上させる強化魔法を発動し、ぐっとリンス嬢の体を引いたがびくともしない。
「ミリア嬢、放して下さい」
「リンス嬢が止まって下さい」
「そうですか。なら、仕方ありません」
「へ?」
リンス嬢はそう言うと、ずっずっと私を引きずりながら歩を進めた。
「わ、わわわ! えっと──地の楔を我が脚に!」
引きずられたのに驚いて、咄嗟に足にも強化魔法をかけて、踏ん張る力を強めた。
が。
ずるずるずるー。
「なんでー・・・・・・」
リンス嬢はゆっくりだが、前進している。
私が使う強化魔法は、ちっちゃい子でも出来る単純に魔力量によって効果が変わるものだ。
私の魔力量なら頑張れば理論上、象だって止められるくらいの力は出せる筈なのに、リンス嬢は止まらなかった。
「これはいいですね。昔、ダンプカーのタイヤを引いていた時より、鍛練に向いているかもしれません」
それどころか、ご機嫌にそんなことを呟いている。
「あーれー・・・・・・お助けー」
何故か、タイヤ引きのタイヤの代用品と化してしまった私は誰ともなしに助けを求めた。
「リンス、ミリアの言う通り、今日は走るのは止めて、馬車で帰った方がいいと思うぞ」
「はい。分かりました」
「べふっ!」
これぞ正に、王子の一声。
ギーシャが言った途端にリンス嬢はあっさりと、自身の言い分を変更した。
進むために前のめりになっていた体をいきなりしゃんと正したため、その腰にしがみついていた私はずるっとベルトの外れたズボン見たいに落ちて地面に顔面でキッスする羽目に。うぅ、鼻が痛い。
「あーあー、何やってんのよ」
呆れながらもマリス嬢が治癒魔法をかけてくれたため、痛みは直ぐに引いた。
確か、白の魔力って治癒とか解毒系の魔法と相性いいんだっけ?
強化魔法の反動で、両腕と両足の力が抜け、ふにゃふにゃとクラゲみたいな状態の私をリンス嬢が引っ張って立たせてくれた。
「すみません。大丈夫ですか?」
「なんとか。ありがとうございます。マリス嬢」
「別に。貴女にまた怪我させて、せっかくの軽罰をおじゃんにしたくなかっただけよ」
マリス嬢はそのままそっぽを向いてしまった。
う~ん。マリス嬢、私に対する態度が素っ気ない。リンス嬢みたいにあからさまに敵視されてる訳じゃないけど。
「マリス、ありがとう」
「いいえ。これくらい大したことありませんわ。ギーシャ殿下も何かあれば遠慮なく頼って下さいね!」
ギーシャもお礼を言うと、マリス嬢は甘い声色で答えた。
周囲に花が飛んでいるのが見えるようだ。
「頼ると言えば・・・・・・やはり、よろしいのですか? 猫の爪のこと」
マリス嬢がさっきの話の続きを口にした。
そう言えば、ギーシャの様子が気になって、調べた方がいいんじゃないかなって私が言ったんだけど、リンス嬢のお姫様抱っこにびっくりして、そのまま中断したままだった。
「魔法道具店なら、何らかの理由をつけて魔法管理局の方で調べられると思いますが」
「ギーシャ、どうする?」
そう訊ねるが、ギーシャの意見は変わらず、首を振った。
「いや、今はいい」
「今はって?」
「下手をしたら、藪をつついて蛇を出す・・・・・・ということになりかねないからな。暫くは様子見しておくことにする」
「そう。何か協力が必要になったら言ってね」
「ああ、その時はよろしく頼む」
あ、嘘だ。
即答したギーシャに、そう思った。
ギーシャの嘘は淀みがない。
昔から考えてから話すタイプのギーシャは話すペースがゆっくりだから、嘘をついているのはすぐにわかる。とは言っても、僅かな違いなんだけどね。
なんというか、これは付き合いの長さから身についた勘のようなもの。
王族の人間は立場上、嘘をつくのが得意というか、相手に弱味を見せないためにどんな質問にも即答する癖がある。
これは本当に見抜けない。
私が見抜けるのは、ギーシャくらいのものだ。
テルファ様は気味が悪いくらい本心が掴めないし、第二王子はそもそも嘘つかないし、末っ子は嘘をつくのが上手すぎるからなぁ。
王様も上手だけど、お父様にはいつもバレてるってお母様が言ってた。やっぱ経験値かな。
様子見するって言ったのは本当だろうけど、何かわかってもギーシャは教えてくれないんだろうなぁ。
藪をつついて蛇を出す、か。
何もないに越したことはないけど、今後何かの役に立つこともあるだろうし、猫の爪との交流は続けていこう。
私はそれ以上何も言わず、マリス嬢も何か察したのかこの話題を広げることはしなかった。
「それでは、また明日」
「失礼します」
「ミリア先輩、明日のパーティーは後輩として僕も参加しますね! ばいば~い」
ギーシャ、ギルハード様、キリくんが王宮の馬車で先に帰り、
「じゃ、私もこれで」
「明日のパーティー、成功するといいですね。では」
マリス嬢とコクさんは徒歩で帰っていった。
「では、私たちも帰りましょうか」
「ええ」
私もリンス嬢と一緒に馬車に乗り込んだ。
御者さんの声と共に馬車が動き始める。
はっ!
何気に今日、行きはマリス嬢で帰りはリンス嬢と一緒だ!
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