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二十六話
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冬馬は家に着くと、玄関で大きく息を吸った。やっぱり冬馬も久々の家は落ち着いた。異世界から帰った時は、それどころじゃ無かったが、今回は自分の家の良さをこれでもかと噛み締める。
「少しですけど、お祝いのご飯を用意したんですよ。一緒に食べましょう。」
冬馬の脇をすり抜けて部屋へと足を踏み入れながらラティーヌが言う。
「お前、自分で買い物できたのか⁇」
冬馬が聞くと、ラティーヌが侵害だとばかりに言い返す。
「もうここの世界に来てだいぶ経つんですよ。流石に買い方だって、お金の使い方だって分かります。」
「ははっ!、そうだよな。」
以前、警察に捕まった時のラティーヌの姿を思い出し、笑いながら言う冬馬をラティーヌが睨む。
「もぅ、また碌でもないこと思い出してるでしょ?もういいから、風呂にでも入って来てください。それから一緒に食べましょう。」
「はい、はい。」
そう言うと冬馬は浴室へと向かう。シャワーを浴び、軽く体を洗った後、部屋に戻った。部屋ではせっせとラティーヌが用意した料理を机に並べていた。
「思ったより豪華だな。俺が渡してた金で足りたのか?」
冬馬が心配したように聞くと、
「いえ、先日初めて栄から給料を頂いたんです。初めて使うお金はやっぱり冬馬との事に使いたくて。少し奮発しました。」
「そっか•••」
ラティーヌの言葉に冬馬が少し頬を赤らめた。最近冬馬は自分への思いを隠さず言葉にするようになったラティーヌに戸惑う事が多い。自分のドキドキをラティーヌに悟られないよう、俯きながら席についた。
サラダにスープにローストビーフ、バケットと高級なワインが机には置かれていた。
ラティーヌは冬馬の前に腰を下ろし、グラスにワインを注いだ。
「では、冬馬の退院を祝って乾杯。」
乾杯自体はお店で慣れているのか、自然な動作でグラスを合わす。ワインを一口味わうように飲むラティーヌはその見た目と相まってとても様になっていた。冬馬が思わず見惚れていると、
「どうしたんですか?まだ食欲ないですか?」
とラティーヌが心配そうに尋ねてきた。そこで冬馬は自分がラティーヌを見つめてしまっていた事に気づいた。
「いや、大丈夫だよ。」
それだけを返すと、慌てて冬馬もグラスを煽る。
そこからは普段通り、適度に話しながら、和やかな雰囲気で2人は食事を楽しんだ。
「うん?俺寝てたのか?」
ラティーヌと話しながら食事をしているうちに冬馬は眠ってしまっていたらしい。
気づくと、ラティーヌが冬馬の体を上から見下ろしていた。
「おい、何してー」
「あっ、すみません。起こしてしまいましたか?気持ちよさそうに寝てたので、このままベッドに移そうと思ったのですが。」
もしかしたら手を出されるんじゃないかと身構えた冬馬は一気に恥ずかしくなった。
「そ、そうか。ありがとう。でも大丈夫だ。もう、自分で布団に行けるから。」
軽く片手でラティーヌの体を退かそうとすると、その腕をラティーヌが掴んだ。
「もしかして、私に何かされると思って身構えました?それとも期待した?」
「違うっ!期待なんかしてない!」
久々に見るラティーヌの妖しい雰囲気に冬馬は慌てる。
「でも、顔が赤いですよ。冬馬。」
「こ、これはっ!酒で赤くなってるだけで•••」
「少しだけ触っちゃダメですか?」
「いや、ダメに決まってるだろ。お前、俺との約束覚えてるよな?」
「はい、冬馬の嫌がる事はしません。」
「•••。」
「•••。」
少しの沈黙が2人の間に流れる。
「すみません。調子に乗りましたね。では、冬馬は退院をしたばかりですし、もう寝て下さい。私は少しここを片付けてから寝ますね。」
一瞬、寂しそうに顔を顰めたラティーヌが諦めたように冬馬の上から退こうとした。
「まっ、待てよ。」
すごく緊張した顔で冬馬がラティーヌを呼び止める。
「そのー、少し、さ、触るくらいなら、ゆ、許してやってもいい。」
妙に辿々しく、顔を真っ赤にして言う冬馬にラティーヌは堪らなく愛おしさが込み上げる。
「冬馬!」
我慢出来ないとばかりにラティーヌは冬馬に飛びついた。
「んんっ!はぁ•••」
冬馬の物を優しく手で包み撫でる。そうする度に冬馬の口から吐息が漏れた。
「気持ちいいですか?冬馬も久々で溜まってたんじゃないですか?」
そう言いながら、冬馬の乳首を舌で舐め上げる。
「うぁっ、くそっ、俺ばっか気持ちよくなってもしょうがないだろ。」
冬馬は顔を赤く染めながら、ラティーヌの物を手で撫でた。
「冬馬!?」
ラティーヌが驚きの声を上げる。
「お前のも出せよ。はぁ•••俺が触ってやるから。ふぅ•••俺だけイかせる気かよ。」
まさか冬馬からこんな提案があるとは思わず、ラティーヌは目を輝かせる。あの否定ばかりだった冬馬がラティーヌを受け入れた。その事実がラティーヌには堪らなく嬉しかった。
ラティーヌは急いで下着を下ろすと冬馬と向かい合って座った。
冬馬がラティーヌの物を扱き、ラティーヌが冬馬の物を扱く。
「ふぅ•••うぅ•••」
「はぁ、冬馬、こっち見て。」
「こ、こんな顔•••見られたくねぇー。」
そう言いながらも恥ずかしそうに冬馬がラティーヌの顔を見る。とても扇状的なその顔にラティーヌの手の動きが一気に加速する。
「うぁ!あっ•••きゅ、急になんだよ。」
ラティーヌの追い上げに冬馬は射精感が昂った。しかし、何とか一緒にイきたくて、ラティーヌ自身を扱く手も加速させた。
「と、冬馬っ!」
「はぁ、うぁっはぁ・・・ラティーヌ•••くぁっ!」
「くぅっ!」
それから直ぐにお互いの手の中で果てた。
「んんっ•••」
果てた後も2人で横になり何度かキスを交わした。それはこの前の触れるだけのキスとは違い、お互いが絡み合う深い口付けだった。
そのまま心地よさに任せて冬馬は目を閉じる。それを幸せそうに見つめながら、ラティーヌが冬馬の髪を飽きるまで撫でていた。
「少しですけど、お祝いのご飯を用意したんですよ。一緒に食べましょう。」
冬馬の脇をすり抜けて部屋へと足を踏み入れながらラティーヌが言う。
「お前、自分で買い物できたのか⁇」
冬馬が聞くと、ラティーヌが侵害だとばかりに言い返す。
「もうここの世界に来てだいぶ経つんですよ。流石に買い方だって、お金の使い方だって分かります。」
「ははっ!、そうだよな。」
以前、警察に捕まった時のラティーヌの姿を思い出し、笑いながら言う冬馬をラティーヌが睨む。
「もぅ、また碌でもないこと思い出してるでしょ?もういいから、風呂にでも入って来てください。それから一緒に食べましょう。」
「はい、はい。」
そう言うと冬馬は浴室へと向かう。シャワーを浴び、軽く体を洗った後、部屋に戻った。部屋ではせっせとラティーヌが用意した料理を机に並べていた。
「思ったより豪華だな。俺が渡してた金で足りたのか?」
冬馬が心配したように聞くと、
「いえ、先日初めて栄から給料を頂いたんです。初めて使うお金はやっぱり冬馬との事に使いたくて。少し奮発しました。」
「そっか•••」
ラティーヌの言葉に冬馬が少し頬を赤らめた。最近冬馬は自分への思いを隠さず言葉にするようになったラティーヌに戸惑う事が多い。自分のドキドキをラティーヌに悟られないよう、俯きながら席についた。
サラダにスープにローストビーフ、バケットと高級なワインが机には置かれていた。
ラティーヌは冬馬の前に腰を下ろし、グラスにワインを注いだ。
「では、冬馬の退院を祝って乾杯。」
乾杯自体はお店で慣れているのか、自然な動作でグラスを合わす。ワインを一口味わうように飲むラティーヌはその見た目と相まってとても様になっていた。冬馬が思わず見惚れていると、
「どうしたんですか?まだ食欲ないですか?」
とラティーヌが心配そうに尋ねてきた。そこで冬馬は自分がラティーヌを見つめてしまっていた事に気づいた。
「いや、大丈夫だよ。」
それだけを返すと、慌てて冬馬もグラスを煽る。
そこからは普段通り、適度に話しながら、和やかな雰囲気で2人は食事を楽しんだ。
「うん?俺寝てたのか?」
ラティーヌと話しながら食事をしているうちに冬馬は眠ってしまっていたらしい。
気づくと、ラティーヌが冬馬の体を上から見下ろしていた。
「おい、何してー」
「あっ、すみません。起こしてしまいましたか?気持ちよさそうに寝てたので、このままベッドに移そうと思ったのですが。」
もしかしたら手を出されるんじゃないかと身構えた冬馬は一気に恥ずかしくなった。
「そ、そうか。ありがとう。でも大丈夫だ。もう、自分で布団に行けるから。」
軽く片手でラティーヌの体を退かそうとすると、その腕をラティーヌが掴んだ。
「もしかして、私に何かされると思って身構えました?それとも期待した?」
「違うっ!期待なんかしてない!」
久々に見るラティーヌの妖しい雰囲気に冬馬は慌てる。
「でも、顔が赤いですよ。冬馬。」
「こ、これはっ!酒で赤くなってるだけで•••」
「少しだけ触っちゃダメですか?」
「いや、ダメに決まってるだろ。お前、俺との約束覚えてるよな?」
「はい、冬馬の嫌がる事はしません。」
「•••。」
「•••。」
少しの沈黙が2人の間に流れる。
「すみません。調子に乗りましたね。では、冬馬は退院をしたばかりですし、もう寝て下さい。私は少しここを片付けてから寝ますね。」
一瞬、寂しそうに顔を顰めたラティーヌが諦めたように冬馬の上から退こうとした。
「まっ、待てよ。」
すごく緊張した顔で冬馬がラティーヌを呼び止める。
「そのー、少し、さ、触るくらいなら、ゆ、許してやってもいい。」
妙に辿々しく、顔を真っ赤にして言う冬馬にラティーヌは堪らなく愛おしさが込み上げる。
「冬馬!」
我慢出来ないとばかりにラティーヌは冬馬に飛びついた。
「んんっ!はぁ•••」
冬馬の物を優しく手で包み撫でる。そうする度に冬馬の口から吐息が漏れた。
「気持ちいいですか?冬馬も久々で溜まってたんじゃないですか?」
そう言いながら、冬馬の乳首を舌で舐め上げる。
「うぁっ、くそっ、俺ばっか気持ちよくなってもしょうがないだろ。」
冬馬は顔を赤く染めながら、ラティーヌの物を手で撫でた。
「冬馬!?」
ラティーヌが驚きの声を上げる。
「お前のも出せよ。はぁ•••俺が触ってやるから。ふぅ•••俺だけイかせる気かよ。」
まさか冬馬からこんな提案があるとは思わず、ラティーヌは目を輝かせる。あの否定ばかりだった冬馬がラティーヌを受け入れた。その事実がラティーヌには堪らなく嬉しかった。
ラティーヌは急いで下着を下ろすと冬馬と向かい合って座った。
冬馬がラティーヌの物を扱き、ラティーヌが冬馬の物を扱く。
「ふぅ•••うぅ•••」
「はぁ、冬馬、こっち見て。」
「こ、こんな顔•••見られたくねぇー。」
そう言いながらも恥ずかしそうに冬馬がラティーヌの顔を見る。とても扇状的なその顔にラティーヌの手の動きが一気に加速する。
「うぁ!あっ•••きゅ、急になんだよ。」
ラティーヌの追い上げに冬馬は射精感が昂った。しかし、何とか一緒にイきたくて、ラティーヌ自身を扱く手も加速させた。
「と、冬馬っ!」
「はぁ、うぁっはぁ・・・ラティーヌ•••くぁっ!」
「くぅっ!」
それから直ぐにお互いの手の中で果てた。
「んんっ•••」
果てた後も2人で横になり何度かキスを交わした。それはこの前の触れるだけのキスとは違い、お互いが絡み合う深い口付けだった。
そのまま心地よさに任せて冬馬は目を閉じる。それを幸せそうに見つめながら、ラティーヌが冬馬の髪を飽きるまで撫でていた。
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