14 / 23
第二章 送っていく学校生活
第12話 告白
しおりを挟む
特別授業として旧石器時代の性行為を体験した翌日。今日は日曜日だ。本来だったら部活にでも参加するべきなんだろうが、原田兄妹の喧騒もまだ静まっていないらしかったのと、一度しっかり話をしたいと思っていたことからお休みを頂いた。
と、言っても朝起きてから午前9時の今に至るまで二人の間にこれといった会話は起こらなかった。もちろん「おはよう」などの挨拶程度は交わしている。が、そこ止まりで留まりどっちからも切り出すことはなくどこか居心地の悪い雰囲気が舞っていた。
「あぁ。なんかいいなぁ。」
二人でベッドに座って遠くに見える多摩の山々を眺めていたとき。俺が無意識の内に言葉を漏らしていた。
「なんか……いい?…」
俺の言葉に反応して何故か原田さんが復唱した。言葉の真意を探っているようにも、その言葉を全身で納得しているようにも感じられる声色で。
「うん。立花くんの思ってること分かるかも。」
彼女が本当に俺の思っていることが分かっているのであれば、原田さんを形容する単語は「小悪魔」以外のものが見つからない。
もちろん景色がいいことに対しての言葉ではない。それが伝わっているのかは分からないが、1-3-8の部屋に流れる空気がだんだんと暖かくなっていくのが感じられた。
「俺はこれからこの高校でいろんなことを原田さんとする。とても嬉しいんだ。でも、」
「私も立花くん意外としたくない。」
俺が言葉を綴ろうとすると、原田さんが俺の唇に人差し指を伸ばして句読点の先の文章と同意義の文章を口にした。
指を伸ばしながら恥ずかしそうに頬を赤くして、斜め下を焦がすほど見つめている。その様子がいつものクールな彼女からは想像できない光景で俺の中の思いが一瞬のうちに大きく熱い物に膨張した。
「原田さん。」
言おう言おうと覚悟を決めたつもりでいたが、どうもこの手の言葉を捧げる耐性が俺には無かったから今更になって緊張で冷や汗がとめどなく溢れ流れてくる。
「俺と、付き合ってぐだざい!!」
やってしまった……肝心なところで噛んでしまった。何やってんだ俺の舌。あぁどうしよ。これから先自爆で振られた相手と一緒に暮らしていくのかぁ……
と、落ち込んでいると原田さんがクスクスゲラゲラと笑う声が聞こえた。あぁもう駄目だ。やらかした。と本気で落ち込んでいるとまさかの反応があった。
「ちょっと、大事なところ噛まないでよww」
よほどツボに入ったのかお腹を抱えて苦しそうにしている。ただ、こう言うシチュエーションでよくある「こんなこともできないなんて…」といった冷たい感情は無いように思えた。
「ちゃんと言って。」
「へ?」
「さっきの言葉。もっかい言って。」
しばらく笑いの力で七転八倒していた原田さんが、なんとか抑えた後俺に要求してきた。
「え、でも…」
「もっかい言ってくれないとうんともすんとも返事しないよ。」
どうせまた笑われるんだろうなぁ。なんて思いながら俺は今度こそは噛むまいと一言一言を丁寧に口にした。
「原田さん。俺と付き合ってください!!」
(言えた!!噛まずに言えた!!)と内心歓喜していると原田さんが身体を伸ばして俺の唇にキスをした。
「はい。よろしくお願いします♥。」
それから恋人となった俺達は、今までで一番濃厚なセックスを夜が耽るまで続けた。
二人のこのあとの行為の様子は文章に書き起こす筆者でさえも吐き気を起こしそうなほど共感性羞恥心を攻撃されてしまったので、執筆を控えさせて頂きたい。
と、言っても朝起きてから午前9時の今に至るまで二人の間にこれといった会話は起こらなかった。もちろん「おはよう」などの挨拶程度は交わしている。が、そこ止まりで留まりどっちからも切り出すことはなくどこか居心地の悪い雰囲気が舞っていた。
「あぁ。なんかいいなぁ。」
二人でベッドに座って遠くに見える多摩の山々を眺めていたとき。俺が無意識の内に言葉を漏らしていた。
「なんか……いい?…」
俺の言葉に反応して何故か原田さんが復唱した。言葉の真意を探っているようにも、その言葉を全身で納得しているようにも感じられる声色で。
「うん。立花くんの思ってること分かるかも。」
彼女が本当に俺の思っていることが分かっているのであれば、原田さんを形容する単語は「小悪魔」以外のものが見つからない。
もちろん景色がいいことに対しての言葉ではない。それが伝わっているのかは分からないが、1-3-8の部屋に流れる空気がだんだんと暖かくなっていくのが感じられた。
「俺はこれからこの高校でいろんなことを原田さんとする。とても嬉しいんだ。でも、」
「私も立花くん意外としたくない。」
俺が言葉を綴ろうとすると、原田さんが俺の唇に人差し指を伸ばして句読点の先の文章と同意義の文章を口にした。
指を伸ばしながら恥ずかしそうに頬を赤くして、斜め下を焦がすほど見つめている。その様子がいつものクールな彼女からは想像できない光景で俺の中の思いが一瞬のうちに大きく熱い物に膨張した。
「原田さん。」
言おう言おうと覚悟を決めたつもりでいたが、どうもこの手の言葉を捧げる耐性が俺には無かったから今更になって緊張で冷や汗がとめどなく溢れ流れてくる。
「俺と、付き合ってぐだざい!!」
やってしまった……肝心なところで噛んでしまった。何やってんだ俺の舌。あぁどうしよ。これから先自爆で振られた相手と一緒に暮らしていくのかぁ……
と、落ち込んでいると原田さんがクスクスゲラゲラと笑う声が聞こえた。あぁもう駄目だ。やらかした。と本気で落ち込んでいるとまさかの反応があった。
「ちょっと、大事なところ噛まないでよww」
よほどツボに入ったのかお腹を抱えて苦しそうにしている。ただ、こう言うシチュエーションでよくある「こんなこともできないなんて…」といった冷たい感情は無いように思えた。
「ちゃんと言って。」
「へ?」
「さっきの言葉。もっかい言って。」
しばらく笑いの力で七転八倒していた原田さんが、なんとか抑えた後俺に要求してきた。
「え、でも…」
「もっかい言ってくれないとうんともすんとも返事しないよ。」
どうせまた笑われるんだろうなぁ。なんて思いながら俺は今度こそは噛むまいと一言一言を丁寧に口にした。
「原田さん。俺と付き合ってください!!」
(言えた!!噛まずに言えた!!)と内心歓喜していると原田さんが身体を伸ばして俺の唇にキスをした。
「はい。よろしくお願いします♥。」
それから恋人となった俺達は、今までで一番濃厚なセックスを夜が耽るまで続けた。
二人のこのあとの行為の様子は文章に書き起こす筆者でさえも吐き気を起こしそうなほど共感性羞恥心を攻撃されてしまったので、執筆を控えさせて頂きたい。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる