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あとがき(なか書き)

なかがき「パラス」

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 ストーリーと分割の都合上、本文が短くなっちゃったので、フォローというわけでもありませんが、「章」の後書きに代えて、ここで補足。

「小惑星パラス」は、実在します。
 もちろんコロニーはまだ浮かんでいませんし、木星航路なんて影も形もありませんが、小惑星そのものは本当にあるんです。
 本当に、太陽系公転平面に対して30度の傾斜軌道を持って公転しています。
 もっとも、軌道の「てっぺん」から太陽系平面に戻るのは回り道にもほどがありますから、2度~5度浮かんだタイミングなのでしょう。
 天文や数学が得意な方は、火星・木星・パラスの位置関係を計算すると、この「世界」が今から何年後かのメドが立つかもしれません。
 こういうお話を書いていながら、コテコテ文系の私は、その手の計算を全くしていませんが(笑)

「何年後」と書きましたが、このお話は今の世界が、技術革命(ブレイクスルー)を「おこしていない」という設定で、現代の延長線上にあります。
 宇宙船の主兵装がビームでなくて「ミサイル」という説明は少し入れましたが、銃器については……クワジマが持っている銃は、レプリカですが、ガバメント1911です。
 削岩機の分解手順は若干端折りましたが、そのベースはAK-47ですね。
 となると、パラス軍の兵士が持っているのは、逆説的にM16系となります。

 私はモデルガンとか結構好きで、この手の話の「止め処」に自信がなかったので、あえてごっそり説明を省きました。
 わかる人がニヨニヨしてくれたらいいかなーと。
 余談ですが、現行火器の弾丸カートリッジは酸素を内包しているそうで、理屈上はそのまま宇宙空間でも使えるそうです。
 もっとも、反動を押さえる方法を考えなければいけませんが、片手で銃を撃って、片手は壁を掴むとか、やりようはあるでしょう。

 SF作品でメジャーな「ブラスター」のたぐいを出さなかったのは……やはりSF的な理由から。
「矛盾」という古語がありますが、矛が発達すれば、歩調を合わせて「盾」も発達します。
 エネルギー兵器なら、蒸発してエネルギーを逃がすなり無効化する方法を、当然考えるでしょう。
 となれば、大昔からある「物理攻撃」が、結局最後まで残るのではないかと。

   ◇     ◇     ◇     ◇

 軍の階級章は、「わかりやすさ」「イメージ」を優先して、じつは「☆」1つづつ増やしています。
 ぶっちゃけ、一番下の「伍長」や「少尉」「少佐」って、フツーは「☆」がないんです。
 モールやライン、生地の色などで区別をつけて、「☆」がつくのは軍曹や中尉からですが、やはりわかりにくいので、小説上の演出としてご理解ください。

 てか。
 この作品が「わかりやすい」のか「拘りすぎて鼻につく」のか、書いている本人にはわかりません。
 こう。無敵の主人公が問答無用に無双して「悪者」をばったばったとなぎ倒すとか、飽和攻撃(範囲殲滅)のスッキリ! って、読むのは好きなんですが、書くのは苦手なんです。
 ギリギリを見極めて、紙一重で辛勝してくのが好き!
 でもって、サラリーマン的にはKYっていうか、ギリギリの状況になる前に回避するのが、さらに好きです。
 小説になりませんが(苦笑)

   ◇     ◇     ◇     ◇

 さて。
 次話で、この章も完結します。
 次章で、ばらまいた伏線がどこまで回収できるかですが……全部回収しようとして冗長になってもつまらないし、いくつかは投げっぱなしの方向でいます。
 では。次話もお楽しみいただければ幸いです。
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